「佐藤二朗劇場。」爆弾 かなりあさんの映画レビュー(感想・評価)
佐藤二朗劇場。
漫画を読んで面白く気になったため、先に小説を読んでから鑑賞に。
いくつか気になった点。ちなみに小説は★4.5。
・秋葉原の爆発がもう、大通りど真ん中の店で笑った。秋葉原の端っこでは…?
・等々力が若く見える。そしてやる気に満ちているように見える。
井筒に「分からなくもない」と答えた理由を伝えるシーンが追加されたので、世の中に諦めてる感も特になく。
・類家が意外と感情を出す。顔と声に怒りの感情が乗っている。小説では動画1本目が流れたときの「クソが」が唯一ほどに感情が乗っているイメージだった。
・佐藤二朗最高。漫画のタゴサクを見て、配役が佐藤二朗と知って、行こうと決めて良かったと改めて思った。
・タゴサクとの談笑がほぼカット(1問目から「ハセベですか?」までひたすら一問一答)。清宮「恋人は?」タゴサク「意地悪です!(むくれる)」好きだったのに!
・代々木公園の爆弾で類家「指が最初に立ったのがいつか分からない」。
わざわざ断り立ててカメラ回してたんだから見直せるのでは?それまで何度も見ていたのに。類家他全員が無能に見える。
・タゴサクが高校野球を語るシーン、個人的に名シーンだと思っていたのでまるまるカットは悲しい。
普段は気にならない幼稚園児の歌声が鬱陶しくなる瞬間、ってところが好きだった。
・「阿佐ヶ谷の自販機が危ない」と気付いて電話で伝えるシーンが、多分小説よりもギリギリ。等々力が類家に伝える→速攻で駅に電話→たった今規制解除、のため、無力感が凄すぎる。
・長谷部の精液が落ちるシーンとか、タゴサクの「射精しました」をしっかりと魅せていく。
爆弾の凄惨さも凄いね、息絶えていたりなんとか生きてるけど…という状態も。矢吹の脚の止血時に噴く血も見せる。死体に蠢くウジ虫も表現する。驚いた。
・鶴久がサラダに「辞めるのか続けるのか」と尋ねるのが、タゴサクを襲撃後に謹慎で警察署の一室にいたところ。
しかも「人が集まってきてるから対応しろ。謹慎どころじゃない」のセリフの後。そして「お前のような部下を持って胃に穴が開く(うろ覚え)」と言って、矢吹の足を止血していた帯をテーブルに置く。
これじゃ鶴久、75点の以下の男だよ…。矢吹が息を吹き返した報告とともにじゃ駄目だったか。
・親切なホームレスが女性だと早々に映像でバラす。髪の長さ的にあれは分かるって、長谷部息子も髪は長いことが後で分かるけど、その時点ではそうだとは思わないって。
・最後。「悪ですか?」と尋ねるタゴサクに類家が答えるシーン。その返答にタゴサクは大笑い。
そこが一旦くしゃっと涙がこみ上げる感じがあり、『楽しすぎて笑うことによる生まれる涙』じゃなく『気持ちを分かってくれる人がいて、それに感極まった涙、の後の大笑い』に見えたのがすごく、すごく、良かったです。
・エンドロール直前。真っ暗な画面にバイクのエンジン音と、自販機から商品が落ちる音が。ばあん!って来るかと思ったね。来ないと分かっていても。
観に行く前、「2時間!?長くない!?…いや、この作品どうやって2時間で終わらせんの…?」と思っていたけど、上手くまとめた感はありましたね。
ただこれは、小説を先に読んだからというか…。
小説を先に読んでいて良かった…。
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