6人ぼっちのレビュー・感想・評価
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人生の宝物を得た一日
青春ドラマは嫌いではないので、公開初日に鑑賞してきました。よく知らない出演者ばかりでそれほど期待していなかったためか、思ったより楽しめました。
ストーリーは、友達もなくクラスに居場所もない高校生・加山糸が、修学旅行の班決めであぶれた、見栄っ張りの五十嵐大輔、インフルエンサー気取りの馬場すみれ、ガリ勉の新川琴、引っ込み思案の山田ちえ、不登校の飯島祐太郎で組まされた6人班の班長を命じられ、しぶしぶ班行動を行う中で、少しずつ友情のようなものが芽生えていくというもの。
大きな盛り上がりもなく、わりと淡々と進みますが、それでも決してつまらなくはないです。修学旅行の班決め時の不安や落胆、当日のギクシャクした雰囲気や居心地の悪さ、そのような気持ちを隠そうとする態度など、誰もが似たような経験を思い出して、6人の高校生たちに共感できるのではないでしょうか。
その中で生まれた、他人以上友達未満の関係性が、少しずつ強まっていく様子がほんのりと温かいです。それでも、見栄やプライドが邪魔をして、恥ずかしくて、傷つきたくなくて、なかなか本音を吐き出せない葛藤も、しっかりと伝わってきます。
登場人物たちは高校生ですが、この感覚はいくつになってもあるものだと思います。ただ、周囲の目に自分がどう映っているかが気になる多感な青春時代は、特に強く感じる感覚なのではないでしょうか。だからこそ、表面的なつながりを超え、心でつながることができた今回の班行動は、これから長い人生を歩む6人にとって大きな宝物になったことでしょう。
修学旅行後は、祭りの後のような寂しさを感じながら、元の生活に戻るかに見えたところからの胸熱展開!正直言って伏線がわかりやすすぎて、完全に読めましたが、それでもその仕上がりの美しさに涙腺が刺激されます。すみれマジ神!6人が固い絆で結ばれたことがしっかり伝わり、ラストはそれを感じて全身で喜びを表現する加山の姿が微笑ましく眩しいです。
全編通して素朴に温かい雰囲気が漂いますが、とげとげしかった6人がわりとあっさりと意気投合したかのように見えたのは、ちょっともったいないです。一人また一人と加山や他のメンバーに心を開いていくという感じでもよかったかもしれません。
主演は野村康太さんで、テレビドラマ「その着せ替え人形は恋をする」の出演時と似た感じのキャラで、イメージによく合っています。脇を固めるのは、吉田晴登さん、三原羽衣さん、松尾潤さん、鈴木美羽さん、中山ひなのさんら。野村康太さん以外は知らない役者さんばかりでしたが、演技は悪くなかったと思います。
修学旅行あるある
2025年劇場鑑賞139本目。
エンドロール後映像無し。
パンフレット無しにつき減点0.5。
色々な理由でクラスで友達を作れない6人が修学旅行で同じ班になって回るという話。自分も高校の時、5月に修学旅行で、クラス替え早々班決めろって言われましたけどまだ全然仲良くなってないのに一緒に回って楽しいわけねぇだろ!
だからこの映画はほんと気持ち分かります。
考えてみればこの映画の班長みたいにみんなで楽しもうよ、と頑張ったらこうなってたのかな、と思いながら、微笑ましく見ていました。そして修学旅行が終わった後、これは文化祭の準備で仲良くなった時も起こり得る、急に元に戻る感じ、そこも描かれていて、その後の展開も含めて良かったです。
弱い環 強い紐帯
小学・中学・高校の修学旅行の班分けは
全てがアイウエオの順で機械的に割り振られたので
本作のようなことはなかった、と
思い出す。
そもそも、自由行動の日
なんてものが存在しなかったしな。
唯一、同じような体験をしたのは
小学校の夏のキャンプの時か。
班分けは児童に一任されたため、
クラスの人気者を中心に幾つかのグループが出来上がる。
そしてどこからもあぶれた者同士が集まって、
一つの班を形成するとゆ~。
あぶれる側だった自分のような者にとっては、
なかなかに身につまされるここでの流れ。
とはいえ本作。
三十人弱の一クラスで、これだけあぶれる生徒がいるのは、
かなり無理な設定なのでは?
