爆弾のレビュー・感想・評価
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佐藤二朗の怪演に脱帽
原作未読。ドキドキしながら鑑賞しました。佐藤二朗さんの怪演には脱帽です。
初めの 等々力(染谷将太)との取調室でのやり取りも面白かったです。
次の清宮(渡部篤郎)とのやり取りでは、渡部さんの渋い演技を堪能できましたね。(←暴力はダメですが...)
類家(山田裕貴)との会話劇というか頭脳戦では、2人とも十分に力を出しきるやり取りで迫力満点でした。
矢吹(坂東龍太)と倖田(伊藤沙莉)のコンビは良かったですが、あの行動はいただけませんね。功を焦ってはダメです。
判らなかったのは、なぜタゴサクが、明日香(夏川結衣)に協力したのか?そこの経緯をもっと詳しく描いて欲しかったです。
余談ですが、地元名古屋では26年前に西区で発生した主婦殺人事件の犯人が逮捕されました。西警察署に異動してきた刑事が
事件を調べ直して再度容疑者を洗いだし、最終的に犯人逮捕に至りました。映画の中の等々力や類家のように、洞察力をもってちょっとしたことに疑問を持ち地道に捜査すれば、現実の迷宮事件も解決するかもしれません。警察官の質の優劣は、些細なことに対しても見逃さない姿勢の有無かもしれません。
前半4ラスト15分が2.5かな
原作未読、マタ的もったいないシリーズに追加。染谷中心の滑り出しから寛一郎や伊藤沙莉に坂東龍太、中盤の山田が座るあたりまでがとにかく快調で、1時間ほど経って尿意を覚えてからも絶対我慢しようと思わせる展開。素晴らしい!
しかし終盤の謎解きには申し訳ないが納得できず、いつもの「ないものねだり脳」がぐるぐる回るのを止められなかった。気楽に楽しめばいいのにね。まあこれも楽しんでるとも言えるが。
夏川結衣と佐藤二郎、2人が参加する前に犯人チームが周到に仕掛けた作戦を、当事者がみんないなくなった状態で巻き込まれた元妻とタゴが乗っ取る?トラップの仕掛けを元妻とタゴがセットするの無理じゃね?原作はどうかわからないが映画として絵で見せるられると無理筋に思えた。
タゴがなぜホームレスをしているのかわからないが、とにかくめちゃくちゃ頭が回る設定で、動機が「自分が全て筋書きを書いたスマートな爆弾魔です」と思われたいから追加で爆弾3つか4つ仕掛けた、ってなんか頭悪くない?
というわけでスタッフとキャスト陣の努力に見合う力作映画であることは間違いないが「シン•新幹線大爆破」同様のもったいない印象が残りました。
最後に一言。せっかく中田青渚をだすならちゃんと顔が出る見せ場を作ってくれー!!
なお尿意は最後まで押さえつけることに成功しました。
怪演佐藤二郎と、あの人
福田組の佐藤二郎氏しか知らない人に、是非見て頂きたい。あの役を演じられるのは他に居ない。後半、泣きながら笑うシーン。。。その辺の役者では太刀打ち出来ない。
山田裕貴と染谷将太も流石という演じっぷりだ。
だだ、、、
息子の死体に爆弾を仕掛け、しかもそれが地雷のような起爆装置に繋がっているのを、母親とタゴサクがするのか?(出来るのか?)
既に連続爆弾事件が報道されている中で、警察が駅を封鎖して爆弾を探しているのに「乗せろ!」と暴動の様に人が押し寄せるのか?
自販機の中の飲料に仕掛けた爆弾が、なぜあの時間まで爆発しないのか?自販機に仕掛けた犯人は、既に死亡し、腐乱死体になるほど時間が経過しているのに、全てが販売されず自販機の中に残っているような事があるのか?
俳優の演技力が凄まじすぎて、そのパワーで観てしまうが、よくよく考えたら「そんな上手くいくかよ」とツッコんでしまう部分も多数ある。
とか何か言いながらも、この映画はパワーがある。
150分全く飽きさせない、ノンストップだ。
そして、サムライタイムスリッパーで斬られ役演ってた人が、今回は刑事役だけど、自販機爆発で殉職する役で出演されてましたね!!
