劇場公開日 2025年5月16日

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「内容としては大切なこと」80年後のあなたへ ちえべさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0内容としては大切なこと

2025年6月3日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

驚く

この映画で描かれているテーマは、間違いなく大事なことであり必要なことであり、小学校の頃から なにかしらの形で「戦争はいけない」と教え込まれていて、それをアウトプットする作業はどんな方法・手段を使ってもやっていかなきゃいけないと思う。思っている。
でも、実際にそういう行動を見たりすると、テレなのか悪ぶってしまうのか、冷ややかな視線を送ってしまう。
さらには、説教くさく感じてしまう。

映画の登場人物はまっすぐな性格な人たちばかり。
正しいことを正しいと信じて積極的に、かつ活動的に行っていく。
そのエネルギーってすごいものだと思う。

自宅の近所に、「戦争と平和の資料館 ピースあいち」という資料館がある。数回、訪れて、派手な展示物はないけれど、身近な「戦争遺物」が展示されている。

名古屋空襲については、おざわゆき著「あとかたの街」全5巻(講談社)がある。

いろいろと戦争を語り継ぐことはなされている。
でも、そのなされていることに対して、自分のような反応をしてしまう人も多いと思う。
映画の登場人物たちの様にまっすぐにはなれない。

「戦争はいけない」という大事な言葉を、まるで定型文のように感じちゃんと向き合わない。
そんな気持ちとは逆の想いをつむいだ映画である。

だけど、これがドキュメンタリーの形だったら、と思った。
ドキュメンタリー風ドラマなのかもしれないけれど、ドラマの体を取っているので、先にも書いたテレなのか、または説教くさく感じ取ってしまった。

テーマは理解できる。でも、表現の仕方かなと思った。
映画の所々で犬山の名所が映し出されるの違和感を持つ部分でもあったかな。
もともと内容的には、舞台での 1ステージだけでも通るモノだと思う。
そこを地域性を持たせてラジオ局のシーンだったりをいろいろなロケ地を挿入するのも違和感があった。

もちろん、そこもウリの映画なのだろうけれど。
内容が大事なだけに、もっと見てもらえることを祈りたい。

ちえべ