「理由のない自己保身と身勝手な正義を暴く映画」俺ではない炎上 じんさんの映画レビュー(感想・評価)
理由のない自己保身と身勝手な正義を暴く映画
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阿部さん、かなり頑張っていました。走って走って、飛び降りて。最後は、パンツ一丁で身体張っています。
この映画、1人の何気ないSNSのリツイートが、ネット民に火を付けて、無実の人を犯人に仕立てて追いかけ回す、といったもの。
ただそこには、ネット民を始めとして自分は安全なところにいて、相手だけを責め立てる。自分は一切悪くないという感覚がある。
最初にリツイートした彼にしても、周りのネット民から叩かれたあとでも、「私が悪かったのかもしれませんね」と呟くあたり、どこまでも自己保身の感覚が残っている。
そして、もう一つは身勝手な正義感。
犯人は、自分が悪を倒さねばならぬとの身勝手な考えで、犯行を重ねてしまう。そこには小さい時に絶対的な正義と信奉していた、警察官の父親の過ちがある。その呪縛から自らを解き放てなかった自分自身の弱さを認めきれず、「俺は正しい。俺が世の中を正す。」と自己中心的な方向に行ってしまった。
その他、夫婦関係を良好に保つには、相手を責めず自分の言動を反省することの大切さが伝わってきた。
最後に。娘(芦田愛菜)の子供時代(10年前)のエピソードが重要になるので、過去と現在をしっかりと切り分けて観てください。
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