劇場公開日 2025年9月26日

俺ではない炎上のレビュー・感想・評価

全241件中、201~220件目を表示

3.0お話しの構造が上手く作られていて飽きさせない

2025年9月27日
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鑑賞方法:映画館

笑える

怖い

とても面白かったです。期待していなかったけれど、観て良かったと思っています。

コメディミステリーとしても、お話しの構造が上手く作られていて、終盤まで飽きさせないです。

主人公を演じた阿部寛さんはもちろんのこと、謎の大学生を演じた芦田愛菜さん、阿部さんの妻役の夏川結衣さんも、各々の上手さと良さが出ていました。

web上での炎上という今日的テーマを50代以上の目線から描いていたので、若い人にはあまりウケない内容かもしれません。
しかし、炎上の一つの類型をリアルに描いていて、私は感情移入できました。

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ねこたま

4.0いろいろと考えさせられる作品でした

2025年9月27日
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鑑賞方法:映画館

SNSとの付き合い方だけでなく、自分の立ち位置や考え方など、いろいろと考えさせられる作品でした。あっ、そういうことか!というポイントがあって、そこが個人的にはツボでしたので、全てを知った上でもう一度観たいと思います

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みや〜ん

4.0なぜか笑ってしまう

2025年9月27日
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鑑賞方法:映画館

笑える

驚く

ドキドキ

真剣に演技をしていてもなぜかクスッと笑ってしまう阿部さんの演技はもちろん、他の皆さんも素晴らしかったです。
個人的に板倉さん演じる野井がリアルな会社員らしさがあり好きでした。
また青江役の長尾さんは目で感情を表現するのが上手だと感じました。

ただ、私は原作を読んでいたのでストーリーを補完しながら観られましたが、予備知識がないと犯行の動機が薄く感じられてしまうかなと思いました。

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さく

5.089点/☆3.9

2025年9月27日
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『六人の嘘つきな大学生』で知られる浅倉秋成の同名小説を『AWAKE』の山田篤宏監督が映画化した炎上サスペンス。

SNSが日常を支配する時代に「冤罪」と「炎上」という現代人が誰しも直面しうる恐怖を描いた作品。

主人公を演じるのは『ショウタイムセブン』『キャンドルスティック』に続き今年3本目の主演となる阿部寛。これまで数々の作品で圧倒的な存在感を示してきた彼だが、本作で挑むのはヒーローとは程遠い、ごく平凡なサラリーマン。

突然SNS上で「殺人犯」に仕立て上げられ、必死に「俺ではない」と訴えても誰にも信じてもらえない孤独な男を、迫真の演技で体現する。

山縣泰介(阿部寛)はハウスメーカーの営業マン。妻(夏川結衣)と穏やかな日常を送っていたが、ある日、自分のものとされるSNSから女子大生の遺体画像が拡散され、一気に炎上の渦中へ。会社も家庭も崩壊し、匿名の群衆の暴走に追い詰められ、ついには逃亡を余儀なくされる。ネット上の火種が、現実の生活を容赦なく焼き尽くしていく恐怖が息苦しいほどに迫ってくる。

物語を加速させるのは、拡散力を持つ大学生インフルエンサー・初羽馬(藤原大祐)の軽率な発信。取引先の若手社員・青江(長尾謙杜)は山縣に怒りを募らせている。信頼を置いている部下や同僚も騒動によって誰も近寄らない。妻を演じる夏川結衣は夫を信じたい気持ちと疑念の間で揺れ動く。そして彼を執拗に追う謎多き女子大生サクラ(芦田愛菜)の存在が、物語を思わぬ方向へと転換させる。

89点/☆3.9

序盤はコメディタッチで『テルマエ・ロマエ』を思わせる阿部寛の顔芸や体を張ったシーンもあり、思わず笑ってしまう。しかし物語が進むにつれ、山縣の愚かさと孤独さが浮彫になっていく。

次第に真犯人は誰なのかというミステリー要素が強まり、終盤は家族との再生へと向かうヒューマンドラマへ。サスペンス、コメディ、ミステリー、家族劇と、ジャンルを乗り継ぐような展開は大胆であり、賛否を呼ぶところだろう。

