「確実に佐藤二朗の代表作」爆弾 sow_miyaさんの映画レビュー(感想・評価)
確実に佐藤二朗の代表作
佐藤二朗があまりにも圧倒的だったので、妻との帰り道「万が一、あの役を別の役者がやるとしたら、誰なら成立しそうか」を話しながら帰っても、結果は彼一択になった。
真っ直ぐな眼をした染谷将太と、曲者感ありありの山田裕貴もとてもよかった。
まだ完結してないコミカライズを読んでいるだけで、原作には触れていないのだが、とてもテンポ良く、かつ、映像的な説得力が生まれている作品だと感じた。
<ここから内容に触れます>
・「でも、爆発したって別によくないですか?」というセリフをはじめとして、第三者の死への悼みかた(あるいは想像力の鈍化)と、どこからが自分にとっての第三者なのかという「自分勝手」のラインについて、「無邪気さ」を装いつつ、グイグイと迫ってくる。
・他者を大切に思っていない言動をする登場人物たち(劇中の犯罪者に限らず、事件をエンタメ消費する人々も含めて)の背景には、「自分が大切にされているという実感の乏しさや傷つき」が、静かに横たわっていることを描きながら、「そういうあなたが、反射的・短絡的にその憂さ晴らしを向けている先は、本当にそこでいいんでしょうか」という、観客に向けた喪黒福造的なブラックな視線が垣間見える。
・「多くの人々が積極的な加害を避ける理由」と共に、「社会生活の基盤となっているルールや道徳の意味」も、感情的に揺さぶりながら繰り返し問いかけてくるが、投げっぱなしにせず、類家や等々力にキチンと彼らなりの心持ちを答えさせているところに救われる。
・「してしまったこと」に対する対価の釣り合わなさを、観ているうちに忘れそうになった自分にヤバさを感じた。
つまり、長谷部とその家族に対して、「あんなことしちゃったんだから、仕方ないよね」という気持ちになってしまったことの恐ろしさは覚えておきたい。
こんにちは。
奥様と映画デート素敵ですね♪
「爆発したって別に良くないですか」は別の言葉にも置き換えられてゾッとしました。
子供が虐待されてたって別に良くないですか
戦争してたって別に良くないですかetc
自分に関係のない事、他人事としてみれば確かに。。
自分勝手な思想に背筋が凍る思いと同時に、でも、、、
その人達が10万貸してくれるわけでもないしぃ〜
パワーワードでしたね(゚∀゚)
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。


