「中年男の狂気、無邪気さが、我々を翻弄する。」爆弾 苦笑する大学生さんの映画レビュー(感想・評価)
中年男の狂気、無邪気さが、我々を翻弄する。
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まずタイトルが出るまでの流れが最高でした。ここで一気に引き込まれる。中年男が放つ霊感などという意味のわからない戯言が現実になれ、秋葉原が爆発。そして吹き飛ぶ女性をスローで映しながらのタイトル。痺れましたね。佐藤二朗さんの怪演。すごかったです。
彼は真犯人をあくまで演じているとラストで明らかになりますが、急に癇癪を起し、その口から放たれる言葉は彼が今まで周りから弾かれて生きてきたからこそ出る思想で、憎しみをぶつけられる事に性的興奮を覚える癖があったりと、とにかく狂気的であった。また爆発する場所をほのめかす佐藤二朗対爆発を止めたい警察陣という構図が終始続いたが、全ての爆発を止めることが出来ない。見てる側もどこが爆発するのか常にハラハラする。しかも爆発の描写がむごい。ちゃんとショックを受けます。佐藤二朗さんを尋問するのは、渡部篤郎さんと山田祐樹さんなのですが、どちらも人生や他人にうんざりしており、それを諭されても、それでも人生は生きるに値するという結論を出していて良かった。この映画は、映像の派手さや会話劇としても申し分ない出来で、今年の邦画でいうと、「国宝」「あの夏の星をみる」と同じくらいインパクトがありました。
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