「タニシさんとほぼ無関係」事故物件ゾク 恐い間取り わかとあきらさんの映画レビュー(感想・評価)
タニシさんとほぼ無関係
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演者は頑張っている。しかし残念なストーリー。脚本家は多分タニシさんの著作を確実に全く1行も読んでいない。
『事故物件に住みます』…という部分だけをつまみ食いしただけで、ファンの期待するタニシさんの不謹慎な笑いと事故物件の不条理な怪異がない。
劇場で目にしたのは雑なホラー演出と取って付けた恋愛要素、そしてお涙頂戴の家族愛。主演のアイドル(意外によい演技だった)…には関心のない原作ファンの観客は、タニシ流のシュールな笑いと怪異だけでよいのに不要なシーンが多過ぎた。
特に、腑に落ちないキャラクターと整理されていないストーリーライン等のアラが目立つ。
ザッと挙げれば…
・冒頭の鉄工所シーンと登場しない主人公の母親も尺の無駄使い。無くていいのでは。
・第1物件で悲鳴をあげて逃げ出すヒロインを追いかけない主人公。どうでもいい恋愛要素だが駄目やん。
・勝俣州和のどうでもいいスピーチに感化される幼少の主人公(そんな奴いるか?)…等
そして最大に悪い点、原作ものを改変して失敗する邦画でよくやる事の『家族愛』と『恋愛要素』の2つがねじ込まれていて、それらが見事に原作者タニシさんのシュールさと不穏さの持ち味をコロす方向で収まっている。この脚本に駄目だししていない中田監督は大丈夫か?
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