爆弾のレビュー・感想・評価
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まさに「佐藤二朗」劇場だが、ラストの展開には理解が追いつかない
何と言っても、佐藤二朗の怪演ぶりが圧倒的で、彼の強烈な個性がなければ、この映画は成り立たなかったとさえ思われる。
一見すると愚鈍そうだが、高度な知性を内に秘めているようでもあり、卑屈な態度でおちゃらけていたかと思ったら、威圧的な態度で凄みを見せるなど、二律背反の独特なキャラクターは、まさに佐藤二朗の独壇場と言っても良いだろう。
それだけでなく、沈着冷静に取り調べをコントロールしようとしながら、犯人の術中にはまって「心の形」を露わにしてしまう渡部篤郎や、相手からの挑発をかわしつつ、意表を突く切り返しで犯人と渡り合う山田裕貴、あるいは、手柄を上げようとして犯人に取り込まれてしまう寛一郎も、それぞれに個性を発揮していて、彼らと犯人との「言葉による攻防戦」から一瞬たりとも目が離せなくなる。
また、取調室内での息の詰まるような会話劇だけでなく、それと並行して描かれる、外回りの巡査や刑事による捜査の様子も、物語にテンポやアクセントをもたらしていて、その成り行きにグイグイと引き込まれた。
その一方で、ラストの展開については、どうにも理解が追いつかず、置いてきぼりを食らわされる。
夏川結衣が演じる母親は、息子のことを殺してまで、その犯行を止めようとしていたのに、どうして、自分自身が爆弾を持って警察に乗り込むようなことをしたのだろうか?証人である佐藤二朗を爆殺して事件の真相を隠蔽しようとしたり、自暴自棄になって苦しい人生を終わらせようとしたのかもしれないが、自分が爆弾事件の犯人になったら、せっかく立ち直った娘が、再び世間から非難されることになるのではないだろうか?
あるいは、佐藤二朗の犯人にしても、自分自身を真犯人に仕立てることが目的のはずだったのに、どうして夏川結衣が事件に関与していることが分かってしまうようなシナリオを描いたのだろうか?これでは、夏川結衣を庇おうとした佐藤二朗の「想い」が台無しになってしまうし、しかも、始めから、その爆弾を爆発させる気がなかったのてあれば、夏川結衣による爆弾騒動そのものが必要なかったのではないかと思えてならない。
と、頭を悩ませてしまったのだが、よく考えてみれば、スキャンダルを起こして自殺した刑事の息子が事件の黒幕だったのなら、父親は無実の罪を着せられた訳ではないので、息子の動機は「逆恨み」ということになり、あまり同情することも、納得することもできなかった。それどころか、彼が恨みを晴らそうとするのであれば、まず真っ先に、父親のことをマスコミに売ったカウンセラーか、父親のスキャンダルをセンセーショナルに騒ぎ立てたマスコミ関係者を狙おうとするのが自然なのに、いきなり、全都民を標的とした無差別テロを企てるというのは、いくらなんでも思考が飛躍し過ぎているのではないだろうか?
せっかく、俳優陣の迫真の演技と、手に汗握るサスペンスの面白さを堪能できていたのに、最後の最後に、物語のオチに納得することができず、釈然としない気持ちが残ったのは、本当に残念としか思えなかった。
二朗さんまくれるか!!
いや〜!
「国宝」が同じタイミングでなければ
二朗さん「最優秀助演男優賞」
獲れたでしょうね〜くぅぅぅ!!
相手がアイラブ流星君なので、本当〜に、
くぅぅぅ!!です。
主演は山田君ですが、主役を喰う迫力と、
存在感でした。
でも考えてみたら二朗さん、実際には
アレ、通常運転なんですよね凄いw
ガーデンホールでの舞台挨拶。
篤郎さん泣いてましたもんね。
二朗さんと篤郎さんの関係性を知り、こちらも感慨深くなりました。
(篤郎〜いきなり泣くから二朗さん、
ちょっと戸惑ってましたけど(^。^)
とは言え山田君も良かったですね。
先日の「木の上の軍隊」でもその演技力を証明しましたけど、本作でもミステリアスなネゴシエーター的存在の類家を熱演。
「木の上」では堤さんと、今作では二朗さんとタイマン。
(未見ですが「ヴェートーベン」では古田さんともガッツリ絡んだご様子)
実力派に引っ張られ、俳優としてキャリアアップして行く彼の姿をリアルタイムで見られる事にワクワクします。
今後追いたい俳優さんの仲間入りです。
他にも大好きアイラブ染谷君
(等々力が地味にやり手でカッコ良かった)や坂東君(3つのホクロが萌え)も適役。
沙莉ちゃん夏川さんの実力派俳優も
今回も安心安定。
沙莉ちゃんは彼女のチャームポイントのあの声が倖田というキャラに合っていたと思います。
夏川さんもあの柔らかい見た目に騙されました。
(明日香がクズでした)
正直、その演技には当たり外れはあるものの、タゴサクに喰われちゃう伊勢をプライド高めのおぼっちゃま寛一郎君が演ったのが妙に説得力あって良かったですw
注目の中田青渚ちゃん、凄い設定wの加藤さん、僕蔵さんらバラエティに富んだ俳優陣も役目を全う。
二朗さんのパワーが皆んなに伝染した力強い作品になっていました。
(個人的には類家を染谷君で見たかったよーな)
タゴサクは何者なのでしょう。
得体の知れないタゴサクが、次は何を言い出すのかと、ずっと集中して頭フル回転で観ていた。
しかし、彼の問いかけは答えの出ないものばかりだった。
自分の中の綺麗事を見抜かれているようで動揺した。
ただその中で唯一「命の重さは平等か」の問いは、残念ながら平等じゃないよねコレは私でも分かる。。
原作には続編があるのだとか。
「あいこ」で終わったラスト。
又タゴちゃんに会えるのか?