ただし「なぜ濡れ衣を着せられたのか」という本筋のミステリー部分はやや弱く、真犯人の動機や存在感は物足りなさも残る。

だが本作が本当に描きたかったのは「犯人探し」ではなく、炎上を通じて主人公が自分自身の愚かさや過去の過ちと向き合い、家族との絆を取り戻す物語。

娘との関係、妻との距離感、日常の中で見過ごしてきた思いやりの欠如。それらがすべて今の事態の根底にあることを、山縣は痛感させられる。

彼自身が抱えていた過ちが暴かれていく過程は、まるで人間そのものの愚かさを浮き彫りにしているようでもあった。

「誰が悪いのか」軽率な発信者か、それを拡散した者か、止めようとしなかった者か、ただ傍観していた者か。あるいは彼自身か。小さな火種が雪だるま式に膨らみ、誰も止められなくなるSNS社会の恐ろしさが、リアルな迫力で描かれる。

特に終盤の彼の過ちが明るみになってからの怒涛の展開は見応え十分。
謎の女子大生のサクラの鬼気迫る想いを体現した芦田愛菜の演技も記憶に残る。

本作が本当に射抜いているのは「真犯人は誰か」ではなく、「私たちはなぜこんなにも簡単に他者を裁いてしまうのか」という問いである。

阿部寛の体を張った熱演と若手俳優たちとの化学反応から生まれる緊張の連続。

SNSの危うさを描きつつ、最終的には家族の存在の大きさに気づいた心温まる再生の物語。

スリルと家族愛の二面性を持った炎上エンターテイメント。

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映画感想ドリーチャンネル

3.5ホラーか?

2025年9月27日
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ドキドキ

大手ハウスメーカーの営業部長・山縣泰介は、ある日突然、彼のものと思われるSNSアカウントから若い女性の遺体画像が拡散され、殺人犯としてネット上で名指しされてしまった。身に覚えのない事態に無実を訴えたが、あっという間に拡散し、炎上状態になった。泰介の個人情報はネットに晒され、どこにいても追いかけかけ回されるようになった。謎の大学生・サクラや、大学生インフルエンサー・初羽馬、取引先企業の社員・青江、泰介の妻・芙由子ら、さまざまな人物が絡み、泰介は逃亡しながら、無実を証明し、自分を陥れた真犯人を見つけようとしたが・・・さてどうなる、という話。

泰介がネットで犯人扱いされたのに耐えられず逃亡したところまではなんとか理解できたが、夜に家に帰って物置で遺体を発見した時、なぜ逃げたのか不思議だった。自分が殺したわけじゃないのに、逃げたら疑われるでしょ。あの時すぐに警察を呼んでたら・・・この作品にならない・・・よね。
ただ、そう思って観てたから、誰にも共感できず、中弛みして眠たくなった。
サクラが登場したくらいからは面白くなったが、あんな理由で殺人するか?
娘とサクラの関係がわかるまで、ホラーかと思った。
それと、ポストのネギ、何か意味有るのかと思ってたが、わからなかった。何だったのだろう?
山縣泰介役の阿部寛はやっぱりいつもの阿部寛だった。
大学生サクラ役の芦田愛菜は良かった。上手いわ。
藤原大祐はそこそこだが、青江役の長尾謙杜は不気味さが良かった。
夏川結衣、美保純、田島令子、とかつての色っぽい女優の揃い踏みも良かった。

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りあの

4.0指先ひとつで誰かの人生が終わるかもしれない

2025年9月26日
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怖い

驚く

ドキドキ

SNSとはいかに恐ろしいものかをポップに分かりやすく表現していて良い作品でした。私もあなたも知らないうちに加害者になるかもしれない。そんなときに「私は悪くない」なんて言う人間にはならないようにと心に誓いました。
作品の中には小さな違和感がたくさん散りばめられていて、その伏線が回収されていく気持ちよさと予想できないラストに釘付けでした。1回じゃ物足りないです。

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よもぎ

5.0俳優さんみんなよかった

2025年9月26日
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怖い

興奮

最後までどうなるのかわくわくで楽しめました

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なー

5.0SNSに夢中な全人類に見てほしい!

mさん
2025年9月26日
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怖い

驚く

斬新

炎上時のSNSの可視化が見事で終始ゾクゾクしました
殺人犯にされ主人公に仕掛けられたミステリー要素、若者と中年の対比、炎上時の初動や対応の悪さ、仲間や外野の反応など色々詰め込まれて飽きない
俳優さんもみんな良かったです!警察がネチッこくてイラついた笑
犯人役とても良かった
見終わったあとはSNSについて考えたくなるしスッキリ出来ました

