「サイコスリラー的な展開、刑事と爆弾魔の密室劇を支えた佐藤二郎の怪演は観る価値あり」爆弾 K2さんの映画レビュー(感想・評価)
サイコスリラー的な展開、刑事と爆弾魔の密室劇を支えた佐藤二郎の怪演は観る価値あり
序盤は、ブラッド・ピット、モーガン・フリーマン両氏出演の傑作、SEVENばりのスリラーの名作がついに邦画に誕生か!? と期待し始めたものの、途中から違うジャンルだと判明。では、一体どうなるのか、展開に興味津々!!という流れに
特に、中盤までの展開が読めないストーリーには引き込まれます!!
密室(取調室)での、刑事と容疑者の心理戦は次の展開が読めず、見応え十分。これを支えているのはひとえに容疑者役の佐藤二朗さんの演技の賜物かと
(やっぱり、福田組作品なんかでむ◯つ◯しさんとふざけている彼よりずっといい)
犯人が警察に捕まった状態から始まるこの物語は、取調室を中心とした密室劇(会話劇)と、犯行現場や捜査・テロ対策活動、マスコミやSNSなどの外の世界のストーリーが並行して進行するスリリングな展開となり、メチャメチャ盛り上がります
さて、肝心の作品全体としての印象ですが。
犯罪捜査モノ、特にシリアス系というと、どうしてもプロットやリアリティに目が行ってしまいます。セリフやアクションも大事ですが、やっぱりその場面設定で起き得る出来事が起きるかどうか、が大事です
と、考えると、流石に事件の中身が明らかになってくる終盤以降のストーリー展開の無理やり感が凄くて、途中からちょっと引いてしまったのは事実
ヒーローモノとかSFではアリだと思うんですが、シリアスな警察モノにご都合主義が入り込む余地はないと思っています
ネタバレ、というかクチコミに作品に描かれる具体的な出来事を記録することに意味は無いので、細かく書きませんが、あり得ない"不自然な"設定や出来事、登場人物の行動がやたら目につきます。特に、主犯やそれを取り巻く人物達(犯罪者側)の動機や行動に「?」が散見され、違和感がジワジワ広がる感じに
捜査する警察側の行動にも同様に不自然さが目立つ。映画のストーリー上、観る側を欺く展開を作るためにやむを得ないところはあると思いますが、史上屈指の名作、の域に達するには少々プロットの雑さが目立つかと
もし、この事件が実際に起きたら、違う意味で事件解明は相当難しいでしょうね。色々辻褄が合わないので、犯罪動機に説得力がなく、自白がなければ(検察側の立場で)裁判が難しそうです
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