「ホラーは苦手。ひとりぢゃ観れない。」ノスフェラトゥ らまんばさんの映画レビュー(感想・評価)
ホラーは苦手。ひとりぢゃ観れない。
でもこれはそんなあたしでも『絶対に映画館で観るべき映画』だと直感したから付き合ってもらって観賞。
結果、美し過ぎ……圧巻……
観終わってまもなく24時間が経とうというのにまだ考えがまとまらない。でもまとまる気がしない。だから雑でも書く。
息を呑むほどのゴシック・ホラーの建造美。
白と黒とくすんだ淡い藍色のコントラストが見事で。
トーマスが馬を無くして途方に暮れてる時に差し掛かった十字路のシーンの完璧さ。
あたしの理解では、これはトーマスとエレンの愛の物語。
愛する人を守るため、自己犠牲をも厭わない大きな愛。
オルロックは愛を知らないという。
エレンも伯爵に愛が分かるわけがないという。
それなら二人が結ばれたのはどうして??
愛ではなく執着??
愛してやまないウィーンミュージカルの『エリザベート』ではエリザベートがトート(=死)に愛されてしまった運命を辿る物語。『死神』にではなく『死』という概念に愛されてしまった(≒取り憑かれてしまった)悲しくも儚い物語。似て非なるものではあるけれど、今作『ノスフェラトゥ』でも観ていてそれを思い出した。
考えが纏まらないのは『愛』と『性』と『生』と『死』のベクトル。孤独を抱えた少女エレンが読んでしまったのは彼、ノスフェラトゥ。血を吸われているのか、息を止められているのか、何をされているのか見えないけれど、やたらと短く漏れる吐息が喘いでいるようにも聴こえて………やっぱりそーゆーことたったのかー!と納得。でも当時の交わりと今改めて伯爵がエレンと交わりたいと願う気持ちは当時のそれとは違う気がする。
うーん、まとまらなくて残念。
とにかくウィレム・デフォーが最上級の隠し味🌀
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