整合性のない点が多く、取調室では小学生のなぞなぞのよう
緊迫感はあるものの、取調室は論理的な推理合戦でもなく、小学生のなぞなぞレベルに思えました。全般的に整合性がない点も多く、自分には刺さりませんでした。
俳優陣の演技力は見事です。
疑問や矛盾に感じた点は以下の通りです。
1. タゴサクが高校生の頃にストーカーをしていた女子高生みのりちゃんのくだり。自分が犯人になり代わりたかったから、自分は異様だと肉付けしたかっただけ?(だからこの時みのりちゃんの話が出てきたのか)、みたいな伏線でもなく、ここ単発で話が終わったので物足りない。
また、自分を異常者だと印象付けてまで犯人になり代わりたかった動機も、「もうどうでもいいや」 という理由だけでは弱く感じますし、共感できるくらいどこかで掘り下げて描いて欲しかったと思います。
2. 辰馬はなぜ爆弾を仕掛けたのか、シェアハウス同居人の2人はなぜ辰馬に毒殺されたのか、動機が不明。逆恨みだとしても、例えば警察署や新聞本社ではなくなぜそこに、しかも無差別に仕掛けたのか。
3. 「秋葉原の爆破と辰馬(だったかな?)は関係ないんじゃないかな」の台詞の続きは?関係ないから、何が言いたいのでしょうか。その後何かを仄めかすようなくだりもありませんでした。
4. 「タゴサクは爆破予定の山手線駅名を教えてもらえないほど信用されていなかった」というのは矛盾しています。
タゴサクはシェアハウスに住んでいないため辰馬との接点はなく、辰馬の死後ではアスカからしか爆破情報は聞けなかったはず。タゴサクは九段下と代々木の爆破情報は知っていたので十分信用されて核心の情報を教えてもらっている。にも関わらず、山手線爆破は駅名を教えてもらえないほど信用されていなかった。というのは矛盾しているのでは。
5. 死傷者も出ている3件もの連続爆破事件が起こっている状況下、爆弾が仕掛けられているかもしれない駅にあんなに人が乗車したがって混雑するんですね。私は怖くて駅から逃げるので不思議でした。
6. 類家の推理があまりにも秀逸過ぎませんか?
類家がいなければタゴサクが犯人断定、アスカまで辿り付かないでしょう。なぜ類家はタゴサクが犯人ではないと踏んだのか、その深読みに至るきっかけが何か描かれていれば自然で納得できたのですが、類家という特殊人物ありきの無理矢理な展開に思えました。
7. 最後の「爆弾はまだ見つかっていない」という言葉はただ余韻を残したいだけのように感じました。
緊張の2時間
かなり面白かった
佐藤二朗さん、薄気味悪くて不愉快な感じがマジで凄かった、、、(賛辞!)
ずっとドキドキしながらみていました
良く行く場所が爆発して行く様は衝撃的で緊張の連続でした
最期はちょっと消化不良というか拍子抜けかも
爆発が起きなかったあとどう壊れていくのだろうと思っていたので、、
いろいろ腹落ち出来てない部分あったので、帰りに本を買いました(これから読みます!)
宮本氏のファンなので、主題歌も楽しみにしていました
鑑賞後茫然とした状態で聞いた主題歌、映画の前に聞いたときは真っ直ぐな漢の歌に聞こえてたのに、映画の後は狂人の呟きみたく聞こえてきてなんかぞっとした
心理描写をもっとみたかった
原作が好きで観に行きました。
佐藤二朗さんの快演っぷりがよかった!
