劇場公開日 2025年6月13日

「タイ映画大集合も珍しいが本作は観がいのあるおススメ作」おばあちゃんと僕の約束 yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0タイ映画大集合も珍しいが本作は観がいのあるおススメ作

2025年6月14日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

今年144本目(合計1,685本目/今月(2025年6月度)7本目)。

 もっとも大集合といってももう1作品ですが、韓国映画ならともかくタイ映画が2作来るのは(ミニシアター等で専門的に扱うのでない限り)珍しい気がします。

 いわゆる末期がんの親の介護をする男性のお話です。日本では旧技能実習生制度(経過措置を経て新しい制度になります)では、伝統的にタイ・ベトナムほかからの介護実習生が多いのですが、それは映画のように介護に対する考え方が日本とかなり似ること、また、映画でもちらっと写るように仏教等日本と通じる部分があること、また仏教回りの部分で漢字がまだ残っていること(だから、いわゆる漢字文化圏ではないが、準漢字文化圏とは言える)等があり、日本ではいわゆる介護人材不足が言われて久しいので、今後増えることはあっても減ることはないし、日本と価値観が似る国なので、そういった事情の中でのタイを舞台にする映画は良いなといったところです。

 特段誰も悪意のある人物がいるわけでもなく(まぁ、こっそりネコババしようという人はいますが)、いわゆる末期がん宣告から亡くなるまでのいわゆる最後の見取りまでを描く映画としては日本でも同じような概念がほぼ存在するので見やすいなといったところです。

 なお、映画内で「土地の権利書」という概念が出ますが、タイはフランス民法(日本民法。177条)をベースに「土地のやり取りは第三者に対抗するには登記しろ、ただし契約書の提出も必要」という立場を取ります(日本では「必ずしも」必要ではないが、「共同申請主義」といって、買う、売るほうともに「何円で売ります」「何円で買いました」という双方の意志を確認して申請するので(だからこれを共同申請主義という。なお、これを業としてできるのは司法書士という行政書士のお隣の職業の方)、日本とは「あまり実際上は」考え方の差はないところです(ドイツ、韓国などでは「当事者の間でも登記しろ」でそもそも違います。韓国のこの考え方を知らないと韓国映画で詰まるところがあるので注意。「ビニールハウス」など))。

 全体的に見やすい映画で、仏教に対する考え方や、魚や肉等の食べ方や「食べ物に対する態度(食べ物を粗末にしない考え方)」、親を敬うところなど日本とほぼ同じ考え方で見ることができる点が良かったかなというところで、今週なぜか本命対抗大集合ですが、迷ったらおススメです。

 採点上特に気にするところまでないので(「土地の権利書」は説明がいるかなぁ)フルスコアにしています。

 ------------------------------------------------
 (減点なし/映画館帰責事由/「特定の映画」のファンに関して)

 まぁ「うたのプリンスさま」なんですが、会員は予約が17時からできても17時からサーバーが落ちるし(いわゆる声出し可能後援でリピーターがいる模様)、さらに需要に応じて回数も多いところ、通路のあちらこちらでipadなりメモ帳なりで「求:●●、譲:●●」などをもったまま立ち続けて通路歩行の邪魔になるレベル(しかも、映画が始まってもなぜか映画は見ずにそれだけずっと立っているというヘンテコな状況。ランダムで入っているのかのカードだけ目当ての状況?)は、映画館側も何とか対応して欲しいです。
 ------------------------------------------------

yukispica
PR U-NEXTなら
映画チケットがいつでも1,500円!

詳細は遷移先をご確認ください。