「役者さんの好演が光る作品」爆弾 蓮華くんさんの映画レビュー(感想・評価)
役者さんの好演が光る作品
ストーリーとしては、
自動販売機を壊した罪で逮捕されたスズキタゴサク(佐藤二朗さん)を名乗る男の予告通りに、街中に仕掛けられた時限爆弾が次々と爆発、それに警察が翻弄される、というものです。
佐藤二朗さんの演技が素晴らしく、劇中でスズキタゴサクという人物の内面が次第にわかると、佐藤さんの演技に誇張はなく、「これ!」という所を過不足なく、ビシッと突いていることがわかる熱演でした。
スズキタゴサクを取り調べる刑事は、清宮(渡部篤郎さん)と、類家(山田裕貴さん)のコンビが担います。
私は渡部篤郎さんを久しぶりに見たのですが、ベテランでありながらハートが熱い刑事をしっかり体現されていて良かったです。
山田裕貴さんも、天才肌の刑事を見事に演じきっていて、存在感が◎でした。
あと、下っ端警官の、倖田(伊藤沙莉さん)も、意気が強くて、彼女の存在が作品全体を重厚にしていたと思います。
ということで、主に「取調室での、スズキタゴサクを中心とする攻防」がこの映画のメインのようです。
ただ、フィクションとしての、「犯人の動機を含む、必然性」とか、「リアリティのある外堀」の点を見ると、
ちょっと「?」な疑問点があり、私ももう一回本作を見直せばわかるのかもしれませんが、
「・・・ん?で、なんでこんな爆発事件が起こってるの?」っていうところはよくわかりませんでした。
そして、終盤を見ればわかるのですが、この映画の中心は「スズキタゴサク」であり、山田くん演じる「類家」は、主役という位置づけではないようです。
私はもっと、つい先日行われていたメジャーリーグのワールドシリーズの勝ち星取り合戦みたいに、
「タゴサクvs類家の、一進一退の攻防」を最初期待していたのですが、
総じて言えば、佐藤二朗さんが、すごい役者だったと確認することができて、星4つの満足です。
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