原作の内容を大きく削ることなく入れた影響か、心理描写が少ない。
清宮さんが自分の心の形を知った時のショックをもっと丁寧に描いてほしかった。
タゴサクが類家に「仲間じゃなかった」と言われたときだけ僅かに本性を覗かせた、そのシーンを映像で丁寧に観たかった。
タゴサクのへりくだりまくる性格が削がれていました。セリフ長くなっちゃうからかな。原作よりも人間味がありました。ずっとサイコなヤツでいて欲しかった。
キャラクターを減らしたり、ストーリーを改変してでも心理描写を観たかったな。
佐藤二郎劇場
佐藤二郎のちょっと頭の足りなさげで、実は人を怒らせる天才な頭脳犯
を描きたかったのはよく分かります。
結局、爆弾は爆発し多くの被害者が出たので警察側の山田裕喜演ずる類家らの負けなんだが。
ただそれは本作の描くところではなく、人は善人にも悪人にもなり得るし周囲の人間によって歪められもする。
ということだと思うが。
気になったのは類家がスズキタゴサクの喋る言葉から爆弾のありかを探し当てるのはちょっと無理では(笑)
私のような凡人には解読不能で、タゴサクさんに暴力を振るってしまうのがおちです。
タゴサクの話術の術中にハマっていく取調官がどうなって行くのかを観るのが、本作を楽しむ正しいみかたなんでしょうね。
星3.5なのは最後ナレーションで何も解決してないことが語られますけど、無い方が良かったと思います。
犯人や関係者のその後は語らなくても良いですね。
レクター博士、ジョーカー、そしてスズキ・タゴサク――日本発、悪のカリスマ誕生!
平日の昼の回にもかかわらず客席はほぼ満席。「国宝」に次ぐ邦画の大ヒットになると予感させる熱気があった。予告編では、気楽に見られるサスペンス系のエンタメかなと思っていた。しかし、今の世界の生きにくさ、分かり合えなさをたくみに取り込んだ社会派サスペンスの側面もあって、引き込まれてしまった。これからどんどん評判が高まるのではないだろうか。
世界的に分断の時代と言われている。アメリカや欧州各国で見られるように、富裕層と貧困層、リベラルと保守、自国民と移民といった対立が激化している。
実際、人がつながるのは難しい時代だと思う。結束できるのは「共通の敵がいる時」だ。怒りや共通の被害意識によって共同体が形成されていく。本作はそうした時代の精神を映し出す映画でもあると感じた。
この物語のドライブ感を生むのは、佐藤次郎演じる圧倒的に魅力的な悪役・スズキ・タゴサクの存在である。逮捕されて警察官に囲まれているにもかかわらず、警察と社会全体を恐怖に陥れる。「なぜこんなことが可能なのか」と見ている私たちは、警察と一緒になってその謎を追い続けることになる。
「羊たちの沈黙」のハンニバル・レクターや「ジョーカー」のような超越的な力を持つ悪役に見える。しかし、現実的な犯行手順が説明されるから、謎解きのスッキリ感も高かった。
あと、もう一つ現代的だと感じたのは、登場人物たちはそれぞれ異なる行動原理をもっているということだ。つまりアイデンティティが多様で、だからこそ、お互いが精神的に繋がれない。共通の敵がいたり、警察という同じ組織にいるということでかろうじて繋がっているだけだ。
この辺りも、今の私たちと重なる。世界的な労働調査では、日本人が頭抜けて、所属組織への精神的な愛着・忠誠心が低い。逆に会社を内心憎んでさえいるという話を聞いたことがある。同調圧力と制度で縛られているから、表向きは従いつつ、内面の反発は大きくなっているというのだ。確かにそうかもしれない。
まず、警察側の主人公の交渉人・類家(山田裕貴)は能力主義者だ。自分の知性に自信とプライドがあり、それを証明するのが彼の動機に見える。仲間意識よりも論理の精度が優先される。これはかなり辛い生き方だ。常に優秀であることを証明し続けなくてはならない。成功している限り許されるが、そうでなくなったら異分子として排除される可能性が高い。〝できるけど出世できない〟タイプだろう。僕は彼のような人は好きである。
その上司(渡部篤郎)は、無口でできる人物に見えるが、内面は空虚で自信もない。組織のルール通りに忠実に機械的に行動している。判断がぶれないいい上司と言えなくもないのだけれど、正義のため、真実のためという動機が弱いのが透けて見えてしまった。組織の論理に従い、役割で動くサラリーマンなのである。
もう一人の警察の上司に、自分の感覚で判断し、部下に嫌味を言い、プレッシャーをかける男がいた。自分の経験頼りで論理性はないが、出世できたから俺は正しいとばかり自信を持ってる。こちらの方がタチが悪いかもしれない。
