爆弾のレビュー・感想・評価
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わからなくはない
東京都内で次々に起こる爆弾の爆発事件を自称「霊感」で予告する男と、彼と対峙し事件を阻止しようとする警察の話。
10月5日午後9時45分、酒屋で暴れて捕まった男が、取り調べの際に役に立つから10万貸してくれと宣い、10時に秋葉原で何かありますよ…からの爆発が起こり始まっていく。
明らかに犯人であろうスズキタゴサクと名乗る男vs等々力&伊勢…かと思ったら、本庁から来た類家を従えた清宮ですか。
心理戦で対峙する警察のキャラを変えていくことで飽きさせない流れになっているし、そこに現場の活躍もプラスすることで臨場感も増してきてとても良い感じ。
事件に至る背景部分とか、長谷部や彼の主治医とかの描き方がちょっと希薄ではあったし、捜査含む警察内部のリアリティさがなかったけれど、最初から最後までしっかり面白かった。
佐藤二朗の真骨頂をみた
各俳優さん、それぞれ良かったが、なんと言っても佐藤二朗のキャラを活かした作品。それに尽きる。ただ、時間がやや長かったためか駐車場代がオーバーしていた事に1番驚いた。また「あなた他の人がバカに見えるでしょう。自分の能力を最大限に活かせる場所が欲しいでしょ」みたいなセリフが心に残った。やや、他の人のキャラが分かりにくいところがあったが佐藤二朗が素晴らしく満足のいく映画だった。
確実に佐藤二朗の代表作
佐藤二朗があまりにも圧倒的だったので、妻との帰り道「万が一、あの役を別の役者がやるとしたら、誰なら成立しそうか」を話しながら帰っても、結果は彼一択になった。
真っ直ぐな眼をした染谷将太と、曲者感ありありの山田裕貴もとてもよかった。
まだ完結してないコミカライズを読んでいるだけで、原作には触れていないのだが、とてもテンポ良く、かつ、映像的な説得力が生まれている作品だと感じた。
<ここから内容に触れます>
・「でも、爆発したって別によくないですか?」というセリフをはじめとして、第三者の死への悼みかた(あるいは想像力の鈍化)と、どこからが自分にとっての第三者なのかという「自分勝手」のラインについて、「無邪気さ」を装いつつ、グイグイと迫ってくる。
・他者を大切に思っていない言動をする登場人物たち(劇中の犯罪者に限らず、事件をエンタメ消費する人々も含めて)の背景には、「自分が大切にされているという実感の乏しさや傷つき」が、静かに横たわっていることを描きながら、「そういうあなたが、反射的・短絡的にその憂さ晴らしを向けている先は、本当にそこでいいんでしょうか」という、観客に向けた喪黒福造的なブラックな視線が垣間見える。
・「多くの人々が積極的な加害を避ける理由」と共に、「社会生活の基盤となっているルールや道徳の意味」も、感情的に揺さぶりながら繰り返し問いかけてくるが、投げっぱなしにせず、類家や等々力にキチンと彼らなりの心持ちを答えさせているところに救われる。
・「してしまったこと」に対する対価の釣り合わなさを、観ているうちに忘れそうになった自分にヤバさを感じた。
つまり、長谷部とその家族に対して、「あんなことしちゃったんだから、仕方ないよね」という気持ちになってしまったことの恐ろしさは覚えておきたい。
うん?何が面白い?
心の中にある爆弾
原作を読んだ上で鑑賞。
今年観た映画で一番の衝撃作であり、期待以上の面白さだった。
ストーリーの展開が分かっていてもドキドキハラハラさせられ、スズキの気持ち悪さと底知れない恐怖に襲われていった。
役者陣は皆ピッタリハマっていたが、佐藤二朗氏の演技は凄すぎた。あんなやばいおじさんは彼にしか演じられないと思う。そして対峙する山田裕貴氏も負けず劣らずで、二人の演技対決はとてつもない見ごたえがあった。
サスペンスとしても素晴らしいが、人間の心の闇を容赦なく描いた点もとても良く、スズキの術中に観客まではめられそうになるほど、こちらの倫理観を揺さぶる作品になっていた。
グロ描写や性的な描写もしっかりあるが、とんでもない面白さに溢れた、魅力的な作品でした。
個人が持つ観念をぶっ壊してくる
スズキタゴサク本人かと思った
本気を感じた映画でした
佐藤二朗がいなかったら。。。
なんでキャストの順番で下なんでしょう。。。佐藤二朗はスズキタゴサクそのもの 原作を読んでないから分からないが、やむを得ずカットされてるところが多かっただろうと思います。しかし演技力。類家とスズキの2人の会話シーンはすべて良かった。
閉鎖空間で起こる心理戦と駆引き
佐藤二朗さんがはまり役。
久しぶりに攻めた邦画
久しぶりに面白そうなサスペンス邦画がきたので前情報は一切入れずに鑑賞。
ここ何年も日本のドラマ映画共に何か守りに入っているように感じていましたが今回はかなり攻めの映画でした。
何よりキャストが実力派俳優だらけで全員素晴らしいんですが、やはり佐藤二朗さんのあのサイコだけどどこかかわいい、でもやはり薄気味悪い、でもでも良い人なのかもといろんな感想を持たせてくれた演技がどう言葉にしていいかわからないほど良く、取り調べの時間があれほど大半を締めていたのに全く飽きさせませんでした。
