「原作とは違う良さ」ペリリュー 楽園のゲルニカ マーマレードさんの映画レビュー(感想・評価)
原作とは違う良さ
このアニメ、映画化されると聞いた時に一抹の不安がありました。
主役の田丸と吉敷を声優ではなく、俳優さんがやる事と原作の残酷な表現を映画という中で出来るのだろうか。
残酷描写は人体破壊だけではなく組織内、友軍内での争いです。
不安は払拭されました。俳優さん2人、板垣李光人、中村倫也両氏の声は田丸と吉敷そのものでした。
原作では戦争という中で組織内で上手く立ち回る者の姿を冷酷に描かれてましたが、今作ではマイルドになっており余り不快な感じになってないようです。
逆に言うと原作にあった人間の残虐性や組織の理不尽さは余り描かれておらず残念です。
しかし、田丸が吉敷と一緒に日本に帰れたことは良かったと思います。(吉敷の遺骨だけでも田丸と)原作では死に別れてしまったと記憶。
泉くんの描かれ方が少し残念なところはありましたが、彼の戦死は語りだけになったのは、やはり表現限界があったのでしょうね。これは正解だと思います。原作での彼は余りにも可哀想だったので。彼が病室で田丸たちに 君達は良い人だと言ってる意味は、やはり描写不足で感の良い人にしか理解出来ないはず。
あと島田少尉、彼は彼なりのケジメをつけて生き残った部下達と帰国せずパラオに残りました。現代を生きる大人達は彼の責任の取り方を見習って欲しい。(私もその1人ですが。)
是非、幅広い年齢層に見て欲しいです。
この世界の片隅に、窓際のトットちゃんに並ぶ戦争を描いた作品です。
もしかしたら完全版があるのではと勘繰ってしまいます。
コメントありがとうございます。
戦陣訓を浸透させていた理由…ひどい話だなと思いました。
原作読んでいませんが、そのような内容なんですね。
頭が良く、合理的で人間的にも優れていた島田少尉は、自分のしたことへの罪悪感と責任感を備えて、ケジメをつけずにはいられませんでした。
彼のような人材をつぶしてしまったのは何だろうかと考えてしまいます。
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