嬉しい様な嬉しい様な。。
タイトルの出し方がカッコ良かった!
良い意味で疲労感がある
舞台挨拶が上映前にある回で見ました。
話はそれますが、イケメン揃いで、9割くらい女性でした。山田さんが、膨大な量のセリフがある。と見逃さない様に見てください。というコメントから、気持ちが入り。神経使いながら一字一句逃さない様にと思っていたら、いつのまにか佐藤さんがいうヒントを見つけたくなって、結果すごい疲労感。体調のすぐれない方は、良くなってからご覧下さい。しかしながら、カメラワーク、セリフ、音、もちろんそれぞれの俳優さんたちの演技、最後に映画の終わり方もなんとも言えない。爽快感の様な、疲労感の様な、素敵な映画でした。キッチリハッピー!を望む方はオススメしません
警察の負け
傷害事件の被疑者が連続爆破事件を予言する…取調室の中での攻防!次の事件を止めることは出来るのか…!?って話
登場人物の繋がりが次第に明かされ、事件の全貌が見えてくる物語構成が面白い。その一方でタゴサクのクイズが、簡単ではないんだが、ぎり解けても腑に落ちないレベルの難易度だったのが気になった。夜が繰り返す木曜日とか、石川啄木の詩→石川あすかとか、そのまんまというか、そのせいで類家の天才設定が頼りない
非東京民なので、啄木…?分かったぞ!田窪区だ!!と思ったら大不正解で恥ずかしかった
伊勢が横取りした手柄、分からないでもないの真意(彼のすべてを悪だと言いたくない気持ちの表れ?)、駅の封鎖解除した人は誰かなど、気になる点は多く残ったが、不完全で醜い社会に生きても倫理を守るかどうか問う佐藤二朗はこれまた不完全な神のようで、タゴサクの正体不明設定は良かったと思う
みのりちゃんの死体が動くシーン好き
あと流石に爆破されすぎなので私は警察の負けだと思った
ちょっと大袈裟過ぎでは・・;
久し振りに映画を見に行ったら相変わらず
オバ様たちが多い・・?手元にはあのパンフ
もしやと思い調べると、まだやってたの・・
「国宝」凄いですねこの映画(関係無いですが)
パンフオバ様は1日で2本見らしい(凄い!!
さて、皆さん言う通りタゴサクさんは演技も良く
そこは見どころですが、最初の方は面白いが
途中から少し大袈裟過ぎ?話しも長い
爆破数とか(山手線)CGとか謎かけとか
日本人は止める改札を突破なんかしないし・・
邦画でありがちな若過ぎるイケ俳優だらけの
大袈裟な演技と、ありそうも無い設定
悪くは無いですが描き過ぎで複雑
現実とは乖離し過ぎの感じがしました
時間も長く年配者は注意の映画
(オバ様は途中で1回)
面白かった
あまり期待しないで行ったらかなり面白かった
爆発の映像も迫力あって結構やるじゃんと思ったし、狭い部屋での会話劇の割に退屈させない展開で良かった!
ただ最後の真相解明への流れはミステリ小説的過ぎて映画としてみると小さくまとまった感があるような
タゴサクは普通に弁が立つし頭も回るしでホームレスやってるのが違和感だったけど原作に理由書いてあるのかな
一先ず安心
この非常に面白い小説『爆弾』(作:呉勝浩)が
映画化すると決まった時の第一印象は
マジか!大丈夫か?
でした。演出に関しては今更、私がどうこう言える程
捨てたもんでは無いし、まぁ何とかなるだろうとは
思っていました。
只、何より懸念していた点は"スズキタゴサク"という
"日本版ジョーカー"
(因みに今は亡きヒース・レジャーが
ダークナイトで演じたジョーカーの事)と言っても
過言ではない強烈で邪悪なキャラクターを
誰が、どう、演じるか
それと対峙する切れ者、これまた癖のある
"類家"というキャラクターを
誰が務めるのか
で大きく変わってくるなと思ったからです。
そして"長谷部有孔"といって、とても重要な
キャラクターが登場し、この映画の時間軸で
過去にとある不祥事を起こしてしまうのですが
その不祥事というのが多分ここには記せないので
ざっくり言うとドン引きするような行為
というか行為自体に問題はなく
まぁみんなひとりになったらヤルヤツですね。
それを有り得ない場所有り得ない感覚?状態?
まぁともかく常人じゃあ納得できないような事を
していた訳ですが、この不祥事を果たして
映像化できるのか非常に心配でした。
初めて出された予告編を観ても
な〜んか釣るだけ釣って
実際フタを開けてみれば的な展開になりそうで
怖かったし、先程挙げた"スズキ"それから"類家"を
はじめ、他にも主要なキャラ達の役が
決まった時でさえも不安は拭えませんでした。
特にスズキが"佐藤二郎"と決まった時も、私は正直
あまり好きではない俳優さんだったので、どうかな
と思っていました。それは単に
この人自体が嫌いではなく
芝居のスタイルが過剰に思えるから。
如実に思ったのは"変な家"を観た時。
原作は申し分ないぐらい素晴らしかったです!
只、こんな事あまり書きたくはないのですが
映像がとにかく酷すぎて怒りを覚る程でした。
理由は色々あるのですが佐藤二郎さんも、その一つ
まぁ好きなのもあります。
『さがす』とか『あんのこと』等
まぁともかくとして上記すべての理由が
今作『爆弾』を観るのにあまり乗り気には
させてくれませんでした。
ならばコレは実際に観て確かめるしかない!
