ぶぶ漬けどうどすのレビュー・感想・評価
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梅雨にぴったりの、京都をみんな嫌いになる陰湿作品
2025年劇場鑑賞171本目。
エンドロール後映像無し。
こういう御当地映画って大なり小なりその地方の良さを伝えようとするのですが、この映画は徹底的に京都の嫌な面をアピールしてきます。とにかく京都人は陰湿だという話なのですが、他に出てくる京都人以外のいわゆるヨソさんも、漫画家、不動産屋、テレビマン、作家、とにかく陰湿で、特に主人公が漫画を使って個人攻撃をして平気な顔をしているのが一番陰湿です。普通お前が爽やかな風吹き込む立場やろが!
とにかく最後まで陰湿に終わり、イヤ〜な気持ちで劇場を後にしました。いや絶対住みたくないな京都。
予告見て期待しすぎた……
いくらでも面白くできそうな題材。
深川麻衣さんが主演というのも安心材料。
予告を見て「肩肘張らずに楽しめる良作に間違いない」と期待して拝見しました。
珍妙な音楽とともにOPクレジットが始まりましたが、背景に映し出される京都の街並みも全体的に画面が暗く、印象的でもないです。一部のスタッフ名の色が変わる演出もよく理解できなかったです。
居心地の悪いOPクレジットが終わって、いよいよ本編ですが……なんでしょうね。期待したような面白さはどこにもありません。
エピソードはぶつ切りで、回収させると思った伏線はそのまま放置……。主人公の言動も行き当たりばったりで単なる失礼な人物。魅力的なサブキャラも室井滋さんと松尾貴史さんくらい。「ステレオタイプな京都人像」を皮肉るというよりは、不快な主人公が京都人に「いけず」な扱いをされてる部分の方がまだ楽しめる始末。
お話そのものも中途半端なまま終わり、期待が高かった分、非常に残念な気持ちに満たされながら、シネコンを後にしました。
面白い。だがもっと深くに入り込んでもよかったのでは
オープニングやエンディングなど随所に冨永監督らしい一筋縄では行かないスタイリッシュさが横溢するが、ストーリーもそうかもしれない。冒頭からかっこよく、またとぼけながらの緊張感で何が起こるかわからない京都の中を深川麻衣がうろうろして、そこにひと癖ふた癖ある俳優陣が何を考えてるのかわからないいいとぼけた味を撒き散らしているので面白く観れてしまう。面白い
だがしかし、中盤過ぎくらいからこれがどこに着地していくかがとても気に係り、割とリアリティあるところに着地するのがオリジナル脚本作品とするとちょっと惜しい気がした。気楽なエッセイ漫画の取材のために京都にやってきた京都の老舗扇子屋の後継の妻がどんどん「京都」の深みにはまっていくのだけど、その向こうの「京都なるものの世界」をそこまで広げずに終わらせてるのがもったいない。エンタメにするのか深掘りするのか、の分かれ目が中盤くらいにあり、若葉竜也を使って、もっと徹底的に京都ブラックホールでもやってもらったらよかったのにという気もした。
ただ、漫画家が後半戦ずっと主人公と同じ場所でスケッチしてドラマに加わったり合いの手打ったり、日本家屋の中で縦つながりで掛け合いをしたり、随所に俳優陣の良さと演出の面白さに溢れている点はさすが。
不思議世界京都
あんまり調子に乗らん方がいいよ。京都はまどかちゃんが思っているほどいいところじゃないから
裏話を披露します。
私は京都に住んで、京都の老舗の研究をしているコンサルタントです。
実は今から4年前、テアトル東京の方からお電話を頂き、京都の老舗の映画を撮りたいので、京都の老舗を紹介してほしいとのことでした。脚本家のアサダアツシ様と一緒に3名で来られました。3~4社の老舗をご紹介したように思います。その中から扇子の老舗(お名前は公表されていないようなので、差し控えます)が今回の舞台になりました。
夜に居酒屋で京都の老舗談議に花が咲きました。私は当時でも70社以上の老舗のご当主のお話をお聞きしており、(主には企業継続の秘訣などをお聞きしていましたが)京都の一見さんお断りの真意やいけずの事例などをお話ししていたと思います。
それから4年経って、やっとの封切りとなり、とてもうれしく思います。コロナ渦真っ最中の取材だったので、時間がかかったのだと思います。
