「上質な映像作品」岸辺露伴は動かない 懺悔室 こうのすけさんの映画レビュー(感想・評価)
上質な映像作品
相変わらずのハマり役、岸辺露伴の高橋一生。
全編ヴェネチアロケというのが素晴らしい。本格的なオペラ音楽とも相まって重厚な完成度。
ジョジョのような激しさはないが、ストーリー、雰囲気、表情、立ち姿、セリフ回しに至るまで完璧にジョジョ。この作品にかけるスタッフたちのジョジョ愛が伝わる。
岸辺露伴シリーズはバトルメインではなく、現実寄りの日常にジョジョらしいミステリーを織り交ぜたところが成功の要因か。
あまりに完成度が高く、見ていて心地よかったのもあって、序盤で少しウトウトしてしまった(決してつまらないというわけでなく)
最後のオチもきれいに決まって、鑑賞後感はとてもいいものを見たなぁと納得。これはぜひ映画館で観るべき作品だろう。
ただ、万人受けするかというと決してそうではない。映画というエンタメとして捉えると少々物足りなさを感じることもあるだろう。
どちらかというと、舞台やコンサートを観たような知的で上質な作品といった感じ。
こんなことを言うと、当の露伴が起こりそうだが(笑)
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