と思い立ち、ついさっき日本で一番好きな映画館
そして、今作と妙にリンクする場所にある
"グランドシネマサンシャイン池袋"にて
鑑賞してきました。感想は
いや、オモロイんかい!それも結構、思ったより
かなりオモロイんかい!でした。
もう既にもっかい観ようか迷ってます。てへぺろ。
最初こそ
ジャンプスクエアと言うらしいのですが
三流ホラーでよく見受けられる
無音からの爆音が若干あったように
思えたのと、の割に"染谷将太"さん
"渡部篤郎"さんが所々、何言ってるか
分からんかった。
(私の耳に難あり?だったらごめんなさい)
お二方とも大好きなのですが
何でOKしたんだろ?
とさえ思ってしまいましたね。
(今思えば多分、不安だっただろうから
ジャッジ厳しめになっていたのかも)
だが段々と進んでいく内に
皆んなイイじゃん。演出も。大事なとこ全部ちゃんと
画いてるし。ハセベの件も。皆んなスゲ〜
と思うようになる完全なる手のひら返しの私。
特に良かったのが"佐藤二郎"さん。というより
佐藤二郎の過剰な芝居がスズキの特性と相性が
良いように思えたので、この人をチョイスした
プロデューサー?キャスティングはプロデューサー?
かは曖昧模糊ですが、キャスティングした人だと思う
さて、そろそろ本作の本質に触れよう。
というよりスズキタゴサクの妙な魅力。
ホームレスだけで終わらせておくには勿体無いような
警察を手玉に取る程の頭脳明晰さ。それに伴って
繰り出される遊び心、言葉遊び。こういう人を見て
よく言う「もっと社会の役に立つ」という
言葉を思い出す。表面上は、こんなところだろう。
だが
社会はスズキタゴサクを蔑ろにした。
必要とはしなかった。
だから、もういいやとなった。
自らが、犯人となる
というコレまた原作の素晴らしい発想と
その発想に至るまでの華麗で納得出来る動機。
バックボーンこそ原作に於いても
書かれてはいないのだが、ああいう人格を
形成せざるを得なかった事が何となくだが窺える。
スズキタゴサクは虫唾が走るほど不愉快で
誰がどう見ても"悪"だと言えるのだが
人間の奥底にある本音を
"ゲーム"という"遊び"を加え結果として
証明してみせた。尚且つ、自身を徹底的に掻き下ろし
本音を容赦なく炙り出す。
だからこそ説得力がある。
スズキタゴサクという"邪悪な傑物"は"人間の悪意"に
よって、まるで呪いのように生まれる。
それは、いつ、誰が、どんな形で
生まれるか分からない。誰の本音が
いつ、爆発するか分からない。
そんな強烈なメッセージ性をも帯びている
キャラだけに誰の心にも巣食う悪魔のような
気がしてならない。
佐藤二郎の形を纏って顕現された姿は
この飽和した時代に
まるで警鐘を鳴らすかのようだった。
配信のシーンで、色んな人を殺します
の件の佐藤二郎の演技は凄まじかった。
ただ、原作にあった
LINEのアイコンアニメにしてる奴殺します
の件がカットされていたのが残念だったが
総じて
今作が邦画界に齎した功績
並びに文学界に齎した功績は非常に大きいと思う。
という事で『爆弾』の続編にあたる『法廷選挙』も
十中八九、映像化決定だね。もう既に楽しみ。
p.s.
予告編で『爆弾』と同時期2023年の本屋大賞
(恐らく6位✨因みに爆弾は4位👏)コレまた傑作
『君のクイズ』が、何と、まさかの、映画化‼️
本当に観に行って良かった。一兎を追う者が二兎
得られたみたいなパターン。これは嬉しすぎる。
絶対に観る!
佐藤二朗映画
呉勝浩原作の映画「爆弾」を見てきた。原作は未読。
映画の好みは十人十色で、今作も色々あると思うのだが、多分、スズキタゴサク役の佐藤二朗の演技は絶賛されると思う。
私も、今作の見所を聞かれたら、「佐藤二朗」と答える。
そのくらいの怪演っぷり。
あの嫌な感じはなかなか出せないでしょう。
相手となる類家役の山田裕貴さん、頑張っていたけれど、さすがに、分が悪い。
日本映画では珍しく、爆発シーンと怪我人シーンが多めなので、ここは好悪が分かれるか。
警察官コンビが、爆弾捜索から勝手に抜け出したり、勝手にシェアハウス?に入って行ったり、女性警官(伊藤沙莉)が取調室のスズキタゴサクを襲撃しようとしたり、といったシーンは、いくら映画とはいえ、現実離れしていて興醒めしちゃいました。原作にも、こんなシーンあるのかな?
最後の謎解き?も、個人的にはとってつけた感じがして、マイナス。
でも、佐藤二朗の、いやったらしいおっさん演技を見に行く価値はアリ。
ばくはつ五郎!佐藤二朗!
注意、ネタバレあり
結論は、序盤から中盤までは文句なしの4.0。だが終盤にかけて失速感があり、最終的に3.7という結論に落ち着いた。
前半〜中盤は本当に快調。
観客の期待に応えるように、気持ちいいくらい爆弾が次々と爆発!