そして脚本、監督も素晴らしい。。
絡まった糸が少しずつ解けていくような、でも次が想像しづらい結末がわからない、そして最後はキレイな1本の糸になるわけではなく、コブを残したまま終わる感じに全て持っていかれました。
ほどよくリアルに起こりそうな部分も没入感高かったです。
グロいシーンは多々あるので苦手な人は少し注意が必要です。
久しぶりに見てよかった映画きました。
思考フル稼働の頭脳戦
取り調べ室での謎解き、心理的攻防戦、緊張感があり惹きつけられました。タゴサクの無邪気さと残酷さのバランスがとても良かった。
現場での捜査、時間との闘い危機迫る緊迫感がたまりませんでした。
人間の醜い汚いところが浮き彫りにされてしまう衝撃。
綺麗事だけでは生きて行けないけれど、綺麗なところだけ見ていたい。
面白かったけど何かモヤモヤっとしてスッキリできない。
佐藤二朗の怪演が光る衝撃作
■ 作品情報
「このミステリーがすごい!2023年版」で1位を獲得した呉勝浩の同名ベストセラー小説を実写映画化したリアルタイムサスペンス。監督: 永井聡。主要キャスト: 山田裕貴、伊藤沙莉、染谷将太、坂東龍汰、寛一郎、渡部篤郎、佐藤二朗。脚本: 八津弘幸、山浦雅大。
■ ストーリー
自販機と店員への暴行容疑で警察に連行された中年男、スズキタゴサクは、自らを「霊感がある」と称し、都内での連続爆破事件を予告する。その言葉通りに爆発が発生し、警察は動揺する。警視庁捜査一課の交渉人・清宮と類家は、爆弾魔の思惑を探るため、謎めいた言動で刑事たちを翻弄するスズキタゴサクの尋問にあたる。スズキタゴサクの爆破予告の信憑性を見極め、次々と予告される爆弾の場所を特定し、都市の壊滅を防ぐため、取調室という密室で繰り広げられるスズキの挑発的なクイズと、刑事たちの焦りから生まれる心理戦が物語の核となる。
■ 感想
予告編から大いに興味を抱き、公開を楽しみにしていた本作。さっそく公開2日目に鑑賞してきました。なかなかの客入りで、多くの方が本作に期待していたことが感じられます。
予告で最も印象的だった佐藤二朗さんの演技は、本作いちばんのウリでしょう。序盤から惜しみなく炸裂し、警察を挑発し続けるスズキタゴサクの態度には、思わず引き込まれてしまいます。実際に自分がされたら殺意すら覚えるほどの「舐めプ」の挑発で、佐藤二郎さんの怪演が実に見事です。いや、もう彼にしか演じられない、まさに「当て書き」なのではないかと感じるほどの完成度です。
そんな取調室でのやり取りから得た情報をもとに現場を奔走する捜査員たちの姿と、並行して描かれる過去の警察スキャンダル。これらが徐々に一つの点へと収束していく展開には、本当に息をのみます。巧妙に練られたストーリーテリングに最後まで惹きつけられます。
爆破シーンも非常にリアルで迫力があり、作品全体の緊迫感を高めています。タゴサクのふざけた態度とのコントラストが絶妙で、事件の深刻さとタゴサクの異常性の双方を際立たせていると感じます。
ラストでは、ここまで一貫して異常性を発揮していたタゴサクが、実は全く異なる内面を持っていたことが垣間見え、その意外性に驚かされます。彼はただの愉快犯ではなく、心に深い悲しみを抱える哀れな男だったのだと、その人間ドラマの奥深さに強く心を揺さぶられます。全体を通して、非常に見応えのある作品で、とてもおもしろかったです。
佐藤二朗ワールド
ちゃんと原作を尊重している映画でした!
呉勝浩さんは好きな作家さんの1人。このかたの代表作と言ってもいいであろう「爆弾」。発売されて単行本ですぐ読み、ああこれは絶対映画化されるやろうなあ…その前に読んでおいてよかったと思った記憶。
実写化は思い入れが強い作品ほどあまりいい思い出がなく観ないのだが、これほど実写化向きの作品もないやろうなあと思い鑑賞。これは…ちゃんと原作を読み込んで実写化してくれている!と感動。
まず、類家。山田さんは正直若すぎるのかなと思ったのだが、飄々とした何を考えているのか本心が見えないそんなキャラクターにぴったりだった。あの山田裕貴の少し鼻声というか声質が余計にあっている気がする。
そしてなんといってもスズキタゴサク。佐藤二郎さん、私ほとんど日本のドラマ観ないもので、このかたの作品ほぼ観たことがない。ほんとスズキタゴサクそのもの!!コメディ作品に出ているイメージが強いけれど、こんな不気味な役もするのかと。なにかの演技賞もらえそうって思ってしまった。
ストーリー展開も、絵的にほぼ取調室。やけど、裏では東京の危機が進んでいる。どこで爆発するのか、駆けずり回る捜査官。逃げ惑う群衆。そして、小さな部屋の中で運命を決める取調べが行われている。次々に起こるできごとから目が離せない。原作がよいからここまでのクオリティになったのかなとも思うけれど、やはり佐藤さんの怪演…あっぱれ!
偉そうやけど、邦画もここ数年で格段にレベルアップしていると感じた。いや〜続編もみたい!
ちょっと怖い。でも面白い。
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