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m

4.0伏線回収と映画のつくりがいい

2025年9月26日
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泣ける

怖い

斬新

予告では胸糞感を楽しむ映画かと思い、主人公に感情移入したら辛いのではないかと鑑賞を躊躇したが、出演者が気になったので観た。

結果として観て良かった。
CGの演出がSNSの怖さをうまく表現しており、SNSに投稿される内容もリアルだった。
すべて無駄のないシーンで伏線回収もうまい。

さらにずっと重苦しいだけではなく、阿部さんらしい渋さとおちゃめさのある演技も楽しめて、喜怒哀楽を揺さぶるいい映画だったと思う。

ネットに浸る人にも観てもらいたいと思う作品だった。加藤純一などネットを主戦場としてうまく活用している人たちに取り上げてもらえたらなあ。

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のり

2.0走る逃亡者

2025年9月26日
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殺人事件の捜査を、あまりにもずさんに設定しているからこそ成り立つストーリーが中盤まで続き、後半は家族愛にフォーカスした感動ドラマになっており、あまり好みの演出ではありませんでした。最近SNS話題の映画多いので、みんな内容似てますよね!

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aki007

4.0観る者を騙す仕掛けが楽しい社会派の良作

2025年9月26日
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原作は未読である。SNS で謂れのない殺人犯扱いされて炎上した人物を描いている。証拠もないのに特定の人物を犯罪扱いして顔写真や住所まで晒す無関係な人間どもの、残酷さと無責任さをこれでもかと見せてくれる。社会的な地位や家庭を破壊する場合があり、当人の生命さえ危険に陥らせる重大な結果を招く可能性が高いのだから、こういうタチが悪い無責任な馬鹿どもは、犯人に準ずる重罪にすべきだと思う。

身に覚えのない犯人扱いでネットに個人情報を晒されたら、自ら警察に出頭して保護を求めるべきであるが、この主人公は逃走を図っているのがそもそも誤りである。自力で犯人を見つけるというが、協力者も手段もなしでは現実性は全くないというべきである。何故逃げたのかが終始釈然とせず、話に入り込みにくかった。

話が進むにつれて明らかになる主人公の家庭や会社での立ち位置が実に興味深かった。昭和の男にありがちな自己中心的な思い上がりで、自分が周囲からどう思われているのかを知ろうともせず、自分の正しいという思い込みを周囲に押し付ける古典的な迷惑人間である。話が進むにつれて色々と真相が見えてくるという構成も優れていた。

自分だけの正義に固執して、警察でも検察でもないのに犯人とされた人物の誤った情報を拡散したり、憎しみを煽ったりする行為が、いとも簡単に行えるようになってしまっているのが現代のスマホ社会であり、どれほど悪いことをしているのかという自覚もなしに当事者への重大な圧迫を行っているのに、自分は正義を貫いたと達成感を味わっているのだから始末に悪い。

騒ぎの当事者にされた場合の重圧の大きさと、根拠もない情報を拡散する行為の軽さの差は桁違いであり、誰もが被害者になる可能性があるのに、加害者になる気軽さはほとんど犯罪級だと言わざるを得ない。これまで同様の指摘をして来た映像作品でも、その気軽な悪意を問題視しているが、本作での指摘の仕方は非常にリアルである。

映画を観る者をしっかり術中に嵌める仕掛けも周到に用意されていて、騙される快感が味わえるのはこの作品の魅力だと思うが、誰も得をしない犯行の動機が犯人の異常性にされたせいで、やや現実感が薄れてしまったのは残念な点だと思った。阿部寛はこの情けない主人公にはそぐわない感じがしたが、芦田愛菜は流石の演技力だと思った。音楽の出来がイマイチで、エンディングの歌謡曲も雰囲気ぶち壊しだったのは頂けなかった。
(映像5+脚本4+役者4+音楽2+演出4)×4= 76 点。

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アラ古希

4.0芦田愛菜ちゃんの新境地

2025年9月26日
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山縣泰介(=阿部寛)が、突然身に覚えのない女子大生殺人犯にまつりあげられ、SNS上で袋叩きになってしまうという話。
阿部寛ならこんな風に演じるだろうなという、期待通りの演技を見せる。
全く「正義感」というのはおっかない。
芦田愛菜ちゃんのキレる演技は私は初めて見て、とても新鮮だった。

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にっく

3.0皆が家政婦

2025年9月26日
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結局、「俺」が大炎上してたのね。

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ホモ・サピエンス

3.5長ネギ?

