「世界へ…の、意気込みは!?」爆弾 flushingmainstさんの映画レビュー(感想・評価)
世界へ…の、意気込みは!?
このミステリーがすごい2023年版一位で、この制作規模。ならば是非とも世界マーケットを見据えた“映画の”作品作りをしてはどうだろう。カット割りや画作りはハラハラドキドキとさせてはくれず、ストーリー説明と謎かけだけが延々と続く。取調室では、テレジェニックで売る俳優が演技アイディアをネタ見せのように披露し続ける。一発芸ならともかく、130分は酷だ。
翻って二廻りほど下の世代の俳優たちの役作りが真摯で見応えある。山田裕貴は一癖ある役柄設定をステレオタイプではなく、一人の人物として浮き上がらせている。染谷将太、伊藤沙莉の人間味溢れる役作りは言わずもがな。坂東龍太、寛一郎も内面を品よく表現している。夏川結衣と渡部篤郎の安定感にも拍手。
他にVFX部門は、かなり素晴らしい。編集がよければ、爆発シーンももっと衝撃的な画に仕上がっていただろうと思う。原作未読だが、それでも2時間余り飽きずに見られたのは原作の力量を感じる。重ね重ね、勿体無い作品。もっと世界中のサスペンスアクションを見尽くして、他に無いものを見せてほしい。日本の技術は高いはずだ。
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