試写会にご招待いただき、少し早めに視聴させていただきました。
確かに他の皆さんがおっしゃっているように、通常の京都ではありえないシチュエーションもあり、奇をてらった感は否めませんでしたが、本質的な部分は面白おかしく描けていたのではないかと思いました。
老舗を研究し、その想い、経営ノウハウを世界に伝える事業を行っている身としては、この映画を通して、京都の老舗を世界にアピールできればと思っています。
しかし最後の終わり方には若干違和感を感じましたね。笑
ストーリーも風刺も中途半端
冨永節
冨永監督の作品は結構観てまして、前作「白鍵、、、」も、なんかよくわからないところとか、1番好きな「ローリング」も不気味な空気感が良かったり、嫌いな方もいるでしょうけどわたしには合う監督です。
今回も変わった雰囲気から始まり、予備知識なかったんで物語の予測が全くつかない、不思議な作品でした。何がいいたいのか?その辺りはどーでもいいと、言いたいんじゃないでしょうか。
深川麻衣さんは「パンバス」からファンになって、事務所のバックアップもあるのか、出演作が多くて全部は観れてないんですが「おもいで写眞」とかとっても良くて、今回も似たような役だと言えばそんな気もしましたが、好演です。
若葉くんとかもっと絡むのかと思ってました。
老舗の伝統と、のんびりカマドを使わないマンション暮らし、悩ましいとは思います。
脚本家の方のことはよくわかりませんが、全編冨永節が出まくっている作品だったと思います。
今から30年くらい前、当時の会社で京都転勤の打診がありました。生意気にも断ったんですが、正しい選択だったんじゃないかと思いました。
ありがっさま!
なかなかに期待してた作品だけに、落胆も強い。
テンポや掴みが大事なコメディなのに、導入がやたらダラダラしてた段階で嫌な予感はしたけどさ…
何をおいても主人公のまどかが不快。
店主の確認もなく取材を受け、受け売りのペラペラな言葉を垂れ流し、報告もせず「秘密です」。
叱られても反発して、そのことすら漫画にする。
家屋の売却についても家主の確認も取らずに暴走し、環の言葉を聞いてすら自分の思い込みを捨てない。
その勢いのまま、上田のことを写真まで取りこんで漫画化し、晒す。
しかもこれで、粛清されるどころか反省も改心もなく終わるってどういうこと?
主人公側に一欠片も正義がないのだが。
まさかこれを“信念を曲げない格好いいヒロイン”として描いてないよね??
浮気した旦那の実家に引っ越して女将を継ごうとするのも意味不明。
立ち小便禁止の鳥居を勝手に剥がすのは器物損壊。
劇中に感じる愛嬌はすべて“深川麻衣”のもので、“澁澤まどか”というキャラに魅力は皆無でした。
女将が一人味方してくれてた理由も、TV局が悪意ある編集したみたいになってるのもよく分からず。
主人公に悪者認定された人物は基本まったく悪くない。
なのに旦那と不倫した相方はアッサリ許すし、何よりまどかのやってることが一番最低。
そもそもあの漫画、訴えられたら一発アウトな気がするんだけど。
最後にあんなオチ持ってこられても反応に困るし、“いけず”の文化も結局あまり関係ない。
単にまどかが空気読めずに自分勝手なだけ。
本稿のタイトルは“いけず”に倣って付けましたけどね。(深川麻衣と若葉竜也が並ぶと『嗤う蟲』なんよ)
こんなんに『京都大作戦』のTシャツ着んといて。
何が描きたい?
僕は生まれも育ちも、生粋の京都人だ。けど、この映画で言う、洛外なのか、所謂「京都人」と言うのにずっと違和感を抱いていた。確かに言葉を含むきらいはあったけど、そこまでとは思っていない。
その為、この映画で描かれる、誇張された京都人にも当然違和感を感じる。
まぁ、京都人を面白くコメディ的に描きたいのだろうな、と思って観ていた。
しかし、この漫画家は失礼極まりない。取材というのは、ある程度下調べしてから、聴きたい事を整理しておくべきだ。なのに、それもせずに、自分の聞きたい事だけを相手に押し付ける。
そして、漫画にはかなりの悪意で誇張して描く。
これでは京都人でなくても怒って当たり前。
後半は益々暴走が酷くなる。
また、この映画、何を描きたいか分からない。
京都人の変さをコメディとして描きたいのか?