取調室ではスズキ(佐藤二朗)と、警視庁捜査一課の類家(山田裕貴)、清宮(渡部篤郎)の頭脳戦が繰り広げられ、見応え十分。
一方、現場では警察官たちが爆弾の設置場所を必死に捜査しており、この“内と外”の緊張感の相乗効果が非常にスリリングで、物語を大いに盛り上げている。
しかし、登場人物が後半になるにつれてどんどん増え、最終的には約15人に。
「あの人は何者だったっけ?」「この人とあの人の関係は?」と混乱しがちで、映画館では一時停止も巻き戻しもできないため、少々情報量が多すぎた印象。
爆弾の爆発プランは3段階構成。
2つ目まではテンション高く進むが、3つ目の爆発は残念ながら不発弾。
ここは『隣人は静かに笑う』(1999)のように、もうひと押しの緊張感が欲しかった。
おそらく「最後の爆弾はあなたの心に仕掛けられています」的な意味合いを狙ったエンディングなのだろうが、やや余韻に欠ける。
💣まとめ
登場人物が多いのは悪くないが、キャラごとの“重みづけ”にもう少し差が欲しかった。どの人物を中心に見ればいいのか迷ってしまう部分があった。
それでも、佐藤二朗と渡部篤郎の取調べシーンは圧巻で、緊張感と芝居のぶつかり合いが素晴らしい。
舞台挨拶で渡部篤郎が感極まって男泣きしたという話にも納得。
犯人の動機が希薄すぎる
最後のところが本当残念、、、
身代わりなるように言われて、今までホームレスとしては普通に生活できる人が急に世の中全てがどーでもよくなる?心情として理解しずらい、、断るでしょそしたら。
いっそのことなんも理解できない怪物か、そりゃどーでも良くなるよなって共感できる動機に仕上げてほしかった。
内容が良かっただけにそこの心情•動機は本当に大事だった。そこさえ丁寧描いてくれてたら満点だった。
もじゃメガネvs10円パゲ。
酔った勢いで酒自販機と酒屋店主に暴行し連行される“スズキタゴサク”の話。
連行され事情聴取となるが…「私は霊感が働くんですぅ」「秋葉原で何か起こるかも…」と言って間もなく秋葉原で起こる爆破、スズキタゴサクと対峙することになる刑事、等々力、清宮、類家だったが…。
とりあえずストーリーどうこうより個人的に面白かったのは佐藤二朗さん演じたスズキタゴサクのキャラと見せる表情ですかね!
ストーリーも面白くタゴサクの会話劇にも見えた序盤、タゴサクキャラにも馴れた頃眠気が少しきたものの、タゴサクと類家の対峙の心理戦、頭脳戦で面白さ増し!
すっとぼけてる顔から急に出すマジな表情、タゴサクの舌を出す顔が悪い顔してるんだよなぁ~、タゴサク演じる佐藤二朗さんの表情とタゴサクから出されるヒントを謎解く類家の姿と楽しめた。
仕掛けれた爆弾を見つけ処理をする作品は幾つとあるけれど、そうではなく各所で起こる爆破で負傷する人々達、爆破によって粉々になる街をも見せるとこも本作の楽しめるところですかね!
佐藤さんの本領発揮
「鈴木タゴサク」の一人舞台。
他の役は「鈴木タゴサク」を際立たせる小道具に見える。
「鈴木タゴサク」の気持ち悪さを佐藤二朗さんが余すことなく表現して。
この「爆弾」を連ドラにしたら「今際〜」みたいに盛り上がるのかな、と思える感じになった。
2億点の佐藤二朗を味わう
これは……これは凄い(語彙力)。
所謂"いつもの佐藤二朗"のテイストを確かに残しつつも
そこに不気味さ、不快さ、下品さ、プライドの高さ、何者かになろうとしているだけの卑屈さ、ただの個人的な怒りと愉悦、
あらゆる要素が確かな重みを持って過不足なくブレンドされたスズキタゴサクという人格。
3人の刑事の取り調べを経て、これらの要素が多層の皮を剥いていくように露わになる過程。
取調室や警察署という狭い空間の中で延々とヒリつく駆け引きが続く様には一瞬の中弛みすら無かったと思う。
他のキャスト、特に染谷将太・山田裕貴・渡部篤郎の熱演も十分素晴らしいものだったと思えるがその上であえて言える。
『この佐藤二朗を観る為だけに劇場に行く価値がある』と。
【追記・考察】
そこそこ話題になっているスズキタゴサクの素性について。
もちろん確証を持てる描写はないけど
取調べの担当が代わる度、対話が進む度に少しずつタゴサクの態度が変化しているのは分かる。
九つの尾の問答の辺りから少しずつマウントを取りにいくような文言が増え、同時に(言い方は悪いが)「ありがちな底辺層の理屈」を主張し始める。
類家が担当になってからが露骨で、状況は有利なはずなのに明らかに余裕のない煽りを繰り返すようになる。婦警の乱入が無ければあそこでもう話は終わっていたかもしれない。
月並みな結論だけど類家に対するほとんどの言葉がブーメランなんだろうな、と。
同族(タゴサクが勝手にそう思っただけかもしれないが)嫌悪というか、タゴサク自身が「周りは皆バカだと思いながら生きてきた人間」っていう。
元々それなりに頭は回るがそれ以上のプライドを持っていて、そこから路上生活者にまで身を落とす経緯も「ありがちな話」におさまる程度のもの。
石川に対するややこしい感情の向け方からして
学生時代の話にはいくらか真実が混ざっていそうな感じもする。
……ここまで書いておいてアレだけどこの作品、というかタゴサクを「日本のジョーカー」みたいに表現する人らには怒られそうな考察である。