オマケに主役の『野村康太』を始め、
演技がいまだしの六人で、
僅か85分の短尺でも
素直に観るにはなかなかに厳しいものがある。
「友人がいない」「空気が読めない」
「不登校」「周りを気にしない」
「ガリ勉」「気が弱く控えめ」と
六人のキャラは立っている。
昔にも、こうした生徒はいたよなぁと、
実在の何人かの顔が思い浮かぶ。
若い人にはイマイマの世相の反映かもしれぬが、
自分のような年寄りにすれば
以前からの学校生活あるある。
友人がいないことで死にたくなるのは大げさも、
誰もがなにがしかの葛藤を抱えながら過ごしている。
勿論、気さくに話せる相手が居るにこしたことはないにしろ、
その関係性は自分で思うのと相手が考えていることは
必ずしも合致するとは限らない。
最初はぎくしゃくした会話も、
互いのことを知るうちに心は通うようになり、
最後には、一種の「吊り橋効果」で
関係はより深まっていく。
この一連の流れは予定調和ではあるものの、
挟み込まれるエピソードが各人の背景を端的に現し、
巧く構成されていることには感心する。
ここでの一山を乗り越えて、
結束がより強まるとの筋立ては納得できる。
が、ハレの時の高揚感が去っても、
関係が続けられるかは課題で、
体育祭や学園祭、修学旅行でできたカップルは
別れるのも早かったとの記憶がある。
熱い思いをぶつけ合える仲間の存在は、
有難いことだと目を細めて画面を見守る。
こうした感情から縁遠くなった身には、
眩しすぎる彼等・彼女等の数日間のクロニクル。
練らないから凡庸
ストーリーとか構成とかで─
観客は7人ぼっち
青春映画というより観光PRを兼ねたショートムービー
若い人に見てほしい映画ですね(^^)
予告を劇場で見ていて見に行った作品。
もっと、登場人物を深掘りして、内面のぶつかり合いにでもなるかと思ったけど。
コメディチックな展開もあり、まさに軽いタッチのアオハル映画。
“ぼっち”6人が一度きりの修学旅行で同じ班になって起きる物語。
6人のキャラがどっかで見たようなキャラばかり。
ガリ勉に、気弱な女の子、特に赤いパーカーの彼はベタ過ぎるキャラでしょと思ってしまった。
主演の彼は、沢村一樹の息子なんですね。
同じ列の少し隣に、10代半ばの女の子2人が見ていた。
これくらいの年代には良い映画だっただろう。
オッサンの私は少し物足りなさを感じたかな。
私自身、ぼっちの経験は無い人でした。
こういう経験をした人はたくさんいるんでしょうね。
だからなのか、気持ちは分かるけど私はあんまりハマんなかったかな。
ほぼ想像通りの展開に、ハッピーエンド。
意外に公開映画館が多くて、Movix系とかイオンシネマ系でもやってるので、若い人に見てほしい映画ですね。
出ているのを知らなかったけど、見ていて、かが屋の賀屋の先生が良かったかな。
もしかして彼らのコントのネタでのキャラなのかも。。
ぼっちってそんなにあかんか?
世間一般的にぼっち=悪なんかな
ぼっち気楽で好きなんだけど帰りたいときに帰れるし
みんなの距離が縮まって徐々に仲良くなっていく所がよかった
でも班長ノリ悪いよな俺だったら枕投げやるしバッセンで種田やってジュース鼻から飲むかな
まあそんなんだからぼっちがいいんやけど
えー!なんと!!
クラスの中で浮いてしまう6人が集まり
修学旅行の自由行動と成る
みんな、自由に勝手に過ごしていく中
なんだか、イロイロな、事情を抱えて
学生生活を送っているんだな
自分の子どもたちと年齢が近いせいもあり、
親の目で鑑賞していた気がする
班長糸くん、イケメン高身長、エクボ持ち
えー!?陰キャって。何やねん!!
ラスト、糸くん、ジャンプを見ておばさんは
涙していました
たくさんの人にみてもらいたいな
で、主役の野村康太くんを
つい、ググりました
あちゃー!
パパは沢村一樹とは。
きっと私生活では陰キャなんて、無縁だろ。
パンフレット購入しようとしたら、
販売自体無かった、ざんねん!
