「アングルの変化が絶妙!」爆弾 かもしださんの映画レビュー(感想・評価)
アングルの変化が絶妙!
役者の力量がものを言う会話劇中心の作品。
こんなハードルの高い映画なのに導入の会話だけで観客を引き込む佐藤二郎さんと染谷将太さんの静かなぶつかり合いが凄い!
人を小馬鹿にした佐藤さんの話ぶりとそれを受け流しながら会話をする染谷さんの掛け合いにひたすら見入ってしまいました。
その後も佐藤さんの快進撃は続くのですが、それを相手取る役者たちの演技も素晴らしいの一言!
佐藤さんと面と向かう方々は勿論、署内外で活躍する面々の動向から目が離せませんでした。
責任の所在ばかり気にする正名僕蔵さんや、お巡りさんを演じた伊藤沙莉さんと坂東龍汰さんが強く印象に残ります。
特にお巡りさん2人によるコンビっぷりが堪らなく、さりげない会話のやり取りだけでお互いの距離感や関係性が手に取るように伝わりました。
素晴らしい方々です。
また、本作の性質上、物語の殆どが取調べ室で進行してしまうのですが、固定した映像の他に手持ちカメラで撮影された映像も使用している点にも感服。
固定されていない映像が混ざる事で臨場感が増しておりました。
観客を佐藤さんの会話に引き込むための顔のアップ以外、狭い現場でカメラは様々なアングルを模索しています。
アングルを変える事で感情の違いや物語のターニングポイントを伝えようとしていますので見応えも充分にありました。
劇場に行けば、取調べしているのか、取調べされているのか、まるでわからない感覚が味わえますよ♪
日本映画であんなカメラアングル、撮影するんだと驚きました。取調室だけで退屈かと思いきや謎解きに警邏勤務の二人も出していろいろな視点で今年の日本映画ベストですね!
共感ありがとうございました。取調室の中の臨場感が半端なかったです。スズキの顔や指が交互に映されて、刑事の目線が動いている感じで、冷静に対処している様でも、実は動揺しているのが分かりましたよね。スズキがアップになると、こちらが押されている感じがしました。
共感ありがとうございます!
あの狭い取調室の中での会話だけで、掃除機に吸われるみたいな勢いで観客の気持ちをゲットする佐藤二朗って、やっぱり凄い「怪優」ですよね。原作未読なんですが続編があるみたいなんで今から楽しみにしています。
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