伊藤沙莉演じる若い警官は、上から目線の組織の上の人物たちにも、わがままな市民にも反感を持っていて、同じ反感を共有する同僚が大事な仲間である。警官は法律と秩序の守り手として、誰に対しても平等に、またどの警官でも同じように動くのが原則となるはずだから、個性的ではあり得ず、だからストレスが溜まっている。彼女の覚醒とは、これからは組織の論理で動きますという決意だった。
犯人グループの若者たちは、社会的弱者としての連帯で結ばれている。つまり社会という敵と戦うことで団結している。日本ではこの人たちの投票率が低いこともあり、政治にその声が反映されにくい。アメリカでもそうだった。しかし、トランプが彼らの代弁者として認められて、今の政権につながった。日本でも彼らの声をもっと取り上げていかなければ、本作のような暴力的反抗にならないとも限らない。この映画はその警鐘という役割があるのかもしれない。
様々な登場人物の中で、スズキ・タゴサクだけが、誰も仲間がいない。ホームレス生活を送りながら、ある女性との交流に希望を感じたようだが、利用されていたと確信し、犯行に至る。
彼は他人の計画だった爆破事件を乗っ取り、すべてを自分の意思として遂行する。タゴサクの行動原理が、さまざまな登場人物の行動理由の中で、一番魅力的に見えた。
社会の底辺生活者で、同じ立場のもの同士で分かり合えるかと思いきや、利用されてしまい、どこにも仲間はいない。ーー人生行き詰まった末での最後の一手がこの犯行だった。そして、大衆を犯行を通じてリモートコントロールするほどのカリスマ性を発揮する。
爆弾とは、誰にも存在を認められなかった人間の尊厳をかけた叫びでもあるのだ。そして、爆弾は全て爆発したわけではない、10年後に突然爆発するかもしれないという不気味な余韻を残して映画は終わった。
これは、社会の底に沸々とマグマのように潜む怒り・恨みがこの日本でもいつ爆発するかわからないよ…ということでもあると思う。アメリカではすでにトランプ支持者による議事堂襲撃が起こり、内戦前夜といった見方もあるようだ。日本でも、格差と孤立、承認されない人々の尊厳を取り戻す戦いがいつ起きるかわからないーー本作は、その予兆を描く映画でもあると思う。
タゴサクが日本のどこかに仕掛けた爆弾はまだ爆発していない——その爆弾とは何かを見通すことが、この話題の映画をさらに意義深く観ることにつながるのではないだろうか。
原作を読んだ上でレビューします。
実写化として申し分のない、素晴らしい作品でした。
ただ、伊勢が「裏切り者」の話をされたあとにスズキと目を合わせられないシーンなど、言葉では語られない心情の部分は、原作を読んでいないとその理由など、深く理解しづらいかもしれません。(おそらく尺の都合もあるのでしょうが)個人的には、サラダさんと遺族のお母様が過去炊き出しを一緒にした経験があり、とん汁にチョコレートを隠し味として入れるシーンなども見たかったです。
それでも、全体としては非常に原作に忠実な実写化でした。この映画の最大の魅力は、何よりもスズキと類家の2人。その二人の演技が本当に素晴らしかったです。
ただし性的な描写を含むシーンがあるため、みんなでワイワイ見るよりも、一人で静かに鑑賞するのが向いていると思います。
私は本当は記憶を消してもう一度観たいくらいですが、原作があまりにも良かったので、最初から内容を知っていても観る価値があると感じました。
きちんとした正義感を持った、王道警察作品が見たい方におすすめしたいです。
アトラクションのような映画
予告で気になって鑑賞
アトラクション乗っているようにハラハラドキドキさせられる2時間だった
会話のテンポと台詞回しが気持ちよかったな
佐藤二郎の演技がめっちゃよかった
こういう役本当に似合う
あと、染谷将太のやるせなさというか、そういう演技もよかった
勧善懲悪ではないというか、普通の刑事物なら爆発しないところで容赦なく爆発する感じが好きだった
事件が解決するかよりも、それぞれの人間性をえぐり出してその様を見せようとする感じがした
パンフレット見たかったけど売り切れてた、、、
88/100
密室劇
ほぼ、取調室が舞台の密室劇と思いきや東京都心を巻き込む連続爆弾魔との攻防戦。
佐藤二朗が怪演だけど、いつもの佐藤二朗も大好きだから出る度に怖さより楽しくなりニヤニヤ。
憎むべき犯人?だけど佐藤二朗に感情移入してしまい、チャラチャラした全く無関係の人間が死んでも、もっと死ね!とテンションが上がってしまった。
爆破シーンは物足りなくCGや残酷度が足りなさ過ぎるけど原作が凄いのか日本映画らしからぬ仕掛けの妙にグイグイ引き込まれてしまった。
俳優陣も豪華で山田裕貴がこんなに演技が上手いとは!