6人ぼっち、初々しい映画でした
ちなみに長谷部くん、演技うますぎ。
晴れやかな気持ちになれる
学校生活に何らかの疎外感を感じたことのある人間であれば、かなり共感できる。そういう自分もボッチではなかったが、友達とケンカをしたりして、ボッチ化しそうになったこともある。
ボッチグループに、芸能事務所に所属していて世間的にはイケてる女の子を配置しているのがうまい。
修学旅行に突然参加してきた不登校の生徒をダメ押しの6人目として押し込んでしまう担任。この担任をかが屋の賀屋が演じているんだけど、いるんだよねこういう先生。面倒なことを要領よく生徒に押し付けてしまう人。賀屋はコント職人だけあって、あるある感たっぷりで笑ってしまう。
自主解散になりそうな雰囲気から、次第に打ち解けていく感じになるのは、王道の展開。その次にくる大きなハプニングでは、文部科学省推薦?を逸脱してしまうかとヤキモキする。
お説教くさくもなく、こんなことあってもよくない。晴れやかな気持ちになれる作品でございます。
【”ぼっちだから、存在価値が無いなんて事は絶対にない!”今作は、様々な理由でクラスの中でぼっちだった高校生男女6人が、修学旅行の自由行動を一緒にする中で徐々に絆を作って行く姿が沁みる作品である。】
ー 個人的には、自主的ぼっちは良いんじゃないかと思う。周りを気にして、無理に友達を作るよりはね。けれども、今作の6人のぼっちの男女はそれぞれにぼっちになる理由がある。
そして、その事に引け目を感じている。
だから、政池洋佑氏によるオリジナル脚本の、後半の展開は沁みるのである。ー
◆感想<Caution!内容に触れています。&沁みたシーンを記す。>
・前半は、6人のぼっちの男女の姿が映されるのだが、一番気になったのは、一生懸命に自分はぼっちではないと、仲間に入ろうとする男子生徒の姿である。
だが、最後半の彼の態度の変わり方が、上手いと思う。
・修学旅行で、自由行動の二日間一緒に行動する事になった6人のぼっち高校生男女。リーダーのコミュニケーションの取り方が上手くないけれど、真面目な男子は皆の連絡先をライン交換するのである。これも、中盤から効いてくる。グループラインでやり取りできるし、最後半の沁みるシーンに効いてくるからである。
・6人のぼっちの中で、不登校だった男子生徒が参加するのだが、彼の参加した理由が皆の思い出になる修学旅行時に自殺をする事で、黒歴史にするためだった事が分かる、皆が夫々行きたい所に行くことになった時に、橋の上を選んだ彼がいなくなって、皆が彼を探して、”あの橋の上じゃない?”と気付いて駆けつけてそこから河を見ている彼に夫々が言った言葉が、ちょっと沁みる。
勉強ばかりしている女生徒は、飛び込むと車に撥ねられる時と同じくらい痛い事を、
内気な女生徒は、小さい時にお父さんが自殺した哀しみを、
そして、自主的ぼっちだと思っていたSNSに夢中だった女子生徒が、カバンの中身を橋の上にぶちまけて、精神安定剤を飲んでいる事を皆に示すのである。
けれども、夫々が抱える負の部分を晒した事で、彼らの絆は強くなるのである。
・そして、不登校だった男子生徒を苛めていた生徒会長に復讐しよう!という事になりSNSに夢中だった女子生徒が彼をラヴホテルに呼び出すのだが、彼らは”あんな奴のために、この自由行動の時間を使うのは、無駄だ。”と言う選択をし、内気な女生徒が調べていた原爆ドームとその前を流れる元安川を眼下にする長めの良い場所で6人揃って笑顔で写真を撮るのである。
そして、自殺を考えていた男子生徒は、皆に呼ばれた時に遺書が入った封筒を破り捨てて皆の所に走って行くのである。このシーンは沁みたなあ。
・更に、修学旅行が終わり日常に戻った時に、SNSのフォロワー数を気にしていた女生徒は、自由行動の二日間の動画を編集して、夫々の人にコメントを入れてラインで送るのである。そして、皆はもう一度集まろうという事になり、一生懸命に自分はぼっちではないと、仲間に入ろうとしていた男子生徒は、何気なくカラオケに行かないか?という誘いを”俺、これから連れと会うから。”とやんわり断り、嬉しそうに皆の所に向かうシーンも沁みたなあ。
<今作は、様々な理由でクラスの中でぼっちだった高校生男女6人が、修学旅行の自由行動を一緒にする中で徐々に絆を作って行く沁みる作品なのである。
そして、もし自分がぼっちであり、自分に存在意義がないのでは、と思いながら日々過ごしている人がこの映画を観て少しでも元気が出れば良いよなと思いながら、映画館を後にしたのである。>
全54件中、21~40件目を表示
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