「倍賞さん恐るべし」TOKYOタクシー やあやあさんの映画レビュー(感想・評価)
倍賞さん恐るべし
とにかく全編を通じて圧倒されたのは、倍賞千恵子さんの矍鑠としたお姿。
超ベテラン女優に対して「矍鑠とした」なんて言ったらむしろ失礼かもしれません。
でも、黄昏れ時も過ぎた人生の終着点を描くという、しんみりしがちなこの内容をこの上なく魅力的に仕上げたのは倍賞さんの存在があったからこそ。とてもキュートでした。
鑑賞中ずーっと「倍賞千恵子さんっておいくつだっけ」と気になっていて、映画館を出てから調べたら84歳!まじか!
倍賞さんよりはずっと年下ですが高齢に差し掛かった某女優さんが
「記憶力が若い頃と全然違う。セリフがなかなか入ってこなくてセリフ覚えに苦労してる」
と、先日語ってたのを思い出しました。倍賞さん恐るべし。
当然なのでしょうが、観客の年齢層は高め。
君たちはどう生きるか、という映画があったけれど、それよりもだんだんと「君たちはどう最期を迎えるのか」という方が馴染んでくるんでしょうね。
山田洋二監督(94歳!)からのメッセージがひしひしと伝わってきました。
人生なんてあっという間、という人もいるけれど、実際にはそんなはずはない。
すれ違うあのお年寄りもこのお年寄りも長い長い歴史を歩いてきたはずで、それでも死なずに生きてきたからこの令和の世にキムタクと車で(タクシーで)ドライブしながらベイブリッジを見るという今につながったのよね。袖すり合うも他生の縁。
(その結果どでかいモノを手に入れたあたりはドラマすぎましたが。1ケタ多くない?)
ただ、私は年代的にキムタクの方に目がいきがちで「あぁキムタク安定のお仕事ドラマだわ」と思いながら鑑賞していたフシもありました。
私は東京で生まれ育ったので街並みに目新しさはあまりなかったけれど、でも車内目線で見る東京もいいもんだよね。ハンドルさばきもかっこよかった!
そういえば前回のキムタク映画は年末年始のグランメゾンパリだったっけ。
あれから1年かあ、今年もお疲れさまでした。
あ、明石家さんまには気づかなかった!
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