「素晴らしい映画」ファンファーレ!ふたつの音 くーさんの映画レビュー(感想・評価)
素晴らしい映画
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大好きな一本がまた増えた。
本音をぶつけられるティボとジミーの幸せを願わずにいられない。
ティボの母と妹にイラついたが、自分の身に降りかかったらあれが普通の反応だろうか。
でも、出自って、親の考えで隠していいものじゃないと思う。それなのにティボの怒りややるせなさに寄り添わない2人。
それだけに、ジミーの母の「あなたの存在を知ってたら両方引き取った」が沁みる。
世間一般に成功したのはティボだろうが、
荒れがひいてからのジミーは他人に優しい情に厚い良い奴。それは義両親が良い人で彼らからの愛情を充分受けたからだろう。
炭鉱楽団がみんなステキでした。
団員の誕生日をあんなふうにみんなでお祝いするっていいな。
誰だってあんな居場所がほしいのでは?
コンクールで練習の成果を出せないことや(ジミーは悪くないと思う、手は出したけど)、兄のオーケストラオーディションを受けても夢と現実の差を思い知ること、ティボに拒絶反応が出てハッピーエンドにならないこと、参加者が盛り上がり、宣伝もうまく行っていたのに工場でコンサートが開けないことなど、現実を描いているのもいい。
ラストは特に最高だった。
音楽は素晴らしい、なんてことは既出だしみんな知ってる。
だけど、この映画が素晴らしいのは、音楽が素晴らしいだけじゃなく、人が人とつながることのあたたかさと大変さを描いているから。
本当にすてきな映画でした。
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