ヒースとホアキンぐらいの違いだしまあええやろ。
緊迫感があって、怪演を堪能できるのは良かったが、ミステリーの結び方としてはイマイチ納得できない部分が多かった
2025.10.31 イオンシネマ久御山
2025年の日本映画(137分、PG12)
原作は呉勝浩の同名小説
ある酔っ払いの戯言に付き合わされる捜査官を描いたミステリー&スリラー映画
監督は永井聡
脚本は八津弘幸&山浦雅大
物語の舞台は都内某所
飲酒後に自販機を破壊し、店員に暴行を働いた自称「スズキタゴサク(佐藤二朗)」は、所轄に逮捕され、野方警察署に連行されていた
取り調べにあたることになったのは刑事・等々力(染谷将太)で、滞る事なく終わると思われていた
だが、スズキは記憶がないの一点張りで身元を明かさないどころか、意味不明の供述を始めていく
「霊感がある」と言って、「22時に何かが起こる」という
すると、秋葉原にて爆破事件が起こり、さらに23時には東京ドーム周辺で爆破事件が起こってしまう
スズキが事件に関与している可能性が浮上し、捜査本部が設置され、捜査一課強行犯係の清宮(渡部篤郎)と類家(山田裕貴)が等々力の代わりに尋問を行なっていく
スズキを確保したのは所轄の警察官・矢吹(坂東龍汰)と倖田(伊藤沙莉)だったが、矢吹は巡査長に昇進し刑事となった伊勢(寛一郎)に対抗心を燃やしていた
彼は手柄を横取りして出世した伊勢を恨んでいて、少しでも早く貢献し、刑事になりたいと考えていた
物語は、等々力からバトンを受けた清宮が対峙する前半があり、3つの爆破事件を経た後に類家との後半戦が待っていた
スズキは「9つの尻尾」という心理テストを清宮に対して始めるのだが、その話の中で次に爆発する場所と時間を伝えていた
類家はスズキの残したメッセージから「無邪気な答え」を探していくのだが、スズキの方が一枚上で爆破を止められない
そして、代々木の件にて失態を犯すことになったのだが、それはまだ序章であり、スズキは3回戦まであると言い出すのである
映画では、1回戦は清宮の完敗だったが、2回戦は類家が五分五分の戦いへと持ち込んでいくように描かれていく
だが、環状線全ての封鎖というものを維持できず、各所で爆発が起こってしまう
そして、スズキによる動画がSNS上で公開され、安全なのは「野方署だけ」となり、市民がパニックになって押し寄せてしまうのである
映画は、スズキVS捜査官の心理サスペンスになっていて、清宮を翻弄した後は、類家との知能勝負へと展開していく
予告編だけ見ると「VS類家のみ」に見えてしまうので、いつ出てくるんだろうという感じになっていた
最後の爆弾は見つかっていないし、持ってきたはずの明日香(夏川結衣)が事件に関して否認しているみたいな説明セリフで終わってしまうのもなんとも言えない感じになっていた
おそらく続編はあると思うのだが、この事件に関してはほとんど何もわからないまま取り調べを終えているので、裁判で何を争うのかは見えてこない
結局のところ、一家離散の目に遭った息子・辰馬(片岡千之助)の計画をスズキが自分の事件にしようとしたと推測されているが、それを立証するのは困難だろう
かなり大規模な爆破事件となっているが、爆弾自体を作れないスズキが秋葉原と東京ドームに設置したというのは無理があると思う
長谷部の事件を知って、彼の家族の存在を知っていくと、この事件の外殻というものが出来上がるので、あとは心理的に誘導して「事件を起こさせる」というところに行き着くのだろう
この心理誘導に関してはスズキは長けている部分もあるので、どの駅に設置したかわからないからクイズにできなかったとか、爆弾犯の素性を知る男からのリークで秋葉原は爆破しないと思うみたいな雑な推理はナンセンスであると思う
その辺りも踏まえて、辰也に接近し「爆弾テロの筋書きで洗脳」、その準備が整ったところで「仲間を毒殺」、ここまで進んだところで「明日香に暴露」して「辰也を始末」させ、それによって洗脳状態の明日香に最後の仕上げをさせる、という流れの方がしっくりくる
一連の事件によって、2度目の人生が終わった娘・美海(中田青渚)が本当の最後の爆弾に関わっている、というのが筋で、それが次作に繋がる、というのでも良いのだろう
そして、映画のポストクレジットあたりで「大きなカバンを持つ謎の女」を描いて、それがどこかに向かいつつ、「スマホで何らかの指示を受けている様子」を描けばスムーズだったように思えた
いずれにせよ、原作準拠だと思うのでこのような終わり方をしているのだと思うが、映画単体と続編への匂わせという意味では微妙なラインで終わっているように思えた
スズキの異常性を堪能する分には良いと思うが、「引き分け」の意味もわからないし、ぶっちゃけ「警察の大敗」みたいな感じになっている
この「引き分け」はスズキなりの類家に対する最後の爆弾のヒントだと思うが、それに反応する類家を描かないのは微妙だと思う
そう言った意味でも、ちゃんと終わった感がしなかったのは微妙かな、と思った
面白かったが、第2ラウンドから失速気味。
ペットボトルの爆弾は、自動販売機から購入したので爆発したように見えたが、
それでは都合良く同時刻帯にあちこちで爆発するのだろうか?
