「考察 ※ネタバレあり」爆弾 ヘルセーさんの映画レビュー(感想・評価)
考察 ※ネタバレあり
まずレビューから。
めちゃくちゃおもろかった。
佐藤二朗がめちゃくちゃハマり役だった。
(ホームレス役だから失礼かもw)
観客に謎を解かせる気のないスピード感は個人的に良かった。
たまにちょっとずつヒントを出して段々謎が解けていく映画で、早々に謎がわかると謎が解明されるまでつまらなくなっちゃうのでこれくらいがいいなと思った。
自殺した刑事の話は事件に大きく関わりがなかったし、息子の犯行動機もよくわからなかったけど、逆にそれでよかったなって思いました。
なんならもうちょっと薄くても大丈夫なくらい。
まとめるとこの映画は鈴木たごさくとルイケの高度な心理戦の映画。
そして佐藤二朗の怪演が光る映画だった。
☆考察(原作は読んでないです)
1、鈴木たごさくは誰なのか
ホームレスであることは間違い無いと思いますが、最後の会話で「低脳な人間ばかりで・・・」みたいな事を言ってルイケに共感を求めていました。
さらに身分は違うけどあなたと私は同類だと発言していました。
ルイケはとても頭のいい人物です。
なのでたごさくは学者や教授などの頭のいい地位にあった人だったと推測できます。
続いて反抗現場でマスべをした刑事をかばった染谷を気に入ったり、以前ストーカー行為(しらをきったので本当かはわからない)の話をするなど、恐らくそういった類の事を行い、犯行、冤罪となりホームレスになったのかと思われます。
ホームレス時代に石川ママと仲良くなったのはそういった繋がりがあったからかもしれません。
2、最後の爆弾
最後の爆弾は見つかっていないと言っていました。
最後の爆弾とは本来石川あすかママが持っているはずの爆弾でした。
しかしフェイクだったので最後の爆弾は見つかっていないのです。
ただ思い出して欲しいのは鈴木は爆弾を作れないはずなのです。
ルイケの終わりにしたくなかったという発言が本当であれば爆弾は使い切っててもおかしくありません。
どこで使ったのかというとやはり石川息子に埋め込んだ爆弾でしょう。
あそこだけは石川息子の計画にないはずの部分です。
息子がママの殺人とバレないように、
地雷の爆発に紛れ込ませ一緒に爆発させてしまったのです。
あと新聞に面接をしに行ったのは自分の爆発させたかった場所に仕掛けるために何個か爆弾を回収するためによったのではないでしょうか。
3、鈴木たごさくの犯行動機
ルイケは石川ママに利用されたと思い、もうどうでもよくなった、世界をぶっ壊してしまいたいという気持ちになったと推理をしました。
ただ鈴木は刑事とのやり取りの中で憎しみの話をしている時、鈴木は「殺したいよね?」と殺す側の発言をしています。
そうなのであれは最後の石川ママの爆弾フェイクや石川息子の木っ端微塵は説明がつかなくなってしまいます。
つまり鈴木は全力で石川ママを救おうとしたのです。
最後に石川ママが捕まらなかったので、鈴木の目的は達成されました。
ついでに自分も罪を被ることはありませんでした。
やっぱり鈴木は冤罪で罪を被ったことがあり、その経験から冤罪にならないようにするテクニックを考えたのではないでしょうか。
と思ったあなた。
もう一つの真意があります。
やり取りの中で相棒の片足がなくなって女性警官が取調室に乗り込んできた時、鈴木は射精します。
「こういうのを待っていた」「自分を憎しみ、自分を恋焦がれる」という発言。
本来これは石川ママにさせる予定でした。
ドラゴンズの帽子がゆういつ大切なものだった。
つまり自分のことなんかどうでもいいと思っている自分が好意を持っていた相手から恋い焦がれられるシチュエーションを作りたかったのです。
そして!
「あなた(鈴木)を呼んだ(石川ママが)のは自分に自白するように言って欲しかった」
という発言。
石川ママが取り調べ室に行ったら「あなたに助けを求めるんじゃなかった」というような発言が出てくるはずです。つまり自白。
鈴木は石川ママに自ら自白させるようにしくんでもいたのです。(もしくは自分で全てを話す)
この複雑な感情達が絡み合ってより謎が謎であり続けていたのです。
4、最後の鈴木たごさくの「引き分け」とは
ルイケは爆弾を見つけたら私の勝ち、謎もとくと言いました。
しかし駅の爆発は阻止できなかったため、ルイケの負けではあるのですが、最後の爆弾が爆発しない事を言い当てたこと、おおかたの犯行動機が当たっていた事が引き分けの発言になったと思われます。
そして石川ママがあの取調室に行って爆弾を起動できなかったこと(爆弾は爆発しないけど)です。
あの場に石川ママを連れてきて、スイッチを押させ自分で自白させるところまでがストーリーだだったはずだからです。
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。
