「不連続の不安感、緊張感」爆弾 HKさんの映画レビュー(感想・評価)
不連続の不安感、緊張感
警察署内や都内の街中という
爆発シーン以外は比較的地味な背景が多い中で、
謎解きのストーリーの複雑さ、面白さに加えて、
取調室で繰り広げられるドラマがとてもすばらしく
最後まで集中力が途切れることなく観た。
前半の清宮(渡部さん)のゆったりと構えた受容する尋問から、
後半の類家(山田さん)の急速で攻撃的な尋問への
移行による展開の緩急の対比に加えて、
彼らに相対するタゴサク(佐藤さん)の、
会話の内容、言葉だけでない、感情の徹底した不連続性によって
観る側の予想を拒み、不安感、緊張感を持続させる表現は
クローズアップ多用の画面構成と相まって圧倒的。
最後に残る謎については、
一般通念の価値観から外れた人間に対する社会の受容のあり方
という本作の問いかけに対して、解決していない現代における、
次なるタゴサクの出現の不安感と受け取った。
コメントする
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。
