8番出口のレビュー・感想・評価
全373件中、281~300件目を表示
あっという間に終わった
二宮くんは、序盤は自分のことで精一杯な兄ちゃんをリアルに演じていたけれど、途中で心が折れてからは吹っ切れたように変化していく姿が印象的だった。子供を受け入れる過程での揺れや、いいのか悪いのか分からない不思議な変化を見せる演技も相変わらずうまいと感じた。最後はキレるサラリーマンに注意したのか、その後が気になる。
前半はかなり良かったのだが残念
前半は元のゲームの雰囲気、内容を丁寧に映画の導入に噛み砕いていて好印象。
ところが中盤以降は中々酷い。
シンプルなゲームの内容のままでは映画の尺はもたないと思ったから、あるいは映画は盛り上げなきゃと思ったからか内容が元のゲームの内容から逸脱していく。しかもその逸脱が雑。
通路に異変があるか、ないか?というところに観客の意識も向いているのに、二宮氏演ずる男の不安な心情が形になったような映像が登場し、。観客は「通路の異変」なのか「こいつが頭おかしいだけ」か判断しづらくなっていく。他のホラーならそれもアリだろうか、でもこの作品ではあくまでおかしな通路が主題であり、そこから離れたらテーマそのもの崩壊だろう、と思える。序盤、赤子の声がするロッカーぐらいはまだ、通路の異変に上手に変換できていたのに。
男も、異変があったら戻る!と言いながら、戻ったりなんかそのまま進んだりし始めて、ゲームのルールすら曖昧に展開するようになる。違ったら即Uターンだろ、とツッコミ。観客をイライラさせてどうする。
特に男の子は一番のノイズになっている。全く喋らないから幻影なのか?ホラー的な怪異なのかと思ったら、途中から急に喋り出す普通の男の子になる。迷子ですって最初から言えよ、と脱力。黙ってたのが脚本の都合でしかなくとても不自然で、男の子が出始めてからがとにかくつまらなく、白けたように最後まで駆け抜けてしまった。
前半の中々面白い内容のまま異変がスケールを増し、3〜40分ぐらいのお話、、、例えば「世にも奇妙な物語」特番の一つのエピソード、というぐらいが幸せだったかもなと結論。
一番意味不明だったのは、二宮氏の喘息持ち設定。映像的にも耳障りだし、薬飲めば?としょっちゅう気になるし、案の定中盤から全く触れられなくなり二宮氏も忘れたように振る舞い出すし。じゃあ無くてよかったじゃないの、としか思えなかった。
最後のスタッフロールで冒頭に特別デカデカと表示される「協力 東京メトロ」でちょっとだけ笑って元気を取り戻した。そりゃそうだよね、と。
スッキリしない。
8番出口を探してバタバタしている所はいいのだけれど...。
今回、公開2日目の土曜日に見に行った。満席に近かった。
隣に幼稚園くらいの可愛い男の子が座った。こんな小さい子でも見れる内容なら怖くないのかなって思った。
で、映画が始まったら...内容が暗い。
主人公の設定が子供に見せるような内容じゃない。(子供向けじゃないとはいえ、気分の悪い内容。閉塞感が欲しかったのか?)
なんで主人公をそんな設定にしたのか。二宮くんの演技は良かったけど、終わったあとにもっとスッキリしたかった。
途中から出てきた子供は一体何なのか。明らかに異変だろう。自分の子供?空間も歪んでいるってこと?だけどさ、【異変】じゃん!!
子供もどうなったのかも分からない。
おじさんのその後も分からず。
暗い設定いらないよ。
クリアしたんだからスッキリさせて!!!
観る前の最大の期待感は裏切られ、嫌な予感を裏切らない内容。実はカンヌって何でも出品できるの?覚悟できない男の見た間違い探しゲーム白日夢。
「8番出口」というキャッチーで象徴的なタイトル、本当に何でもない日常のようでも何かありそうな地下道、期待感を最大限に押し上げてくれる予告編、特におじさんと観る前の期待感が一番良かった。観る前までに本当に盛り上がって、待ってました。
それだけに、嫌な予感も最大限。
こういう予感は残念ながら的中するもので、良い意味で裏切られることは本当に少ない。
お膳立てとパッケージは満点でしたが、中身はひどかった。
想定範囲にも及ばず、本当に残念。
本当に面白そうなテーマなのに、ほんとうにもったいない。
これをIMAXに掛けるハッタリも凄い。
カンヌって何でも出品できるの?