2025年9月26日
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偶然ですが、公開初日に観てきました。
予告、公式HPがシンプル過ぎて不安でしたが、阿部寛さん、芦田愛菜さんに惹かれて観に行ってきました。

脚本(構成?)が面白いと思いました!
終盤、頭にハテナ?が浮かぶ時間が有りましたが、最後まで観て、なるほど!!となりました。
"ありきたりな演出"と感じる方もいるかも知れませんが、令和の現代の話なのに?…ん?え??と楽しめました。

また、自分の出身地がロケ地となっている事に観ている途中で気が付き、それもまた楽しめた要因の一つでした。

ドラマちはやふるで話題の藤原大祐さんや、クセモノ俳優浜野さん、芸人の板倉さんなど、前述のお二人以外も定評のある俳優さんが多い中、長尾謙杜さんだけが個人的には残念でした。(どこか見覚えがあるなと思ったら、なにわ男子なんですね。知らなくてすみません。) 滑舌の不明瞭感は役作りだったのかな?気になりました…。もっと感情の振り幅を魅せて欲しかったです。

せっかく令和日本が題材で、CGで盛り上げているのも良い感じだったので、映画らしく音での盛り上げがもう少しあると、TVドラマとの差別化が出来て良いのになー。なんて思いました。

同上映回で観ていた客層としては高校生〜シニア世代まで様々。
若い子達は、SNSを題材にした内容に惹かれたり、若い俳優陣のファンだったりしたのかな?
年配の方は、阿部寛さんのファンの方の様でした。(鑑賞後、阿部さんの肉体美にキャッキャしてる声が聞こえてきましたw)

公式HPにもう少しお金掛けたり、SNSを使ったPRももっと駆使できていたら、公開初日からもっと話題になったのでは!?と残念に思いました。

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ちびメガネ

5.0重い内容ではあるが、コメディ感も少しありながらなのでとても見やすい...

2025年9月26日
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怖い

知的

重い内容ではあるが、コメディ感も少しありながらなのでとても見やすい映画だった。SNS時代を生きる私たちにとって何が大切なのか考えさせられた。

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謙

4.5連想される事件について(収束に向けて)説明がやや足りない

2025年9月26日
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今年191本目(合計1,732本目/今月(2025年9月度)10本目)。

 いわゆる無関係なところから突然出てくるネット炎上を描いた作品で、今風の作品とも言えます。誰が犯人かなんていうのはネタバレなのでアウトなのでしょうね。

 SNSについて詳しいと個々有利なところはありますが(特にツイッター等)、一般的なSNSの理解で足りるのではないかな、というところです。

 いわゆる問題提起の映画にしたかったのだと思いますが、そうすると説明が足りず(タイトル通り。後述)、また究極論を言えば、ツイッターにせよここにせよ、思想良心の自由・表現の自由と、個人のプライバシー権との衝突という憲法論に飛びまくる内容で、さすがにそこまでは難易度が高すぎるので飛ばした模様です。それに関しては仕方がないのでは、と思います。

 作品の関係上、どうしても問題提起型の作品と解するとそのような論点がほとんど存在せず(事情を知っている人はわかる程度に過ぎない)、一方で誰が犯人か等書き始めるとアウトであり、なかなか難しいところではあります。

 採点に関しては以下まで考慮しています。

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 (減点0.2/私人逮捕について(刑訴法))

 私人逮捕は、現行犯である場合以外に適用はありません(刑訴法参照)。

 (減点0.4/民事訴訟、刑事訴訟についての考察が足りない)

 この点は最大の減点幅になりますが、以下に記述します。
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 (減点なし/参考/民法上の不法行為(名誉棄損)と刑法上の名誉棄損罪と裁判について)

 この作品で明確に背景として考慮されている実際にあった事件として、実際に何らの関係もないところから勝手に炎上して被害にあった事件があります(スマイリー菊池さん事件。詳しくはネットで)。

 この事件自体、実際にツイッター等での誹謗中傷が極端に多く、刑法上の名誉棄損罪等(当時。当時と今とでは法定刑が多少違います)も考慮されたものの、警察の言い分は「仮に全員を起訴するなら、刑事訴訟法が想定しないほどの数を起訴することになり裁判が成立せず、一方で全く関与しないとするとつり合いも取れない」というもので、いわゆる開示情報などでわかった数人のみを起訴猶予等にして終わりになっています。この点に関しては、かかわった加害者が極端に多く、それらを全員逮捕して刑事訴訟法に基づいて裁判を行うことを現行の刑法・刑事訴訟法が(当時も、現在も)到底想定しておらず、一方で「誰も責任を取らないのは納得できない」という被害者の言い分も通って、数人は寄起訴猶予等になるなど、かなりあいまいな結果を残した(1件だけ書類送検もあるのだが、それも形式的に過ぎない)実際の事件が存在します。