何かタネ明かしは、こじつけぽかったのが残念。
I AM HERO
インパクトのある予告から超唆られていましたが、試写会に当選したので一足早く鑑賞。
特典はポストカードです。
べらぼうに面白かったです。
取調室で進んでいく尋問は淡々と、時に恐々と行われ、外ではヒントを頼りに爆弾を探していき、爆発する事もあったりとで静と動が入り乱れるサスペンスでノンストップでした。
酔った勢いで酒屋の店主を殴り、自販機を壊した酔っ払いのおじさん・スズキタゴサクのなんて事ない取り調べかと思ったら、何やら意味深な言葉を並べ始め、その言葉の通りに秋葉原で爆発が起こり…といった感じで進んでいき、フォーマットに沿いながらも意外なところから刺してくるので飽きが全くこない魅力的な構成でした。
最初は等々力が取り調べを行い、その後ベテランの清宮が引き継いで尋問をする流れになるのですが、清宮とスズキの真っ向勝負が最高でした。
秋葉原の爆発は完全に前座と言わんばかりの東京ドーム前の爆発が炸裂し、重傷者まで出してしまう大変な状況に陥りつつも、互いが互いの顔色を伺いながらの静かなバトルが見応え抜群です。
そこに後ろからひっそりと構えている類家が徐々に頭をフル回転させていき、ついにはスズキに真っ向勝負を挑むという味変も強烈で痺れました。
現場の警察の視点も多く盛り込まれており、倖田と矢吹の2人の掛け合いが面白く、この2人のダラダラスピンオフが見たくなるくらい魅力的でしたし、最前線で爆発を止めに向かう姿はかっこよかったです。
移動する方向を掴むのが難しいであろうバイクの追跡に一役買ったり、事件のキーパーソンの元に果敢に向かったりと、とにかく頼もしかったです。
代わりといってはなんですが、捜査本部にいる警察の無能さはこれまた強烈でした。
基本的に指示を出す割には具体的なものは無く、ギャンギャン騒いでは威嚇をし、しかも事件を大きくするきっかけを作ってしまうなどなど中々の愚行もあったりとで、皮肉ではありますが物語が盛り上がる要因にはなっていたかなと思いました。
予告編でもありましたが駅のホームでの爆発が本編ではよりブラッシュアップされており、現実でも起こりうる絶妙なラインを突きつつ、自分もその現場にいたら爆発する位置に巻き込まれるかもなーと考えたりしてゾッとしました。
ただの爆発の予知かと思いきや、日本での問題も取り込みながら、皮肉盛り盛りで事件の真相が明らかになっていくのも構造として完璧だったなと思いました。
誰かと観に行くと少し気まずくなるようなシーンが2ヶ所ほどありますが、その気味の悪さは個人的には良いバランスだったなと思いました。
オチもこれまた日常生活に少しばかり支障をきたすようなものなのもフィクションとノンフィクションの境目を狙いすましたかのようで震えっぱなしニヤケっぱなしでした。
役者陣の演技バトルは常に最高潮を打ち出しており、山田くんと佐藤二郎さんの言葉バトルのヒリヒリ感は最強でしたし、どちらも相手の上をいく行動を魅せてくれるので最高にゾクゾクしました。
篤郎さんの悲壮感漂う表情もエグかったですし、最前線をいく坂東くんと伊藤沙莉さんの熱も最高でした。
そこに淡々と進む染谷くんのバランスが絶妙でどこを取っても隙のないハイクオリティさにやられました。
とんでもねぇ邦画がやってきたなと思いました。
また観たいですし、原作にも触れてみようと思います。
これの続編ってどうなってるんだろうと気になりっぱなしです。
鑑賞日 10/21
鑑賞時間 18:30〜20:47
終始緊迫
爆弾
試写会にて鑑賞
のっけから
佐藤二朗さん扮する「スズキタゴサク」の不気味さが恐ろしくてたまらない
ほんとうに佐藤二朗さんは
その辺が上手すぎる
取り調べ室での
「スズキタゴサク」と刑事のやりとりが
緊迫感半端ない
霊感といいつつ
何かが起こることを臭わせ
相手の精神を揺さぶる様が
一体何者なのだろうとこちらまで追い詰められそうだ
最初は等々力が「スズキタゴサク」の取り調べをするも
管轄が変わり渡部篤郎扮する清宮が取り調べをし、山田裕貴さん扮する「類家」がその補佐に
しかしその 清宮までもが、
「スズキタゴサク」に翻弄され
その間にも「スズキタゴサク」の臭わせた爆破事件が次々に起きこり
焦りから冷静な取り調べができなくなる
調書をとる伊勢もまた操られるかのように
術中にはまってしまう
とうとう
清宮の変わりとなり「類家」が取り調べをすることに
そして「類家」VS「スズキタゴサク」が始まる
「類家」は
今までの刑事とうってかわり
「スズキタゴサク」に翻弄されることなく
心を読み謎を解き明かしていく
その山田裕貴さん扮する「類家」が
「スズキタゴサク」と渡り合えるほどの独特さがたまらない
「類家」と「スズキタゴサク」の
緊張感溢れるやりとりの末
事件の要望が明かされていく様に
どんどん引き込まれていく
そんな作品だった
最後の爆弾は見つかっていない
その後音声のみだったが
どうなったのだろう
結末を知ってからもう一度観たい作品!第二弾にも期待大!?
