「怪談の語り口は様々。」プレゼンス 存在 t2lawさんの映画レビュー(感想・評価)
怪談の語り口は様々。
シャマランの『シックス・センス』やアメナーバルの『アザーズ』を連想する設定だが、いかにソダーバーグが料理するかが見どころ。それぞれ癖のある、作家性の強い映画監督たちだ。ともあれ、前2作はどちらの側であれ、この世のものでない存在を実体としていたが、本作は主観で描いてゆく。そのため、シーンの繋がりはフェイドアウト、インで『意思』を表現し、基本的にワンカット撮影の積み重ねとなっている。果たして、この演出実験は成功しているか、という点では疑問が残る。ただ、この(霊的なる)世界観を、新機軸で描くとこうなる必然を、ソダーバーグは提示したのだろう。まあ、ストーリーがステレオタイプで凡庸なため、テクニックを体験する、に逗まる作品だ。なお、このソレはクイアなんだろうなあ。
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