「ジャパニーズクオリティ…」爆弾 TOさんの映画レビュー(感想・評価)
ジャパニーズクオリティ…
率直に言って強い失望を覚えました。
まず致命的なのが爆発シーンのCGです。迫力や緊張感を生むべき場面で、思わず集中が途切れるほど完成度が低い。例えるなら、iPhoneの無料アプリで作ったエフェクトを、そのまま映画館のスクリーンに映しているようなレベル。爆発に必要な重さ、熱量、空間を押し潰すような圧が一切感じられず、ただ「光って、煙が出ているだけ」。現実味がなく、物語への没入感を完全に破壊しています。
さらに拍車をかけているのが、全体に漂う安っぽい演出です。
緊迫したはずのシーンで流れる不自然な音楽、わざとらしい間の取り方、説明的すぎるセリフ回し。まるで深夜ドラマか、少し予算をかけた再現VTRを見ているかのようで、映画としての格がまったく感じられません。観客に考えさせる余白はなく、「今ここが盛り上がるところです」と演出が押し付けてくる。その結果、感情は動かされるどころか冷めていく一方です。
本来、爆弾という題材は演出次第でいくらでも緊張感を高められるはずです。音を削り、間を活かし、映さないことで恐怖を演出することもできる。しかしこの作品では、そうした工夫がほとんど見られず、安易で軽い演出を重ねた結果、すべてがチープに見えてしまっている。CGの粗さと演出の浅さが相乗効果を起こし、映像全体の説得力を完全に失っています。
そして何より残念なのは、これが**“今の日本映画の最新作”として世に出ている**という点です。予算や制作環境の違いは理解できますが、それを言い訳にできるレベルはとっくに超えています。世界では配信ドラマですら映画級の映像と演出が当たり前の時代です。その中で、このクオリティを劇場公開する判断には、正直なところ強い危機感を覚えます。
物語やテーマ以前に、映像と演出が足を引っ張ってしまっている。
観終わった後に残るのは、衝撃でも余韻でもなく、「これが今の日本のレベルなのか」という虚しさだけです。
厳しい言い方になりますが、海外の観客がこれを観たらどう思うでしょうか。
「安っぽい」「時代遅れ」「恥ずかしい」――そう言われても、反論できない出来です。
日本映画には本来、繊細な感情表現や演出力という大きな武器があります。だからこそ、こうした低レベルなCGと雑な演出を見ると、失望と同時に悔しさが込み上げてきます。
期待していただけに、その落差はあまりにも大きかった。これが正直な感想です。
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