爆弾のレビュー・感想・評価
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佐藤二朗の最良の使い方
本作はオーディブル版を聴取済みでした。
オーディブルってスンゴク高いサブスクなんでしょっちゅうやめたくなるんですけど、幾つかある「こういうのを通勤時間とか移動しながら聴けるからやめられないんだよなぁ」という作品の一つでした。
原作小説を読んだ人の中には、イメージするタゴサク像と違うと言う人が結構いるようですが、実はオーディブル版は完全に本作のキャスティングを先取りしたようなシロモノで、受け口でネットリした完全に佐藤二朗コピーな朗読を事前にしていたんですよね。聴き直してもまんまだったので改めてビックリ。なので個人的に違和感は0でした。
ただ、佐藤二朗キャスティングに文句言う人がそこそこいるのも分かります。結局彼って飛び道具なんですよね。出すだけで全部許されるような存在。
でそう言うのを求めるような舐めた作品への出演が多いので、ぶっちゃけ見るだけでうんざりする人が多くても仕方ないと思います。
でも今回の使い方だけは大正解だったと思います。
佐藤二朗の怪演の為だけにあるかのようなのに、それでいてちゃんとエンタメとして大成功している。何に出ても同じようないつものふざけた演技が今度ばかりはご馳走になる。そんな不思議な作品。完全に佐藤二朗の過剰摂取ではないかとも思うんですが、今回ばかりはよろしいじゃないですか。それが美味しいんですから。ホント、全カット全セリフ良かったよ。
全体的に原作を非常に上手にまとめてあって、オリジナルやり過ぎて原作の魅力をスポイルしているだとかそういう事もないです。押さえるべきところを押さえ、一本の映画として不要な部分を自然に端折ってて見事と思います。
原作はタゴサク以外の登場人物達の掘り下げが結構エグくて、むしろ各人の背景や内部の葛藤メインみたいなとこありますけど、全編モノローグだらけにする訳にもいくまいし、これは致し方なし。
むしろ表に現れた事象だけ追って行ってもこれだけ面白いんだなぁと改めて感心しました。
「法廷占拠 爆弾2」のオーディブル版も出ているようなので、原作のラストだけ復習してから聴き始めてます。楽しみ。
爆発場面の迫力と佐藤二郎の怪演は良いが、グログロ場面には閉口。デートに不向き、倦怠期向き。
佐藤二郎の怪演
佐藤二朗の怪演を観たさに観た。この人のハマり役であり誰でも代役が務まりそうにない怪演ぶり。声のトーン、間、表情、どこまでが正気でどこまでが狂気なのか、正気と狂気の狭間を行ったり来たりする不気味さ。
日々の暮らしの中で潜む闇の部分を口にするおぞましさ、一線を超えてしまった現実の狂気。「羊たちの沈黙」での怪演、アンソニー・ホプキンスを連想してしまう。頭がすごく良いのか、すごく無邪気なだけなのか、誰もが人をはめ込みたくなるようなカテゴリーを逸脱している。
狂気を前に経験も常識も通用しない。サスペンスとしてはそれほど手の混んだものではないと思うが、佐藤二郎の怪演は見応えはある。いまの日本の俳優陣でここまで狂気を演じ切れる人他にいたら教えてほしい。ここまでの演技ができるということは、佐藤二郎、さほど繊細なひとだと想像できる。
スズキタゴサクの謎めいた素性と怪しげな話し方、次に何処でどのように...
期待した自分が悪かった
ナゾナゾをミステリーと言い張るの、本当に止めてほしい。「伏線回収〜」と言いたいためだけの無意味な設定や展開も、本当に嫌い。
口コミ採点でフジテレビ映画に期待した自分が悪かったのだ。たしかに信頼できる映画人たちからの評判は聞こえて来ていない。
先に断っておくが、本作を楽しんで褒めている方々と私とは単に感性が合わなかったに過ぎない。
・映像と俳優について
出だしから気になったのはやたらと薄暗い警察署内。蛍光灯で明るい部屋だとノッペリした画面でTVドラマっぽくなる、ということなのかもしれんが、個人的にはいきなりリアル感を削がれた。
暗い画ばかりで面白い画がほとんどなく、基本は役者の顔芸を頼むことになる。
果たしてその要となった佐藤二郎、あのくどい演技を2時間もアップで見せられるのは流石にキツい…中盤には対する渡部篤郎もこれまたコッテリした演技をするタイプなので、正直見ながらペヤング超大盛りを食べたような胸焼けがしてきた。
主演扱いの山田裕貴の演技そのものは良かったとは思うが、いかんせんスーツの上からでも隠しきれない筋肉をしている。大学柔道部あがりの警察官にしか見えず、天パー猫背のオタク系警察官僚にはそもそもがミスキャスト。他の警察関係の登場人物もみな記号のようなクリシェばかり…
あ、取り調べシーンでの眼線を追うような細かい編集だけは良かったと思うけど…良いと思えた点はそこだけだった。
・ストーリーについて
断っておくと原作は読んでいない。なので部分的には脚色が下手だった可能性はあるが、しかしどうかと思うところが多過ぎた。
まず前半、「子供っぽい犯人だから」という言い訳をしながらの、本当に子供騙しのナゾナゾを謎解きとして展開するのには呆然とした。おいおい、名◯偵コ◯ンを見にきたんじゃないぞ。
最近の本屋を覗くと、何やらおどろおどろし気なクイズでミステリーを気取るような平積み本が目立つが、これもまたその類の様だ。
しかも中盤の「命の選択だー!」のパート、ナゾナゾだけならまだしも2025年にもなって未だにダークナイトの不出来なパクリを見せられるとは思わなかった…もういいよ、そういう悪役…いつまで日本エンタメ界はジョーカー・シンドロームに浸ってるんだ…。
何より終盤、「伏線回収〜!!」と言いたいためだけの展開が酷い。だから髪型が整ってたんだ!とか本当にどうでもいい。こんなモノを世間は巧い思うのか?
