「倫理と正義を考えさせられる推理参加型映画」爆弾 かあさんの映画レビュー(感想・評価)
倫理と正義を考えさせられる推理参加型映画
『爆弾』を観て感じたことをまとめると、非常に独特な余韻を残す作品でした。ハッピーエンドでもバッドエンドでもなく、観終わった後に「なんとも言えない感覚」が心に残ります。哲学的な問いかけもありますが、倫理的に考えさせられる内容で、単なるサスペンスにとどまらない深さを感じました。
特にタゴサクの言動や登場人物たちの行動を予測しながら観ることが楽しく、自分も物語の推理に参加しているような感覚を味わえました。社会や国家の正義、個人の絶望や行動など、現実の事件を思い出させるような重みもあり、映画を通して様々な視点で考えさせられます。
主題歌はロック寄りで少し驚きましたが、ギターのかっこよさやボーカルに引き込まれ、作品の世界観に入り込むことができました。ただ、エンドロールで曲が流れたときには少し違和感も。私はエンドロールも作品の一部だと考えているので、物語の中で曲が使われていたらより一層没入できたのではないかと思います。
全体として、答えが提示されないのではなく、タゴサクとのやり取りや物語の構造の中で観客が自分なりに考え、解釈する余白がある作品だと感じました。そのため、特に不快感はなく、むしろ満足感を伴った余韻が残る映画でした。
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