「リアルに描かれる炎上の経緯と心情」遠井さんは青春したい!「バカとスマホとロマンスと」 いろさんの映画レビュー(感想・評価)
リアルに描かれる炎上の経緯と心情
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炎上を取り扱った作品は稀にありますが、誹謗中傷された傷付いた、からさらに一歩踏み込んだ内容が描かれているのがこの作品です。
まず、炎上はどのようにして始まるのか?ということが描かれる。ある日突然事実無根の悪事が摘発されることから始まるんですね。捏造された証拠に皆が騙されて、こちらが悪者ということになる。一方で、捏造の証拠をアップロードした犯人は承認欲求が目的だったりする。
仲間が誹謗中傷されているのを止めたくて庇えば、その発言を元にさらにヒートアップしてしまう。インターネット初心者だった時は誹謗中傷している人も説得すれば辞めてくれると思ってたこともありました。基本は無理ですよね。むしろそんなことをすれば火に油を注ぐことになりますから。
そうしてキャラクター達は心無い言葉に傷つくことになるんですが、この作品の好きな所が「自分のことよりも仲間が傷付けられるのが苦しくて耐えられない」ということが描かれていたこと。それがまたリアルで、共感出来る。
そして、最終的に「応援してくれている人は分かってくれていた」というところに着地する。ネットの情報を鵜呑みにしている人達とこの人達を同じにするなよな。この着地点がまた良いんですよね。
炎上の苦しさと、その中でも確かにある光を感じられる一作。興味がある方は是非。
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