「“アニメ門外漢である私”の感想」ChaO TWDeraさんの映画レビュー(感想・評価)
“アニメ門外漢である私”の感想
劇場鑑賞のための作品選びの際、出来るだけ様々なジャンルに目を向けつつも、やはり苦手意識を無視することは出来ません。作品によっては「レビューを書くのが難しそう」という理由で尻込みしてしまい、時には鑑賞を諦めることすらありますが、私にとってアニメーション作品もその一つのジャンル。それにもかかわらず、今回は如何にも難易度高そうな本作をチョイスしてしまい、鑑賞前から大変に懸念していたわけですが、、、
アニメ映画祭の世界最高峰、アヌシー国際アニメーション映画祭2025で審査員賞を受けたという本作。ところが、トレーラーから想像する印象はちょっととっつきにくくて「見送りムード」が優勢だったのですが、残念なことに他に観たい作品もない。(夏休みシーズンよ。。)と言うことで一転、今こそチャレンジ精神(?)を発揮しようと思い至り、公開初日にTOHOシネマズ日比谷で鑑賞です。
癖のあるキャラクターデザイン、テンポの速い展開、そして独特な世界観等々、“アニメ門外漢である私”にとって、「果たして意味が解るのか?」と冒頭から緊張しているとおもむろにタイトル『ChaO』。上映時間89分と短めなこともあり、一瞬でも集中力を切らせてしまえば最早ついていけないような緊張感を感じます。ところが、意外なことに物語を理解して入り込むまでの時間は大してかからず、奇想天外な世界観も慣れるまでにそれほどの時間は要しません。その点は素直に感心できて凄いと思います。ですがその反面、解ってくると逆にその脚本の粗さがノイズになってきます。作品を通して伝えようとする意図やメッセージは解らなくもないのですが、とは言えそれを観る側に託しすぎ。そのためか、肝心なストーリーに対する説得力はむしろ低く、終盤は強引と言ってもいいほどな展開だし、「愛」を雑、且つ都合よく持ち出すところも安っぽくて残念です。
その他、作品に対する予算も大きいのでしょうが、本作の声優を担当している方たちはほぼ「(声優業が)本職ではない人」ばかり。そのせいか、あまりイメージと合っていないキャラクターもチラホラいてこれまたノイズ。そして残念なことに主題歌もイマイチで最後までテンション上がらず。。お金のかければいいってもんじゃないと思いますが、かけるのならもう少し何とかならなかったものか、、プロデューサーさんの実績を確認すると私でも知っている作品が多数。恐らくは私なんかが口もきけない大変な方なのでしょうが、、、ごめんなさい、本作、端的に言って「あまり良くない」というのが“アニメ門外漢である私”の感想です。
私とアニメの距離が縮まる日は果たして来るのか。。挑戦は続く。