Page30のレビュー・感想・評価
全16件を表示
イカれた熱意をぜひ渋谷ドリカムシアターで!
まず、本作は単なる映画ではなく、かなりイカれたプロジェクトによって作られた作品。
エグゼクティブプロデューサーにドリカムの中村正人さんが担当されており、本作を届けるために、普通の映画館だけではなく、「Page30」専用の映画館を作ろう!ってことで、2025年4月より2ヶ月間の期間限定で渋谷にテントシアターを建てるという。
シアター内は普通の映画館とはことなり、
地べたにYogiboが置いてあり、それに座って作品を見る。
音響もこだわっており、ドリカムのレコーディングに使う機材も持ち込みで使っているそう。
普段の映画館では味わえない、臨場感と一体感が新しい映画体験を与えてくれた。
監督は「SPEC」「トリック」「20世紀少年」などのヒット作を撮られ、最近では「SINGULA」「ゲネプロ☆7」など舞台に関する映像作品を接客的に取られている堤幸彦監督。
脚本は堤幸彦監督とはイニシエーションラブでタッグを組まれていた井上テテさん。
ストーリーは・・・
突然、稽古場に集められた4人の女優。
30ページの台本を3日間練習し、4日目に舞台公演すると告られる。
しかも、演出家おらず、当日まで配役は未定。
劇場から出ることも許されない環境の中、4人はやりたい訳をつかむために全力で稽古に挑む。
話の構成自体は非常にシンプル。
とにかく3日感ひたすら練習して、公演するという話だが、このストーリーから想像できない面白さが詰まっている。
4人のキャスト陣の個性が爆発している。
・映像作品に出れてはいるが主役は取れず、2流の役者扱いされている琴異をスキャンダルがきっかけで一皮剥けた唐田えりなが演じる。
・舞台を軸に出演するものの、映像作品に出れておらず今回の舞台に人一倍思いを込める咲良を過去いろんな現場を経験され、野心あふれる広山詞葉。
・元アーティストだが、演劇経験はない樹利亜を元ハイカラ(HIGH and MIGHTY COLOR)のボーカルで、中村正人さんの奥さんでもあるマーキー。
・舞台経験が長く、演じることに疲れ果てた遙を舞台演技の個人賞を受賞されているベテラン林田麻里が演じている。
キャスト自身と強くリンクしているためか、演技の重みが乗っかってる。4人の個性が対極的に異なる中、当日まで配役が未定という設定により、全員がそれぞれの役を全て演じるシーンの面白さが爆発していた。
同じ話なのに、これほど違うのかって感心させられる。さらに同じまで話を単純に繰り返すと先の展開が読めて飽きそうなところ、本作はあえて1.6.12みたいなページを飛ばし飛ばし見せることですぐに物語がわからないように、逆に繰り返し見せることの良さを映し出していた。
そして、4人の熱意ある演技にさらに勢いをつけていたBGMとなるジャズピアノの存在。
セリフに合わせるかのような、テンポや音の強さ、勢いなどまるでセッションやんって思っていたら、実際ジャズピアノはシーンに合わせてアドリブでかつ1発取で撮ったらしい。
グラミー賞の上原ひとみだからこそ、生み出された技だと思う。
映画を届けるためにシアターを作り出すという常識にとらわれない「やりたいこと全力でやる」と姿はPage30で描かれているテーマ「周りに気にせず、演じることに全力に注ぐ」とも非常にリンクしている。
できればこのPage30を届けるために作った渋谷ドリカムシアターで4人のもがき抜く姿を見てほしい。
何かを掴むべくもがいてる人は観るべき
最高。
コーラスライン好きな人ならハマること間違いなし。
ここ数年で1番の映画体験。
舞台ではなく映像で映画館でこそ観るべき作品。
役と本人が重なりユニゾンで台詞を紡ぐシーンで謎の鳥肌と涙が。
ラストも秀逸(ニヤリ)。
★以下メモ★★★★★★★★
コトリ: #唐田えりか
闇深度20%
防衛本能で武器で身を固めているが最も脆い。
共演者への苛立ちを台詞に乗せた時の迫力たるや。逆三白眼の怖さ。実は1番救われたのは彼女。良かったね。
ハルカ: #林田麻里
闇深度1000%
拡がり続けコントロール出来なくなった闇。さながらブラックホール。最も救われない闇堕ちキャラ。
抑揚がありながら無機質な台詞回しが素晴らし過ぎる。彼女が居なければ作品は締まらなかっただろうな。最高。
サクラ: #広山詞葉
闇深度50%
良い人でもありたい、でも自分が1番でありたい。実は最も人間らしく不安定。偽り慣れている。
大袈裟な演技が上手すぎる。演技の幅が広くなければ薄っぺらくなる難しい役を見事に演じられていた。名女優!
