「場内からおじさんの悲鳴が聞こえた「おじさんホラー」」俺ではない炎上 minavoさんの映画レビュー(感想・評価)
場内からおじさんの悲鳴が聞こえた「おじさんホラー」
自分でも気づかないうちに会社でパワハラ気質になってるサラリーマンが、SNSで濡れ衣を着せられる。
この気づかないうちにおじさんがパワハラ気質になる、という描写がリアリティがありまくり。若手の社員に親愛の情でフランクにタメ口をきいてるつもりが、馴れ馴れしすぎて圧迫感を与え、逆に溝を深める。本人はスキを作って弱みを見せてるつもりが若い人からみたら不気味なだけ。
そのため周囲の人が、実はあの人苦手だったと態度を変えていく。ごめんなさい、ボクも思い当たる。新ジャンルおじさんホラーですか。
ある人物が刑事の聞き取りで主人公への態度を豹変させるシーンがおじさんホラーとしての頂点。ここで、場内のおじさんから「え!?」と悲鳴にも似た声があがり、自分の心の声が出ちゃったかとビクッとする。
SNSの使われ方についても、自分を正当化して自分の正義を振りかざして、時には上から目線で罪もない人を踏みつけるというメッセージが伝わる。
ボクらも映画みて、時にはクソつまんないとか、意味不明とかひどいことを言ってしまう。
でも、あえて言う。
この犯人の犯行動機には共感出来なかった。原作ありきなので曲げられなかったのかもしれないが、ミステリー的に説明したのが蛇足に感じてしまった。
オレも悪かった、私も悪かった。気をつけよう、で充分だったんじゃないか。
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