俺ではない炎上のレビュー・感想・評価
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伏線回収の気持ちよさ
原作を読まずに鑑賞しました。山縣さんがSNSの炎上によって逃げ場が無くなり、信頼も無くなり、様々な言葉をSNSで投げ掛けかけられる姿は胸が苦しかった。逃亡劇の中で自ら犯人にたどり着くのかな?くらいの軽い気持ちで鑑賞した私を見事に裏切ってくる展開で、終盤に伏線が全て繋がる瞬間で「そうきたかー!」と思わず笑みが零れてしまいました。あの瞬間が凄く気持ち良かったです。阿部寛さんの可哀想な役凄く良かった。芦田愛菜さん、藤原大祐さん、長尾謙杜くん、素晴らしかった。それぞれ個性が光っていたと思う。
誰にでも起こりうる話
今の時代ならではの映画
悪意の有無に関わらず誰にでも起きる可能性がある
全世代観たほうがいい
“私は悪くない”
【”誤った正義感。そして俺は悪くない。”今作は、人権侵害も甚だしいSNSでのリツイートにより、追い詰められて行く男の姿を、突っ込み処満載の設定で描く怖い作品である。他人を誹謗中傷するのは止めようよ。】
ー 私は、ツイートやインスタグラムを行わないので、炎上などは他人事のように見ている。
よく分からないのは、顔を観た事も無い他人の呟き(除く人気歌手のファンなど)を何でチェックするんだろ、暇だなあ、と思っている男なので、序盤に阿部寛さん演じる山縣が、チョイ馬鹿にしたような発言をするシーンで、
”ヤバいな、オイラもオジサンじゃん!”と思ってしまったよ。
営業部長の山縣が、”自分は、周りから好かれていて、人望もある。”と勝手に思っている姿や、”大体、若い奴は何考えてんだか、よく分からない。”などと山縣にへいこらしている部下が話をするのを聴くシーンも、チョイ、反省しながら見たもんだ。
けれども、そこからの展開が、山縣が殺害された女子大生の写真を乗せたツイートにリツイートした男のツイートから拡散していく様は、”何で、警察に相談しないの?”と思ってしまったのだが、この発想が既にオジサンなのだろうか。
警察の初動も、マア、ノンビリしているしなあ。そこで言ったオジサン警官の言葉。
”俺達は悪くない・・。”いやいや、駄目でしょ!
オジサンと真犯人との関係の繋がりなどで、時空を超えていた事が分かるシーンは、チョイ後出しジャンケンポイけれど、マアマアだったかな。
<今作を観て思ったのは、
1.他人をSNSで一方的に自分の名前を出さずに貶すのは駄目だよね
2.嫌だなあ、直して欲しいなあと思っている事は、キチンと自分の口で相手に伝えよう
3.自分の考えが、全て正しいわけではない
4.謝るべき時には、キチンと自分の言葉で相手に直接謝る
という事を、考えなきゃだめだよね!ってことかなあ。じゃーね!>
もう"正しさ"が怖いよ…
俳優陣の演技が光る
下手なホラーよりよっぽど怖い
SNSの闇と人間の本質
■ 作品情報
浅倉秋成の同名小説を原作としたサスペンスミステリー映画。監督は山田篤宏、脚本は林民夫。主要キャストは、主演の阿部寛をはじめ、芦田愛菜、藤原大祐、長尾謙杜、夏川結衣らが名を連ねる。
■ ストーリー
大手ハウスメーカーの営業部長・山縣泰介は、ごく普通の生活を送っていた。しかしある日、SNS上に彼のものと思われるアカウントから女子大生の遺体画像が投稿され、自身が殺人犯であると拡散されてしまう。身に覚えのない冤罪に戸惑う山縣は無実を訴えるが、ネット上の根拠のない情報は瞬く間に独り歩きし、世間から追われる「炎上」状態に陥る。彼は必死の逃亡を続けながら、自身を陥れた真犯人を見つけ出そうと奔走する。謎の大学生サクラ、インフルエンサー、取引先の若手社員、そして妻ら、さまざまな人物の思惑が絡み合い、事態は混迷を極めていく。
■ 感想
本作は、現代社会が抱えるSNSの恐ろしさを真正面から突きつける、非常に衝撃的な作品です。ごく普通の一般人が、ある日突然、何の根拠もない情報でネットリンチの標的となる恐怖。主人公が味わう理不尽な怒り、焦り、そして社会から隔絶されていく絶望感は、まるで自分自身の身に起こっているかのように心に迫ります。阿部寛さんの演技が本当にすばらしく、単なる被害者としてだけでなく、人間が持ちうる身勝手さや弱さや葛藤もリアルに表現されており、感情移入せずにはいられません。
娘をめぐる描写や、終盤に向かって巧妙に仕掛けられた謎解き、そして犯人の真相が明らかになる展開には、最後まで目が離せませんでした。構成の巧みさが光り、サスペンスとしての緊張感が途切れることなく持続します。
近年、SNSでの無責任な発信が引き起こす社会問題に警鐘を鳴らす作品が増えていますが、本作もその一つとして重要なメッセージを発しています。しかし、観終わった後には、単なる警鐘ではもはや足りないのではないかという強い危機感を抱きます。人の良心に訴えるだけでは解決できないほど、私たちの社会は分断され、思いやりを失ってしまっているのかもしれません。
この映画は、他者を安易に裁くことの危険性、そして情報に流されやすい現代人の脆さを痛感させます。と同時に、「自分は大丈夫か?」と自らを省みるきっかけを与えてくれます。私たち一人一人が、SNSとの向き合い方、そして他者への想像力を問い直すべき時が来ていると強く感じさせられる、そんな深く考えさせられる一本です。
惜しくて残念な推理劇。
インターネットリテラシー啓蒙映画
伏線回収からの鳥肌がすごい
SNSやってなくても明日は我が身
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