ジュリア: #MAAKIII
闇深度10%〜80%
最も普通の才能ある人。普通の感覚の人が極度に焦り、耐え続けたらあぁなるという例。憑依演技が1番凄かったのは怖い演技でなく終盤の笑顔。まるで別人。鳥肌。しかし救われたのか、救われたことに気づくのか。あの後どうなったかが心配です。
観たことない映画
評判がいいので鑑賞、、、と思ったら、コナンのせいでほとんどやってない。いい加減にして欲しい。
遠征するか迷ったけど朝目が覚めたので遠征。
見たことの無い映画で、「演技」と「演技の中の演技」と「素」が交わる面白い映画でした。
演劇も観るのでこれは面白い。
ところどろこ笑える。
作中の通り、唐田えりか目当てで行きましたが、結果他の三人の演技が良かった。
唐田えりかも、ある意味標準ど真ん中の物差しのような役割、これはこれで良かった。
コナンは混んでるのかな、、、それでもこんなにあったら満席にはなってないんじゃないの?
コナン以外は午前中かレートショーしかないのか。それでいいのか、映画界。有名アニメ映画前には公開しない方がいいね。
こんなんじゃ、一日二本映画観るのは大変だ。
唐田さんの最初の本読み
ほとんどが稽古のシーンなので、台詞の多くが劇中劇の台詞になっているんですよね。
そのせいなのか、とてもテンポ良く感じられ、しっかり引き込まれて夢中で観ちゃいました。
そして、狂気的なシーンも有るんだけど、最近『セッション』を観た影響か、すんなり受け入れられたの、芸術には狂気が付き物だなと。
それから、クライマックスシーンが舞台と映像作品のいいとこ取りした感じで、良いの。
大袈裟なくらいに役者さんの息づかいが感じられて。
演劇観たくなりましたもの。
ところで、私がこの作品で一番気になったのが、唐田さん演じる琴李の最初の本読み。
才能有りそうな役者の設定の割に、台詞が棒読みに感じたんですね。
それで、感情を込めない読み合わせというと、濱口竜介監督が思い浮かびます。
『ドライブ・マイ・カー』の劇中でも、そんな感じの読み合わせシーンが有りました。
そして、唐田えりかさんの代表作と言えば、やっぱり『寝ても覚めても』だと思うのだけど、そう濱口監督の作品なんですよね。
今回の作品のあのシーンが誰の思惑でそうなったのかは分からないけど、唐田さんの意思であの様に演じたのなら、役者として濱口監督の影響をかなり受けているのかもしれません。
この映画、パンフレットの販売が無かったので、その辺の事は分からないんですけど・・・。
可愛さをかなぐり捨てた唐田えりかには、まだ魅力を感じられないかな。。
先日予告を見ていたので気になって見に行きました。
彼女の出ている映画は、『ナミビアの砂漠』『死に損なった男』『Page30』と続けて見てます。
可愛いだけの女優から、演技派に向けて変わろうとしているのは感じるんですけどね。
『死体の人』の時のような可愛さは残してほしい。。
『死に損なった男』に続き、今回も可愛らしさは感じられなかった。。
それがホント残念です。。
唐田えりか、林田麻里、広山詞葉、MAAKIIIの4人の女優さんの舞台の話。
意図を伝えられずに、集められた4人。(実は3人)
30ページの台本を3日間で覚えて、練習して、4日目に観客の前で上演するという。
4人の中では、一番知名度が高いけど主演はした事がない、唐田えりか。
他の3人は見た事あるような無いような女優さん達。
正直、唐田えりかの話し方ってちょっと舌足らずな感じで、演技を見ていると上手いと思った事は無いんですよね。
舌足らずな話し方だと、大竹しのぶが頭に浮かぶ。
最初の方のMAAKIIIさんの演技未経験という演技が、変な方言を話しているようで違和感を感じた。
広山詞葉のオーバーな演技も舞台だったら良いように思う。
林田麻里は安定した演技。
舞台のシーンが細切れに映される。
見ていて、MAAKIIIさんが大化けするのかなと予想していた。
彼女の後半の演技は演技素人とは思えない熱演だったけど、その辺は特に描かれていなかった。
この映画、唐田えりかが出ていなかったら、誰にも注目されなかったでしょうね。
基本のコンセプトは、ソウとか100万円の女たちを思い出した。
結構似た構成の話は見ますよね。
コメディのイメージの強い堤幸彦が監督。
ドリカムの中村正人がプロデューサーでした。
最後の終わり方は少し強引に感動させようとしている感じ。
この映画は見る人によって評価は結構変わると思う。
私はイマイチ、ツボらなかったかな。
可愛さをかなぐり捨ててしまった唐田えりかには、まだ魅力を感じられないかな。。
ただ、今回の彼女はとても頑張っていました。
頑張ってほしいです。
セッション
観賞劇場の選択欄にもない、渋谷ドリカムシアターにて観賞。(座席がyogibo笑)
最近の堤監督は、メジャー作品より『ゲネプロ★7』のような趣味性の高いものの方が面白い。
デスゲーム的な環境からはじまり、稽古の風景を中心に展開してゆく。
舞台的な芝居の咲良と、難台詞を即座に暗記する琴李。
(情感を最低限に早口でまくし立てたのは、あの場面では正解だと思う。)
仕切りも担う遥が間を取り持ちつつ、訛りと棒読みで樹利亜がコメディリリーフとなる。
琴李の反応がまた笑えて、単なる嫌なヤツになるのを防いでくれていた。
取り組み方や演技プランの変遷が見てて面白い。
樹利亜がミュージシャンならではの耳の良さで模倣、咀嚼、覚醒していくのかと思えば…
序盤でキャラ紹介、中盤でそれぞれの抱えてるものを端的に紹介するのが非常に上手い。
また、食事のシーンだけでそれぞれの執念が伝わるなど、最低限ながら描写の挿し込みが、練り込まれてた。
邪魔にならず引き立てるBGMも絶妙。
企画意図は分かっても、脚本その他はどうした?