佐藤二朗が伊藤沙莉に怒りをぶちまけられ射精した~と気持ち良くなるシーンでは爆笑!
最後は呆気なく終わるけど爆弾はまだある?
不穏なままのラストも良い終わり方。
日本映画自体をあまり観ないけど最近、観た中でも第1位!
観て本当に良かった!
とてもよかった
佐藤次郎の迫力がすごい。渡部篤郎もとてもいいし、何より警察が無能じゃないところがいい。取り調べの様子をリアルタイムチャットで会議室に報告している。爆発シーンもとてもえぐくて、迫力がある。
没入しながら最後まで面白かったのだけど、後から振り返るといくらか気になるところがある。
自殺した刑事が、事件現場でシコったからというのが解せない。始末書くらいで済みそうなものだ。暴露されて恥ずかしかっただろうけど、だとしたら染谷将太が悪い。『バットルーテナント』を先日見たばかりなので、もっとひどい刑事の様子と比べると全然問題じゃない。
佐藤次郎がお母さんの代わりに犯人役を買って出るのが、理由が分からない。そこまでの関係性とは思えない。恋心を抱いていたのだろうか。だとしたら、それはそれできつい。
シェアハウスでスクリーンでお父さんの告白動画が大写しでリピート再生されている。よほどの映画マニアか。場面として映えはするけど、そんなことをする人だと思うと人物像がゆがむ。
愚鈍なホームレスだと思っていると、佐藤次郎はとんでもなく頭がいい。たまに東大卒のホームレスがいるなどと言われているのだけどそのタイプだろうか。
ホームレスみたいな男が取り調べでこれから起こる爆発事件について語る、というアイディアを成立させるために後付けで作られた物語という感じが否めないし、実際そうなのだろう。だからこそ、その後付け感を払拭できていたらなおよかった。演出も演技もとてもよかっただけに気になった。
何だかモヤモヤ
ミステリー映画で評判も良いので、かなり期待していましたが、見終わった後モヤモヤ感が残り、スッキリしませんでした。
ハセベユウコウと警察との関係やイシカワアスカがなぜホームレスになったのか、描写が少なかったためか、よく分からなかったです。
犯人の若い男2人は、なぜ死亡したのか?タゴサクの動機も不明だし、そもそもタゴサクって結局誰なのよ?タゴサクはホームレスなのにスマホ持てる金あるのか?いろいろ疑問がわいてきました。
けっこう引き込まれるものはあり、ドキドキしました。
ここのサイトのこの部分でネタバレをくらった
タイトル通りなんだけど、映画について検索したら、Googleに勝手にレビューが出てくるようになってしまって、タイトルでネタバレしてる人がいて残念だった。
そのレビューは『結末は不発弾』っていうタイトルだったんだけど、その人の映画見た感想として消化不良な感じなのかと思ったら、本当に最後の爆弾が不発で、あ〜〜、まじかよってなった。(ハセベの元奥さんが爆弾持って警視庁に来たとき)漫画で次のターゲットは子供か?みたいなところまで読んでたんだけど、まだまだそれは序盤だった。おもしろかった。
子供と見せかけて、代々木の浮浪者を爆破。
駅に仕込んだ爆弾は自販機のジュースの中に。爆弾がわかった一歩手前で避難を解除してしまい、たくさん人が死ぬ。
ハセベの息子が首謀者。母親が浮浪者になったときタゴサクと知り合う。息子の計画(駅爆破)を知った母親が息子を殺してしまい、タゴサクに助けを求める。タゴサクは犯人になってくれとお願いされたと思った。母親は自首しろ、といってほしかった??