言うまでもなく演者さんの演技が上手すぎて、すごく物語に引き込まれました
犯人と刑事の心理戦、言葉巧みな推理戦は視聴者も一緒になって推理できる場面で
推理が当たった時は爽快感と達成感がありますし、外れてもなるほどと楽しめる作品です
犯人は最初から別件で逮捕され、事情聴取をする為に拘束されたまま事件がどんどん起こって行きます、一体いつからどこまでを想定してどうやって・・・犯人は目の前に居るのに・・・
謎に包まれた犯罪が少しづつ明るみになっていくのがハラハラドキドキの展開に一瞬たりとも目が離せません
犯人は何も失うのもがない所謂「無敵の人」
物価の高騰化・様々な理由での貧困化の増加・晩婚化or生涯独身者の増加等々で無敵の人が増える時代になっているのではと思う昨今には、まさに“今の時代の怖さ”を表していて、とても考えさせられました
爆破の現場のシーンは結構リアリティーがあり、血や人が傷つくのが苦手な方は気をつけてください、まぁまぁグロいです
レーティング指定無しとの事ですが、お子様が居る親御さん等は気をつけてください
(お子様向けでは無いので映画館にお子様は来ない気がしますがDVD等出た時に注意です)
主題歌は宮本浩次さん描き下ろしの「I AM HERO」
映画の中の人物一人一人が誰かにとってのヒーローであり、とても合っている曲だなと思いました。そう、犯人でさえも。
最後の最後まで犯人の人物像が曖昧な感じだったのと、終わり方が意味深だったので
第二弾もあるのかな?と期待してしまいます
以下、ネタバレどころの騒ぎじゃないあらすじを書きます
ある日、小太りで清潔感の欠けるスズキタゴサクと言う男が野方警察署に逮捕される
逮捕理由は、酔ったままうっかり現金を忘れ酒屋に行き、お金が無い事に気付くと
八つ当たりで自動販売機を蹴り壊し、止めに入った店員に怪我をさせると言う
器物破損と障害による現行犯逮捕だった
住所も覚えていない、スマホも無くして無くした場所すら覚えていないただの酔っ払いの、よくある事情聴取だと思った担当の等々力刑事(染谷将太)とスズキの見張り兼供述調書をPCに打ち込む伊勢巡査長(寛一郎)は雑談を交えながら聴取を行う
すると饒舌に喋るスズキが、等々力の事を気に入りある事を口にする
「自分は霊感が強くて刑事さんの役に立つと思う」
そう言うとスズキは急に時間を気にしだす、時刻は22時ちょっと前
22時に秋葉原でなにかが起きると“予言”するスズキ
酔っぱらいの戯言を相手にしないつもりでも、言われしまっては気にしてしまうのが人の性
そしてスズキの“予言”通り、秋葉原で爆破事件が起きてしまう
スズキは立て続けにあと3件の事件も予言、そして無情にも二件目の事件は起きてしまう
半信半疑だったものが確信に近づき、スズキを警戒する等々力と伊勢
すると、上の命令で等々力は犯人の聴取から外され、代わりに捜査一課からエキスパートである清宮(渡部篤郎)と類家(山田裕貴)がスズキの収容されている野方署に派遣される
清宮がスズキと話し、後ろで類家が二人の話を聞き、伊勢は変わらず供述書を打ち込む
スズキは気に入っていた等々力を外した代わりにゲームをしようと清宮に提案する
スズキとの会話の中で手がかりを掴みたい清宮はゲームに乗る事にする
スズキが提案したゲームは「九つの尻尾」と言いスズキが清宮に九つ質問し、清宮の心の形を当てると言うのだ
九つの質疑応答をしていく最中、三件目の事件の予告時刻は刻一刻と迫ってくる
すると質問の中で「長谷部有孔(加藤雅也)」と言う人物の名前が出てくる
その人物は4年前に不祥事を起こし、その事がきっかけで飛び込み自殺をした、等々力が憧れていたの元上司の刑事だった
そして後ろで話しを聞いていた類家はスズキの言葉と所作にヒントが隠されている事に気付き
類家の推理で三件目の事件は無事解決する、そして長谷部とスズキの繋がりについて、等々力含め他の刑事が動き出す
九つの尻尾はまだ終わっておらず、四件目の事件への予言時刻まで質疑応答を繰り返す
そんな中「人は命の順列をつけて生きている、貴方もそうでしょう?」と清宮に問うスズキ
その質問に清宮は「そんな事はない」とハッキリと答える
スズキの発言の中のヒントに気付き清宮は幼稚園や保育園等、子供が居る施設に目星をつけるが、類家はまだ何かが引っかかると清宮に食って掛かる
しかし清宮は相手にしようせず、一刻も早い避難と爆弾の回収の指示を出す
「その回答、合ってると思いますよ」とスズキは清宮に言い放ち
そして清宮の推理通り、幼稚園から爆弾が無事回収された
だが実はスズキは二箇所爆弾を設置しており、ホームレスの炊き出しが行われている公園にも爆弾を仕掛け、清宮は死傷者を出してしまう
落胆する清宮を前に「貴方、今子供を守れて安心しましたね!?命の順列が無いと言っておいて!」と煽り嘲笑うスズキ
怒りのままに清宮はスズキの指を折ってしまうが、スズキは笑いながら折れた指を清宮の目の前に差し出し「これが貴方の心の形です」と言い放つ
スズキに惨敗してしまった清宮に代わり
「まだゲームは終わってないんだろ?」と、今度は類家がスズキに挑む事になる
一方スズキの聴取から外された等々力は、スズキと長谷部の繋がりについて調査を続けており長谷部の(元)奥さんである明日香(夏川結衣)の元へ行く、明日香はスタイリストをしている長女(中田青渚)の美海と暮らしており苦労したのに立ち直って「自分の元の職業と同じような仕事に付いてくれて嬉しい」と語る、長男(片岡千之助)辰馬は家を出ていったきり音信不通で行方知れずだと言う
勿論、スズキと言う人物に心当たりもないと言うが…
各々が捜査している中、清宮と類家が席を外したり、スズキがトイレに立つ際見張りをしていた伊勢は
実はこっそりスズキに話をされていた、自分の過去の話、好きだった女の子が殺されてしまった事、その事件の冤罪をかけられてしまった事、そして思い出したスマホの場所…