全てが“伏線回収”のためだけに書かれてるから、真犯人?の行動も全く意味が分からない。なんであそこで爆弾持って現れるのが当然なのか、何度考えても分からない。
最悪なのは後半、爆弾が怖いと警察に押し寄せ、同時に爆弾があると警察が調べている場所にもに殺到する群衆。いくらなんでも大衆をバカにし過ぎ。いや、はてなるほど、これはひょっとして本作に満足する世間を批評しているのかしら。だとしたら皮肉が効いてるね。
佐藤二朗さんの怪演。
自分には合わなかった。
決してつまらないわけじゃなく確かに面白かったんだよね。でも何だか肌に合わないのだ。
では何がいけないのか、正直なところ自分でもよく分からない。実を言うと以前から予告編を観るだけで嫌な予感がしていた。だから本当は観ないつもりだったのだが、それなりに評価も高いし一応は観てみるか、と。でもやっぱり予感が当たっていた。こういう時の「勘」って不思議なくらい当たるんだよね。
佐藤二朗が想定通りの「佐藤二朗」だった事も僕にとってはかなりのマイナス要因だったかも知れない。恐らく最もサイコパスが似合うであろう役者がまんま当て書きのサイコパスを演じる事に何の新鮮みも感じられないのだ。フリオチになってないというかベタすぎるというか、要するにまんまじゃねえか、と。彼を上回る凄まじいサイコパスが登場したらめっちゃ面白かったかもだけど。佐藤二朗は「さがす」とか「あんのこと」とか、少し抑えた演技の方が僕は好きなんだよね。
あと社会を揺るがすようなテロ事件なはずなのにまるで友達とお気軽なリアル脱出ゲームに参加して謎解きを楽しんでるかのような感覚で、まるで緊張感が(僕には)伝わらず最後まで気持ちが乗り切れなかった。物語がずっとゲーム的に展開していくのもあまり好感を持てなかった。今回改めて思ったのだが、もしかしたら僕は「謎解きもの」とかがあまり好きではないのかも知れない。
また他の役者さんも今回ばかりは誰にも魅力を感じられなかった。でもおそらく誰が悪いとかではないと思う。本当に僕に合わなかったとしか言いようがないのだ。おまけにエンディングでの宮本浩次君の曲さえも特に刺さらず、映画と言うよりTVっぽいなあと思ってしまった。まあ全てが予想通りだったでもあったのでそんなにガッカリしてるわけでもないが、それにしても少しは良いことも書きたかった。
二度見る気が沸かない傑作
迫力と緊迫の連続
佐藤二朗の演技あってこその映画でした。
取り調べ室の中での緊迫感たるや。
密室でのスズキタゴサクと刑事のやり取りが半分くらい?なのに、いや、だからこそ暗い劇場で観ていると臨場感がヒリヒリとしてきました。
それに加えて爆破シーンのリアル。
映画館で観られて本当に良かった。
あと、伊藤さりちゃんも良かったですね。
主役を張れるレベルの伊藤さんが準主演くらいの扱いかぁと最初は思いましたが、さすがの存在感でしたね。
佐藤二朗さんは、ちょっと笑える役がハマる役者さんだなと言う印象でしたが、数年前にNHKの『ひきこもり先生』と言うドラマで、ずっと家に引きこもっていた人がひょんな事から学校の非常勤教師になると言うドラマで、引きこもり人の役をされていて、それがすごく上手くて、幅が広い役者さんだなぁと思っていましたが、今回の『爆弾』でも他の役者さんを喰ってしまう程の演技でした。
あの役は雅也でなく加藤鷹にすべき。容疑者Xの献身を観て出直せ。
佐藤二朗劇場
役者魂が光る、密室劇
某フジテレビで、一時期嫌ってほど流れてたCMの映画。
正直、CMがウザすぎて観る気はほぼ無かったが、、、
すみません、はい。面白かったです!
佐藤次郎、山田裕貴、渡部篤郎、オマケで寛一郎も演技が良きです。
取調室という、もう何回も使い古された場所とアングル故に役者の演技で引っ張るしかないので、ここがポシャると終わりなのだが、見事に超えてきたとろに本作の自信が伺える。
一方、現場の伊藤沙莉と坂東龍汰、そして染谷将太も忘れてはならない。
ストーリーは、どっかで見たことあるやつだが、上記の役者陣達の演技のおかげで全く気にならない。
監督の永井聡はCM畑出身だか、今やすっかり映画の人に。(CM撮ってるのか?)
今年の暮れに、とんでもない映画がやってきました。
オススメです!
スズキタゴサクから世の中へのアンチテーゼ
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