動機の部分がちょっとわからなかった。
小説読むぞ。
ストーリー
ストーリーは面白く最後までよく出来ており、
最後のどんでんも良し。
加藤雅也がなぜ変態なのかの理由が無かったのと、
雪山の女子高生のフセンカイシュウが無かったのでそこのつめがあまかった。
最初から最後まで楽しめる
原作は未読です。
ほぼ前置きなくて、最初から最後までスリリングで、展開も早く、テンポも良くてとっても面白かったです。
スズキ役の佐藤二朗は、見た目、喋り方、怪し過ぎてこの役にぴったりでした。
けれど見た目や、無邪気な喋り方とは違い、頭は良くて、相手の心を見抜き、自分の話術に引き込んで、マインドコントロールのごとく、入り込んで壊していきます。
心理学でも学んでいたのでしょうか。
それが私はとても面白かったです。
爆弾を仕掛けた場所をクイズ形式で出していきます。
刑事・類家役の山田裕貴は、そのクイズの謎解きが早いんです。頭の回転がスズキ以上に速くて、凄すぎます。
謎解きも大好きなので、嬉しいのですが、欲を言えばもう少し観てる側にも、考えさせて欲しかったです。
まぁそうすると上映時間がもっと長くなってしまいますが(笑)
刑事・等々力役の染谷将太は、相変わらず存在感ありますよね。一癖ある人物を演じたらピカイチです。
類家役を演じても、また違った感じになって、良かったかもしれないですね。
警察官の倖田と矢吹のコンビのやり取りは、コミカルな部分もあり、緊張感のある展開の中で、ちょっとホッとした気持ちにさせてもらいました。
展開の鍵になる2人でもあったので、そこはハラハラしましたけどね。
元刑事の長谷部やその家族が、スズキや爆弾と関係ないように見えて、絡み合い、繋がっていく過程が楽しめました。
スズキと長谷部の妻・石川明日香と息子の辰馬。
3人の関係性がそれぞれの点が線になる時、最高でした。
最後の爆弾はまだ残ってます。
いつ爆発するんだろうね。それは今日かも、それとも一生爆発しないかもしれないです。
爆弾に火をつけるのは自分自身なのかも?ですね
改めて感じる佐藤二郎のすごさ
原作は読んでいません。
プロモーション自体は年始くらいからやっていた記憶。
爆弾のありかを犯人とのやりとりで推理していく。わかりやすい構造の映画。
スズキタゴサクなる人物の恐ろしさ、頭の良さが
佐藤二郎の演技もともなってすさまじいインパクト。
優秀な警察も食らいつき爆弾を見つけていくが、どこかスズキは一歩先を行ってる印象。
少し話しただけで清宮や類家の心情や考えを察する姿に恐怖すら覚える。
どこまでもスズキの手のひらで踊ってる。
最終的に事件の大まかな全容は見えてくるが最後の爆弾は結局見つからない。
スズキの身元も不名のまま。
山田裕貴のドヤ顔と佐藤二郎の負け顔を正直期待していたが…。
気付いたら映画は終わっていました。
ラストこそ、アレでしたが俳優陣の演技や爆発のリアリティは
とても良かった。新たなヴィランの誕生ですね。
役者の皆さんの演技に魅せられ続けた。
全編に渡り、音響効果に頼らず、役者さんの台詞のみで進む事が多く、緊張感がこちらにも伝わってくる演出が素晴らしかったです。
また、役者の皆さんの力量があっての演出、作品でした。
久しぶりに、素晴らしい作品に出会えました。
キャスティングで多少重要な役どころが察せてしまう分、0.5星を減らさせていただきました。
佐藤二朗って助演なの…
祝日の17時からの回でしたが、ほぼ満席でした。CMもよくやってるので期待値高そう。
佐藤二朗が出てくる時の高揚感はすごい、どうなるんだろ、この人、何なのとか。
でも知りたいことは何も分からず終わってしまった感がある。もしかして続編ありとか。
犯罪に至る動機が薄くてちょっと共感が得られなかった。途中で何で?となってそのまま終わった感じ。原作読むともっと理解できるのかな…