映画の宣伝部は実に凄い仕事をした。
別れた直後の彼女から妊娠の事実を突きつけられ対応を迫られる男。
認知して育てる覚悟が持てないまま、混乱と焦りのあまり地下鉄通路で永遠に道に迷う白昼夢を見る。
地下道の異変、間違い探しをクリアしないと延々に出られない無限ループ。
途中、おじさん目線になりさらに子供、JKまで登場する。
子供を見捨てたおじさんは人ではなくなり、ゲームの背景となってしまう。
出会った子供は、彼女が身ごもった将来の自分の子と知る。
女子高生は日常もここと同じ繰り返し、ここから現実世界に戻る勇気はあるのかと問い詰める。
先ほど乗った地下鉄でスマホで見た、耳ネズミも襲ってくる。
お守りの貝殻の螺旋、エッシャーの騙し絵、ボレロの調べは、無限ループのメタファー。
夢の中で、将来の自分の子供に助けられ、人間性を取り戻した男は、親の自覚を決意し、夢から脱出する。
病院に向かうことを彼女に電話した男は、向かう途中の地下鉄で、赤子を抱いた若い母親を叱責する男を見る。
なぜか、さっきと同じ男であるため、本当に夢から抜け出せたのだろうか。
男はデイバッグを無くしたことも一切気にしない。
彼は覚悟した後だから、怒鳴る男に対してさっきとは違う行動をとる。
言ってしまえば、予告編まんまの本編で、内容、要素、物語が極端に少ない。
「異変」とかいうが、ほんの数メートルの地下道だけのただの間違い探しゲームの繰り返し。
うえに単調な繰り返で飽きる部分を、安い怪物や津波で変化を持たせているところが安易で、かえって不要。
おじさん河内大和、JK花瀬琴音の不気味さは良かった!
小松奈々は特別出演か友情出演かと思った。
悪くない出来ですが…
元が売れたタイトルは内容から離れすぎても問題視されます。この映画は8番出口という狭い範囲で表現しきったといってもいいのではないでしょうか。また、個人的には津波で流されるシーンで主人公を子供に交代させるべきだったと考えます。意外性がもう少し欲しいと感じました。
色々と、惜しい映画
原作のゲームは実況動画をかじった程度です。
コンセプトやBGM、出演者の演技は申し分ないし、途中までの展開は良かった。
しかし、ゲームファンに応えるような凝った内容でもなければ、主人公の家族に関する描かれ方も中途半端に終わってしまった。
ゲーム原作の映画で、同じ系統の作品だと「マインクラフト」があげられる。素晴らしいマインクラフトの世界に、主人公のストーリーを載せていた。
本作は地下道が舞台なため、どうしても映像展開も地味になり、ストーリーも繋がりが乏しい感じだった。
主人公の気持ちと出口を重ねたのは良かったのだが、もう少し外の世界でストーリーを描いて欲しかったのと、途中の4番出口くらいの疾走感と緊迫感が続けられたら良かったと思う。
「8番出口」は脱出ホラーじゃない、未来に“選ばれる”物語だった
正直ホラーとしては物足りなかったけど、設定を考察するとめちゃくちゃ奥深い作品でした。
表面的には「異変からの脱出ゲーム」だけど、8番出口そのものを“産道”のメタファーとして読むと一気に解像度が上がります。
パートナーは最初から「産む」ことを決めていて、主人公とおじさんは父親候補として試される存在なんですよね。
主人公が「産ませる」って決断すれば、たとえ遺伝子的におじさんの子でも“主人公の子”として少年は誕生する。
主人公が「産ませない」を選べば、おじさんの子として産まれる。
どちらも拒否すれば、少年は未誕生のまま、二人は永遠に8番出口から出られない。
つまり、あの空間は父親を選ぶゲームではなく、“未来を確定させる装置”だったってこと。
パートナーだけが電話や幻影で干渉できるのも、8番出口=母体の内部だからだと考えると納得できます。
出口に辿り着いた主人公は「父親になる覚悟を決めた」と思ってるけど、実際は未来に取り込まれただけなんですよね。
出口が正解なんて一言も言われていないし、「ゴール=救済」と信じる観客側の思い込み自体が罠になっている。
ホラーとしては淡白だけど、"未来に選ばれる恐怖"を描いた作品として見るとかなり面白いです。
「“生まれる”のではなく、“親になる”ために潜る映画」──8番出口が突きつける、責任と再誕の物語
正直、また“ゲーム原作の邦画”かと侮っていた自分を、恥じるしかない。
本作『8番出口』は、地下通路という閉ざされた空間を舞台に、人間の内面をえぐり出すような映像体験を用意していた。いや、それだけではない。これは一種の男性版「出産映画」であり、さらに言えば、父性という概念の“誕生”を描いた作品であると理解した。