伊勢はスズキとの約束で類家や清宮にその事は伝えず、代わりに、最初にスズキを現行犯で捕まえた人物で、同期である交番勤務の矢吹巡査長にスマホの回収を頼む
矢吹は、同じく現行犯で逮捕した現場に一緒に行ったバディである倖田巡査と共にスマホを見事回収するが、二人はスマホの後ろに住所が書いてあるのを発見し、そのまま2人でその住所に向かう
辿り着いた家は荒れ果てておりチャイムを鳴らしても誰も出ない、玄関のドアが空いていた事から矢吹と倖田は警棒片手に荒れ果てた家の中に入り捜査をする
二階に青年二人の遺体に蛆虫が湧いていたのを発見
さらに捜査を続けると、家の中には実験器具が沢山あり、床には血が引きずられたように付いていた
そして静まり返ったリビングにはスクリーンがあり、映し出されていたのは不祥事を起こし飛び込み自殺をした長谷部が家族に向けて残したであろう動画がループで流されていた
この家に何故長谷部の動画が…
更に先に進むと、長谷部の長男が血まみれで椅子に括られていた
「大丈夫か」と声をかけ近づく矢吹だが、足元で カチッ と乾いた音が鳴る
地雷だ…
勘づいた矢吹は、倖田に「近づくな!」と注意するも、倖田は状況が分からず近づいてしまう
咄嗟に倖田を庇う矢吹
二人は爆破の衝撃で気絶し、倖田がなんとか意識を取り戻した時、地雷を踏んだ矢吹の片足は吹っ飛んでいた
かろうじて息がある矢吹を助ける為、救護要請を無線で出す倖田
二人は救護され、病院へ・・・
なんとか命は助かるものの、片足は無くなり、鼓膜は破れ、肋骨も折れ、内蔵も損傷した矢吹を眼の前にして、犯人のスズキに強い怒りを抱く倖田は怒りのままにスズキのいる聴取室に押し入り、スズキに向けて銃を取り出し「ぶっ飛ばしてやる!」と怒りを露にする
倖田を力付くで止めたのは、矢吹に指示を出した伊勢だった
「刑事さんこれです!こんなに自分を欲している!」と興奮を伝える狂ったスズキ
なんとか倖田を落ち着かせ退室させた後、事の発端となった出来事を清宮と類家に伝える伊勢
伊勢はまんまとスズキの言葉の罠にハマり、同期である矢吹に取り返しのつかない怪我をさせてしまった事で頭が真っ白になり、退場する
捜査の甲斐ありスズキの犯行動機のパズルのピースが埋まって行き
次の事件は長谷部が自殺した駅だと類家は推理し、電車のホームを封鎖させた
しかし、スズキは東京の全部の駅だと言い、警察は総出で駅を封鎖し爆発物の捜索をした
だが、爆発物は一向に見つからない
爆弾の捜索が駅で続く中、矢吹が捜査した家で見つけた二人の青年の遺体は、長男辰馬とシェアハウスしていた自殺願望のある人物で、服毒死による死因だったと発覚
そしてら彼らの素性が明るみになっていく
同居人だった梶と言う青年は三件目の爆破事件の現場である新聞屋で働いていた事が発覚
さらに山脇という青年も運搬業だった言う事が発覚したが、鍵である何の運搬業だったはわからずにいた
次の事件のリミットが迫る中、山脇が自販機のドリンクの運搬であり、ドリンクを自販機に入れる作業もしていた事がわかった
類家は、駅の自動販売機を調べろと指示を出すが、一歩遅く
これ以上の封鎖は無理だと判断した上からの指示で、警察は駅の封鎖を解放してしまう
何も知らず、封鎖の行列で疲弊した喉を潤す為に自販機でドリンクを買う人々
すると次々と各所の駅の自販機が爆発、東京の各駅はさながら地獄絵図と化した
しかし、その爆発事件で類家はスズキに疑問を持った
今までの事件は明確なヒントが飛び交っていたのにも関わらず
駅の爆破事件だけは曖昧なヒントだったのだ
そんな少しの引っ掛かりを持ちながら、捜査はどんどん進んでいき
辰馬達がシェアハウスでホームレスを一緒に住まわせていた情報が入る
辰馬たちと一緒に住んでいたのは、ホームレス時代のスズキだったのではと推理
更に、息子辰馬は地雷によって体がバラバラに吹き飛ぶ程の損傷だった事が発覚
地雷を踏んだ矢吹巡査長よりも、息子辰馬の遺体の方が損傷が激しいのは何故…
それはきっと既に辰馬は死亡していて、それを隠蔽する為に吹き飛ばしたのだろうと
そして、辰馬、山脇、梶と共に共犯で連続爆発事件を起こしたとすると辻褄が合うと
そして事件を横取りし全部自分が真犯人になりたい為に計画に乗ったのだと類家は推理した
しかし、類家の推理は少し外れていた
それは等々力の推理によって明らかにされる
スタイリストに似た職業って?長谷部の娘はスタイリストで、長谷部の妻は自分の仕事に似た職業だと言っていた
美容師だ
スズキは身なりこそ不衛生だったが何故か髪の毛だけは整えられていた
妻、明日香はスズキとの接点は無いと言っていたのに接点は合ったのだ
そうなると推理が変わってくる
明日香は長谷部の自殺があってから家族離散したと言っていた
その時明日香はホームレスをしていたのだ、そして出会ったのがスズキ
そして息子辰馬は父親が起こした不祥事、自殺での鉄道会社からのとんでもない学の賠償金とその為の貧困、不祥事の件で自分に向いた世間からの“長谷部の息子”に対するSNSでの特定や拡散と言う刃、その事に強い恨みを持ち、復讐を心に決め、連続爆破事件の計画を企てた
大学で化学を先行していた辰馬は、就職し化粧品会社で研究員をしたり、危険物取扱の免許等持っており、爆弾の実験も、事件の計画も自殺願望のシェア仲間の協力を仰いでいた
そして迎え入れたホームレスとはスズキではなく、明日香なのであった
明日香は辰馬の計画を知り、止めに入るが辰馬は言う事を聞こうとしない
辰馬の犯行を阻止すべく、明日香は辰馬を殺してしまう
そして誰も頼れなかった明日香は唯一頼れるスズキに相談しスズキは辰馬達の犯行を自分のものにし実行した
しかし事件の種を撒いたのは辰馬と明日香、基、長谷部の不祥事と自殺が原因だったのだ
そして最後の爆弾は爆発しないまま幕が引く
自分の文章力では5000文字じゃコレが限界でしたすいません
細かい事と最後は劇場へどうぞ笑
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