余韻フェチとしては★3つくらいですが、皆さんが書いている通り、佐藤二朗の怪演は久々に楽しく★3.5にします。
被害者と加害者、あるいは孤独と仲間
原作未読です。
エンタメ性は抜群で、そもそも爆弾が次々と爆発するというカタルシスと、それによって人が死ぬという残酷性をフィクションで観れるという劇物めいた快感がとても強い作品だと思います。しかも、それでしっかり多くの人間が死んでいくところは最近の邦画ではなかったな、というところでした。公園でホームレスやボランティアが死んだところだけでも残酷(そこでスズキが清宮に突き付ける「幼稚園児じゃなくて安心したでしょ。命は平等だと言っておきながら」という言葉も相まって)ですが、続けて、都心の各駅で自販機が爆発して更に多くの死人が出て東京が文字通り大パニックになるという構図は新鮮でした。なんだかんだ言って、最近の作品では爆弾を未然に防げたし、あの「ラストマイル」でも死人は真犯人だけだったというオチだったので、ここまで自己実現のために周囲を巻き込む犯人を出したのは、エンタメ的にも凄いことですが、現実社会に照らした時、余程リアルな描写だと思いました。
坂東さん演じる交番勤務の警官の片脚が爆発で吹っ飛んだのは、個人的にこの映画の白眉だと思うところです。スズキは、言葉巧みに刑事たちの罪悪感や野心を煽り、篭絡し、罠に嵌めては嘲笑っていくのですが、その根底には、自分をバカにして見下してきた世間や大衆への激しい憎悪が見受けられる訳で、取り調べ中に急に激昂(演技も入っているでしょうが)する内容からもそのことが把握できます。その「理不尽」という言葉が、目の前で交番勤務の善意ある警官に襲い掛かった瞬間だったと思うため、上記のシーンを上げさせていただきました。
そこに至る「クイズ勝負」も刑事たちが総力戦でたった一人のホームレスに立ち向かい、時には勝ち、時には大敗北を喫するという王道展開で構成されていて、やはり王道展開はエンタメの肝だな、と思いました。基本的には、今回の勝負は見た目的にはスズキ一人に警察だけでなく大衆までもが躍らされ、自己嫌悪を抱かされて、大混乱に陥った訳ですから、完全にスズキの勝利のようにも見えますが、スズキは最後に「この勝負は引き分けです」と真面目な顔で告げます。それは何故でしょうか。
前年の「ラストマイル」でも同じことが描かれていましたし、もっと言えば先日見たばかりの「愚か者の身分」でも同様だったのですが、個人的にこの作品は「みんなから無視され続けた者が、無敵の存在となってみんなに復讐しに来る」というテーマ性が込められていると思います。スズキの正体は最後まで不明だし、本当の意味で思ったことが分かることはないのですが、恐らくホームレスになってしまうようなことがあり、そこで出会った夏川さん演じる石川にすら利用されることを悟り、彼女に失望することで「もうどうでもいいや」と振り切ってしまったのでしょう。
この作品が上記2作品と違うなと思うところは、目的が煩雑な割に殺意によって研ぎ澄まされているところだと思います。「愚か者~」は、社会に見捨てられた底辺の若者たちが反社も含めた大人たちに歯向かっていく物語ですが、その目的は「普通の暮らしを普通に送りたい」という平凡さがありました。「ラストマイル」も、社会全体に大きな影響は及ぼしましたが上記のように人は殺さず、かなり目標を絞った捨て身の犯行に出ていることが分かります。そこに切なさもあった訳ですが、今回の作品については、本当に「社会全体」への敵対行動となっていて、本当に無関係な人も殺しまくっているところが全く違うなと思いました。