作中、主人公(二宮和也)は、恋人との別れと妊娠という「逃れられない現実」と向き合うことになる。ループする地下通路は、明らかに胎内を模した構造であり、出口へ向かう彼の姿は「自分が生まれる」物語ではなく、「自分が父になる」通過儀礼のように描かれる。
注目すべきは終盤の濁流シーンだ。これは単なる演出ではない。破水のメタファーとして、父になることへの心理的限界突破=破綻を描いている。しかも、本来“上に向かうはずの”出口8が、まさかの「さらに地下へ続く階段」であるという構造的逆転。この瞬間、観客は気づく。
この物語において、「出口」とは救済ではなく、覚悟と引き受けの入口なのだと。
極めつけは、随所に現れる赤ん坊の存在。あれは「命の重さ」の具象でもあるが、同時に「見て見ぬふりできない未来」の象徴でもある。SNSのようにスワイプして消すこともできない、自分自身の“責任”としての赤ん坊。それを受け止めたとき、主人公は出口にたどり着く──この映画は、その一瞬の変化を、決して大仰にせず描き切っている。
川村元気の初監督作『百花』も親子の記憶と断絶を描いていたが、本作はよりプリミティブで身体的な“親子の起源”に迫った野心作だ。
一見ミニマルな設定に見せかけて、現代における「成熟」とは何か、「向き合う」とはどういうことかを問い直す、非常に豊かな作品ではなかろうか。
音
面白かったのですが、BGMや効果音などが多く感じられ、もう少し少なめが良かったかなと個人的には思いました。
ゲーム版の地下道の中で異変を見つけたり、何もないのに何かあるかもしれない気持ち悪さは静寂により作られていた部分も大きいと思うので、それを映画観で体感したかった。
見たあとは色んな考えが巡った。
・あの地下道は色んな時間軸から人が集まる特殊な場所なのか
・主人公がこれから歩む未来の選択が変わったので、これから家族3人で生きていくのか
・あの男の子の生きてた世界はパラレルワールド的な別の世界線で、あの男の子の世界はあのまま(父がいないまま)なのか
原作読んだらまた視点も変わりそうなので、読んでみようかと思いました。
「試される場所」としての面白さ
ゲームは履修済み。
映画鑑賞後に小説版も読みました。
結論から言うと「大傑作!」…とかでは全然無いですが、
なかなかのクオリティのエンタメ映画として仕上がっていたと思います。
川村元気さんの携わる作品って、
「演出とか小ネタ要素によるファンサービスは結構良いんだけど、お話がなぁ…」みたいな印象の作品が多いんですが、
今作は原作ファンへのファンサービスはそこそこに、
面白かったけど「無限ループする間違い探し」以上のナニモノでもなかったゲームにうまーくストーリーを肉付けしていたと思います。
その上手い肉付け点をいくつか紹介します。
①「試される場所」としての8番出口
…上述したように原作となるゲームはストーリーは一切なく、
1〜2時間で終わる所謂「間違い探し」です。
その見せ方や日本の地下鉄のリアルな描写や「どの地下鉄も似たような景色」などを利用した間違い探しという点が評価されたゲームだと思っていますが、
このゲームに「人生の岐路に立っている人、過去に過ちを犯した人が時折迷い込む『試される場所』」というストーリー性を持たせて、
「主人公(プレーヤー)がなぜこの空間に迷い込んだのか」という考察に一つの回答を示しています。
②「歩く男」のバックストーリー
…ゲームでは色々考察のしがいがあった「歩く男」という"ギミック"ですが、
本作には彼(と彼が出会う人)にもバックストーリーを持たせて、「選択を間違えた結果この空間に取り込まれた人」という「主人公のあり得たかもしれない結末」を暗示させています。
③主人公の成長=脱出
…ここは小説版を読んだからより鮮明に見えるのですが、
主人公(や歩く男等)が相対する異変のいくつかは「主人公の過去・現在・未来への不安やトラウマのメタファー」になっています。
それらと「きちんと向き合えるかどうか」「乗り越えて成長できるかどうか」で脱出できるかどうかに結実します。
上手くストーリーをゲーム性に溶け込ませたなと思いますし、ここら辺は「さすが川村元気さん」といった所でしょうか。
④演者の好演
…ちょっと過剰に見える演出もありましたが、
二宮和也さんの「ごく普通で選択に迷う男」の演技は凄く説得力がありましたし、
河内大和さんの「歩く男」の切実さや小松菜奈さんの「ミステリアスな元カノ」の存在感でこの割とテンプレな物語をチープなものにならないようにしてると思います。
