「露伴と行く奇妙なヴェネツィア呪いツアー」岸辺露伴は動かない 懺悔室 シネマディクトさんの映画レビュー(感想・評価)
露伴と行く奇妙なヴェネツィア呪いツアー
二年前のルーヴル篇のレビューで、次はイタリアロケで『懺悔室』を映画化してほしいなって書いたんだけど、ホントに映画になったんでビックリです。前半は原作通り、後半は原作の後日談で呪いがまだ進行中と言う設定で、呪いの相手に幸福を大量に送りつけ、幸福の絶頂に達した時点で最大の絶望をもたらすルールが面白いです。この『奇妙な呪い』を巡る生者と死者との騙し合いが、荒木飛呂彦ワールドらしい魅力で、ヴェネツィアの風景もどこか異世界的な雰囲気がありますね。一方で、後半のお話しがイマイチ広がりがなく一本調子になることや、父親の言動が自分勝手であまり共感がもてなくなるのが残念。役者では、高橋一生がハマり役で、セリフやファッションはまさに岸辺露伴。本来イタリア人の役を井浦新がやるとは違和感があったけど、死者すら欺き続けるしたたかな役をケレン味たっぷりに演じてました。
コメントする