 ただ、そのことと、民法上の不法行為(名誉棄損/709条以下)とは話が別で、民事訴訟で争うことも当然可能です。しかし、上記のことは民事訴訟にも該当し、当時の事件、あるいはこの映画で描かれるように「加害者」には未成年者も含まれるところ、その場合の立証責任が複雑怪奇になる(未成年の親側が、適切な監督を行ったか、行ったとしても事件が起きたということを立証できないとアウト(立証責任の転換論)。立証責任が相手側にうつる特殊なケース。中間責任論といったりする)等、かなり面倒な状況になります(参考にされたであろう元の事件では、民事訴訟には発展していない模様)。

 ※ この問題は、未成年者を被告として訴えた場合、共働きが当たり前となった今日において、本人がある程度理解して和解に向けて話が進んでいるケースは別として、軽度知的障害等が想定できる場合、「親が仕事を辞めてでも本人の世話をしろ」という議論になると、この問題とは別に、いわゆる「経済格差」が生じる問題があるため、一定の理解があればこの問題が勃発することが想定できるので、未成年者を被告とすることはまれなケースです(裁判のみならず、究極論は経済格差や共働き、年収や労働契約といった問題に分散してしまい、本人ではどうにもならない(国家(日本)の福祉の在り方といった問題に飛んでしまうため)。

 ただ、本映画の内容は、何かしら元の事件(上記の事件)を参考にしていると思われるところ、民事訴訟といっても裁判所が刑事裁判か民事裁判かで異なるだけで裁判所がパンクする状況は変わらず(しかも、加害者が未成年者だと、さらに裁判は大混乱と化する)、弁護士がいくらいても足りない(訴額が140万円を超えないなら司法書士でもできるが、簡裁のみ。2審以降では登場できないため、被害者が嫌がらせで控訴した瞬間に司法書士が全員消えるという珍妙な事態も起きる。もちろん、特定の被害者が司法書士というレアな法律職にに「恨みを持つ」ということは普通ないので、「裁判を混沌とさせる」という嫌がらせ目的のほうが普通(ただ、それも法律上禁止はされない))という、民事訴訟法も想定していない状況になるため(日本の刑訴・民訴法は、このようにネット炎上により加害者が何万人単位で出てくるような状況を明らかに想定していない)、この点を問題提起したかったのかな、とは思ったものの(行政書士の資格持ちレベルではこれは明確にわかる)、それらが一切出てこないので、どうしたものかなぁ、といったところです。

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yukispica

3.5俺ではない炎上

2025年9月26日
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初日9時の回、17人。
『沈黙の』が入ってました。
この作品はネタバレ厳禁なので、ストーリーには触れられませんね。
最初に犯人と思った人物が、結局はそうだったんですが、そこに辿り着く途中で、違うかな?と騙されました。
正義と信じて疑わない人、自分は悪くないと逃げる人々、自分はインスタもXもやってませんが、改めてSNSの怖さを感じました。

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映画館難民

4.0人間の悪いところが垣間見える

2025年9月26日
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内容はとても面白くて、度々阿部寛さんの言動でクスッと笑えるシーンもあってシリアスなシーンばかりではないので飽きない。最後に全てが繋がる感じなのがすっきりして面白かった。snsでの炎上で根拠もないことをコメントする人たちのことがとても分かりやすく表現されていて、今の世の中もその通りだなと実感した。

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ラテ

4.5とても面白かった 阿部寛さんの言動に笑うシーンもあり、芦田愛菜ちゃ...

2025年9月26日
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とても面白かった
阿部寛さんの言動に笑うシーンもあり、芦田愛菜ちゃん、藤原大祐くん、長尾謙杜くんの演技も素敵でした。
SNSについて、あらためて考えさせられました。
また、観に行きます

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コロン

4.0ちゃんとしたサスペンスミステリー

2025年9月26日
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SNS炎上題材のコミカルな映画かと思っていたが、ちゃんとした殺人事件にまつわる叙述トリックミステリーで面白かった!
俳優陣もしっかりしてた。芦田愛菜さんの迫真の演技や、長尾謙杜さんの振り幅の広さにびっくり。阿部寛さん夏川結衣さんの夫婦役をみれてまた嬉しい。

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ながさき