京都を美しい街として称えたいのか?
地方から来た女性が京都に馴染むため四苦八苦して頑張る姿を描きたいのか?
どれも中途半端だった。
#ぶぶ漬け
ほんま、ええもん、見せてもうたわ。
京都のお人やったら一度も口にしたことも聞いたこともない、あの言葉をタイトルに、スタッフも含めて京都のお人が一人も出んと作らはった京都映画。でも、これがようでけたはる。
舞台となる澁澤扇舗は先史時代からマンモスの皮を剥いで扇子にしていた老舗どす。店には、いつ誰が作ったかわからん扇子がぎょうさん飾ってあって、おくどはんでは未だに薪をくべて火をおこしたはる。
ここの長男と結婚したまどかはん、東京のライターで漫画家の安西ちゃんとコミックエッセイ『京都老舗赤裸々リポート』を作ろうしたはります。でも、築百年の銭湯を改築したカフェも、老舗菓子店で今一番売れているものも興味ないらしい。もしかしたら、京扇も?!。でも、そんなまどかにお義父さんとお義母さんはやさしい。不動産会社の上田社長にそそのかされて、テレビに出ていらんことをして女将さんたちを怒らしても、叱らんと「テレビに出てくれたおかげで、お客さんがよーけ来はるようになったわ」と言うてくらはるし。着物もくらはった。ついでに西村のエーセーボーロもくれたらよろしいのに。「おおきにお義母さん」
京都では、町屋が壊されてマンションがあっちこっちに建って、お義父さんは「京都人のフリをしたヨソさんが京都を乗っ取ろうとしている」と嘆いたはる。そんな時、上田社長が澁澤扇舗をマンションに建て替えようとしていることがわかったんや。しかもこの上田、京都人やのうて、葛飾区出身の江戸っ子や。そこで、まどかはん、私が京都を守るんやと『京都老舗赤裸々リポート』で攻撃。ケチョンケチョンにいわして、上田に「町屋の売買から手を引きます」とまで言わしてやった。
京都人のフリをしたヨソさんが京都を乗っ取ろうとしているのを阻止したまどかはん。でも、このあと、トンデモナイことが起こるんや。京都大作戦のTシャツ着て警察に引っ張られるお義父さん。それを「お父ちゃん腰が悪いねん、やめて!」と叫ぶしかないお義母さん。そして、自称14代目女将まどかの一言。お義父さんの嘆きはほんまになってしもたわ。
何かが足りない
納得の面白さ
もっとシニカルな京都文化を観たかった!
深川麻衣・若葉竜也の共演が『嗤う蟲』以来で観れるということと
京都人のシニカルな遠回し表現がテーマだろうと思い、楽しみにしていた。
が、深川麻衣演じる澁澤まどかがエキセントリックすぎて、
悪い意味で驚いたし、『翔んで埼玉』レベルの笑いに振り切ってよかったんじゃないかと
思うのだが、全然京都人がFeatureされていない、いや、されているものの物足りない。
俳優の演技、特に松尾貴史と室井滋は秀逸な面白さを醸し出していたが、
もっとも面白かったのは、若葉竜也演じる中村先生だ。
中村先生の喋りが最高!この人が一番面白くてツボだった。
それにしても、主人公 まどかに全く共感できないし、老舗の扇子屋を継ぎたいとの動機も
まったく不明。エッセイマンガのネタにしたいだけだったのでは?
夫に浮気されてブチ切れた!?でも、一緒にマンガを描いている莉子が不倫相手なのに
一緒に仕事を続ける?しかも一緒に住もうとする?
全然理解できんし共感できん。
なんだこれ。
7年かけて脚本を描きあげたって本当!?
京都人の本音が全然わかんなくてカオスな状態になる映画を期待していたのに
全然違ったけど、深川麻衣と若葉竜也はよかったので、この評価にした。
この二人が出演していなければまず観ていないと思うが、テーマが面白いだけに
実にもったいない作品。
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