劇場公開日 2025年5月16日

「そのまんま、現代に蘇るゴシックホラー!」ノスフェラトゥ ゆたかちひろさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0 そのまんま、現代に蘇るゴシックホラー!

2025年5月27日
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鑑賞方法:映画館

ゴシックホラーっていいけど、古い映画ってやっぱり今の映画と比べると洗練されてないので観るの辛かったりするやん、そんな中、ゴシックホラー見たい欲を満たしてくれて尚且つ現代的な表現のこの映画、めっちゃ好き。感動した。
ストーリーについてはもう、ブラム・ストーカーが作ったあの吸血鬼ドラキュラを色んな人が色んな形にこねくり回し続けてる定番ストーリーなので、概ねご存知の展開なのに、伯爵の屋敷に囚われの身となったら、あああって心配になるし、次々犠牲者が出たら悲しくなるし、唯一対抗出来そうな教授とか出てくるとワクワクしちゃう。
字幕だと控えめだけど、しっかり英語ではプレイグと呼ばれてるので吸血鬼と言うよりは存在そのものが厄災みたいな、悪魔というのも少し違うし、呼び名通り疫病。街が、人が侵食されていく。ノスフェラトゥはこうでなくっちゃ、が全面に出てるw

衣装に小物、セットも凄いし、配役も素敵だし、造形全般が眼福。しかもロバート・エガース得意の彩度を落とした映像がすごく合う。長回しの緊張感とか没入感も、怖さを引き立ててくれる。
こういう感じで次はフランケンシュタインの花嫁とか観れたら凄く嬉しいです!作って!

あの古き良きゴシックホラーを現代的に再構築して魅せて頂けるの本当に幸せですね。感動して涙が出ちゃう。とっても美しい世界観だった。ストーリーの解釈も良かった。女性の扱い、あの時代の女を見下した感じを出しながらも、強い女性を描いてるのがとても今風で好き。

【パンフレット 990円 A5表紙込み40頁】
表紙が見た事ない特殊紙で革風だった。カッコイイ。そこに彩度低い伯爵のシルエット。表紙カッコよすぎる。中のデザインは特筆するとこはないけど無難な感じ。写真結構色々あって良かった。読み応えはそれなり。装丁のせいで高いのかなと思ってしまう。
内容は劇中カット写真数ページ、あらすじ、キャストコメント、監督紹介&コメント、コラム、スタッフ紹介、写真数ページ、プロダクションノート4頁、衣裳デザイナーコメント&衣装紹介やばいもっと見たい。特殊メイク解説、コラム2本目。オフショット、クレジット、テルマがゆく!の広告1頁。おしまい。

ゆたかちひろ
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