演技の方向性は、出来上がってる姉の映像を基準にするしかないのでは。
役者によって芝居も間も変わるなら、照明や音響はどうやって合わせてるのだろう。
本番はバラエティシステムだし、最後はムリヤリ綺麗に畳んだ感じは否めない。
思うところは様々あるが、役者の熱量が上回った。
唐田えりか以外は知らなかったが、これだけの俳優たちが埋もれてるというのもメタ的に見えてくる。
ヒリヒリとライブ感のある芝居だけでも価値アリ。
クライマックスなのに、琴李の老けメイクがやる気なさ過ぎて映るたび笑った。
迫真の演技に圧倒される
2倍お得
<これは映画か演劇か、それともドキュメンタリーか!?>
どこまでが芝居で、どこまでが真実? 舞台演劇でしか味わえないはずの4人の芝居、現場でしか起きない女優たちの化学反応・LIVE感を目撃せよ!
たぶん、コレまで見た事もないような映画?芝居?ではないだろうか。
芝居を作るつもりで書き始めた脚本が、「完成してみれば、映画として作る以外の方法が無かった」、「芝居を作るライブ感を、演劇で再現しようとしたら、映画になってしまった」まさにそんな感じのお話でした。
映画は、円型舞台の小劇場に集められた4人の女優。演出家さえいない異様な空間で、30ページの台本を渡される。まるでイカゲームのように、4日間閉じ込められ、理由も知らされないまま芝居の稽古を始められる。
集められた当日を含め4日目には本番の舞台。たったそれだけの日程でセリフを覚え、誰がどの役をやるかもわからないまま、全ての役をやる前提で、全員がそれぞれの役を交代しながら、役作りを深めていく。
集められた4人の女優は、いずれも女優として瀬戸際に立たされ、苦悩とプレッシャーの中に生きている。それぞれの生き残りを賭けたこの芝居で、4人の演技バトルが始まる。
その演技バトルは、最初は映画の中の演劇の中での演技バトルだったはずなのに、いつの間にか「これは、役を演じているはずの唐田えりか、広山詞葉、林田麻里、MAAKIII、4人の対決をみせられているのではないか!?」 どこまでが芝居で、どこまでが真実か。その境界線がわからなくなるような、異色の作品となっています。
映画ファンを自負する人なら、ぜったいこの作品を体験しておくべきだと思う、そんな異色作品です。
最後は、自分でもどう評価したらいいのかわからないような、何とも言えない感動で締め括られていました。
社会は総合芸術だということ
嗚呼下北沢
顔合わせから中2日缶詰で、配役の決まっていない舞台劇に挑む4人の女優の話。
ホテルの併設された舞台に集まった4人が、誰がどの役かも決まっていない中、30ページの台本の演劇UNDER SKINを3日後に披露すると聞かされて巻き起こっていく。
主役は演じていないけれどTVや映画でみたことあると言われる偉そうな琴李、なんだか能天気に見える咲良、素人丸出しで訛りまくってる樹利亜、謎の運営からの要望を知っていて取り仕切る遥、がぶつかりながら稽古を進めて行く様子をみせて行く展開でだけど…。
偉そうに言ってるけれど読んでます感丸出しの演技しが出来なかったり、訛り具合いにばらつきがあったと思ったら簡単に直っちゃったりと粗が目立つし、同じ様なダメ出しとか衝突とかをたらたらとみせるので非常にに長く感じる。
そしていよいよの仮面も何でそれがプレッシャー?その設定だとエンドレスもあり得る?それとも一周で終了?からの、特に劇中劇を観せようとしている作品でも無さそうなのに長いこと(*_*)
あらすじ紹介に終わりが決まっていないってあったけれどそんな設定ありましたか?からの、オチもなんだかそれで終了って…という感じで、内容の割に尺が長いことばかりが気になった。
夢芝居
全16件を表示