一方で、スズキからしてみれば自分がこうなったのは、世間が自分を見下してきたという劣等感から来る憎悪によるものかと思います。だから、無関係であっても社会の一員というだけで自分の敵になってしまうのだと思いました。それは、実際に爆弾を作って仕掛けた石川の息子たちや、SNSで自分の動画を拡散する浅薄なネットリテラシー所持者である学生等にも向けられました。犯人の一人が好きだった秋葉原を攻撃したり、最後に大惨事を引き起こす切っ掛けになった自販機を、発端となった暴力事件時に壊すことで皮肉と示唆を込め、動画を拡散する若者を嘲笑するように「あなたたちのおかげで爆弾が爆発する」と軽はずみな行動に重すぎる責任を結び付けたりと、普通に暮らしていれば自分よりも器用に生きて自分を見下してきた相手を徹底的に見下そうとします。
ただ、そこには「人間は下らない」という主張以上に「もっと俺を見ろ」という強烈な自己顕示欲が見て取れます。取調室に殴りこんできた倖田からの視線を受けて喜び、「射精しちゃいました」とまで言えてしまうところからも、とにかくスズキは人から見てもらうことに飢えているのだということが分かります。自分が向けられる憎悪すら餌にして喜びに変換できる非人間性の前に、倫理観はあまり意味はないかのようにも思えました。
しかしその一方で、この映画はスズキと対照的に警察関係者を描くことで、「誰かと一緒にいること」の大切さを説いてもいます。スズキによって無意識的にホームレスやボランティアよりも幼稚園児を選別させられた上に「お前は歪んでいる」と突き付けられた清宮は心が折れ欠けますが、そこで類家は彼を叱咤し、「他がやるより清宮さんがやった方が良い。それが無理なら俺をサポートしてください」と不器用ながらも激励していますし、交番勤務コンビと伊勢の関係性からも、ラストシーンなど含め多くの掛け合いから心の繋がりが見受けられました。
それが如実に表れていたのは、染谷さん演じる等々力が、死んだ先輩刑事の失態を受け容れていた心境を後輩に告げたシーンです。曰く「この人のためなら一線を越えても良いと思えた」というようなニュアンスだったと思いますが、つまり、法や規律を超えた先に人間関係はあるということだと思います。最終的には、もう一人の犯人だった石川すら娘が抱き締めに来たのですから、そのメッセージ性は明確だったと思います。その点、社会に憎悪ばかりを向けているだけで繋がることが出来なかったであろうスズキには理解できない感情なのだと思います。
物語のラスト、スズキは類家に共感してもらったことで笑い泣き(本当にこれが出来たのはひとえに佐藤さんの熱演あってこそだと思います)した後、その類家から「石川は信頼するアンタに告発して欲しかったんじゃないのか」と突き付けられ、「根拠のない憶測ですね」とコミュ障じみたことを言います。続けて類家が「俺は現実から逃げないよ」という感じのことを言われると、一度は言い返そうと振り向くも、真正面から自信満々に言う類家に何も言えずに去っていくことになりました。等々力からも「俺はこの世界をつまらないと思ったことはない」という感じのことを言われて、本当に納得したように「なるほどです」と頷きます。こういうことがあっての「引き分けです」だったのかも知れないと思いました。
スズキの社会的正体は不明でしたが、個人的には、社会に無視され続けてきた結果、承認欲求が肥大化したホームレスが、ふとした切っ掛けで自己実現の機会を得て、多くの人間を巻き込んで承認欲求を満たそうとした。それだけの憐れな存在だったのだと思いました。
個人的には、もっと類家とスズキのクイズ勝負が観たかったので、☆半分を削らせていただきました。
それでも、総評としてエンタメ性は抜群でありつつ、ちゃんと現代社会に通じるテーマとメッセージ性を持った稀有な作品だと思いました。
全220件中、81~100件目を表示
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。











