リビング・ラージ!のレビュー・感想・評価
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Starved
今年はクレイアニメ作品がめちゃくちゃ多くてありがたいです。
今作も予告から気になっていたので鑑賞。
特典はステッカーでした。
話は短い上映時間の割には詰め込んでいたなぁとは思いましたが、華やかなクレイアニメを堪能できましたし、詰め込まれていたからこそ様々な色を観ることができたのは儲けもんだったなと思いました。
主人公のベンのダイエット問題が物語の軸にあり、最初はバクバクモリモリ食べているベンが健康問題だったり、いじめられたのを気にして痩せようとしたり、好きな子に好かれたいために痩せようとしたりと、行動原理が全て痩せるために直結するのもこの作品のらしさだと思います。
家庭環境はそこそこ複雑で、若干放置気味な母親と、新しい恋人とイチャコラやってる父親との間での生活なのもあって目に見えないストレスにやられての過食なのかなと思えるシーンが序盤から終盤までしっかりありました。
食事模様のアニメーションの手作り感が素晴らしく、作られる過程を丁寧に描いていて見応えがありますし、色んな料理がバンバン出てくるのでついついお腹が鳴ってしまいそうでした。
序盤のハンバーガー制作からグッと胃袋を掴まれましたし、あのアニメーションがどう作られるかもゆっくり見てみたいです。
今作のいじめ描写は明るいタッチに比べてかなり陰湿なもので、いつまで経っても続いているいじめにはうんざりしてしまいますし、教師側も弄りがあったり、ただただいじめる対象で遊んでいるかのようだったので、いじめの解像度が高くて中々ヘビーでした。
いじめている奴らが改心した描写もほとんど描かれないのでその辺も後味の微妙な悪さに繋がっているのも不思議な感覚です。
女の子に恋する様子も良いなぁってなりましたし、その子の前でカッコつけて前へ前へ行こうとする姿勢もとてもベンの性格が出ていて好きでした。
ただベンの行動も中々問題があり、途中から好意が暴走してストーキングに走ってしまい、めっちゃ後をつけて自宅を特定するわ、ケーキをプレゼントするために家の前に置いておくわだったりとかなりキショいなとは思ってしまいました。
個人的にはバンドとしての活動がもっと観たかったのもあって、最後の演奏シーンはめちゃくちゃ良かっただけにもっとその過程が観たかったぜ!となってしまいました。
上映時間あと20分はあっても良かったと思いました。
手描きアニメーションの時はビジュアルはシンプルなものなのですが、クレイアニメになると途端に奇抜さが目立つのも不思議だなと思いました。
どちらが良い悪いとかではないんですが、手描きアニメーションでも観てみたかったと思いました。
ちょいちょい惜しかったですが、淡い青春模様はギュッと詰め込んでいたようで、クレイアニメから感じられる不思議な魅力とマッチしていて素敵でした。
これからどんなクレイアニメに出会えるのだろう、そう思うとワクワクは止まらないのです。
鑑賞日 10/4
鑑賞時間 12:10〜13:35
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