ただし、「小説版を読んだからこそ」気になる所もありました。
❶主人公の設定
…これは小説読んでなくても気になったと思うんですが、「主人公が喘息持ち」という設定があるのですが映画版だと後半空気になります。
これは小説版で「某ウィルスの後遺症」という説明がなされていたり、小説の後半で出逢う(映画には出てこない)人が「この空間から出られなかった世界線の未来の自分」を想起させる為に必要な設定だったのですが、
映画版だと丸々端折られてるのでいらなかったですね。
あと「3.11によって親友であり元カノの初恋相手を失ってる」という設定があったり、それがキッカケで「主人公と元カノの間に距離ができて別れてしまう」というバックストーリーがあって、それが物語後半の「津波が襲ってくる」異変に繋がっていて主人公はトラウマを刺激されているわけですが、そこら辺も端折られてるので小説読まないと原作のゲームにあった"床が水浸しになる"異変を派手にしただけにしか見えません。
ここら辺はもう少し上手くやれたんじゃないかなと思います。
❷チープなCG
…物語後半で出てきた「人の顔のパーツを持つネズミ」の演出はどうしてもチープに見えてしまいました。
「赤ん坊の泣き声」をやたら強調してるわりには前半のロッカーの異変以外はそんなに「主人公のトラウマを刺激する異変」にあんまり見えなかったのもマイナスポイントです。
❸「歩く男」の末路
…ここはもう少し説明が欲しかったですね。小説版だとかなり嫌な奴になっていてそこが映画版だとマイルドになってて良かったのですが、
一方で彼の「自分の粗暴さが原因で離婚して会えなくなってたけど久しぶりに息子に会いたい」「その為にここから早く出たい」という思いをもう少し説明すべきだったと思います。
彼の性格をマイルドにした反面「因果応報感」が薄れてしまったので、「優しく振る舞ってるけど最後の最後で昔の自分の性格が出てしまった」という流れの強調が欲しかったです。
こんな所かな?
小説版は小説版で色々ダラダラ説明が長かったりもするので映画化に際して演技や演出で見せて説明を大きく端折ったりもしてるので映画化するに当たって結構考えられてるとは思います。
繰り返しますが「大傑作」とかではないです。
でもエンタメ映画としてはかなり楽しめたので普通にオススメです。
『いつの間にか4D!?』若者に観てほしい、将来ある子供達への助けに、、
隣のオタクっぽいオジサンの口がめちゃめちゃ臭かったのが恐怖でした(T_T)
お陰で暗闇のネズミシーンの臨場感は4D並みでした!(^^;
子供のいるパパママに観てもらいたいですね。
良くあのゲームからこんなストーリーをこじつけたね(笑)
実際は、『怒鳴るサラリーマン』だけじゃなく、偉そうな態度の悪い子連れも沢山いるわけで、世界は単純ではないけれど、誰かの勇気で世界が未来が良くなってほしい希望に満ちたラストとクラシック良かったです!
「異変」が導くは出口だけか、それとも資格足り得る自分か…
個人的に感じたこの作品のテーマとしては「変化」について語っているように強く感じました。その理由として、第一に挙げられるのが「8番出口」と呼ばれるループする迷宮であり、なぜなら、この迷宮に迷い込んだ前後で主人公の内面が大きく変化しているのがわかるからです。
まず初めに、前提としてこの迷宮から脱出するためのルールが「異変を見つけたら引き返す」、「異変がなければそのまま進む」となっており、ここで触れられている「異変」には大小存在し、特に大きい「異変」の時は迷い込んだ人間との関わりがより強いものとなります。
今作、8番出口に迷い込んでいる人間が3人しかいないのでサンプルがそんなに多くはないのですが、彼らのリアクションから察するに恐らく迷い込んだ人間の深層心理が具現化し迷宮自体が個々人のためにパーソナライズ化されているのがうかがえます。特に主人公の「迷う男」は、映画の始まりに満員電車に乗っており、そこから8番出口に迷い込むまでに彼に関する属性や彼が影響を受けているものが複数ちりばめられているのですが、その中でも特に印象的なのが8番出口に迷い込む直前に直近別れてしまったであろう彼女から子供ができたという報告を受け、それが「迷う男」の不安や悩みとなり「異変」として形を成して襲って来ます。他には、お母さんに構ってほしくてあえて迷子になった「少年」に対してはお母さんが「異変」として現れたり、「歩く男」の場合は、6番出口までたどり着き残すところ2つとなったのにもかかわらず失敗してしまい進捗がリセットされ、心が折れてしまった彼の目の前にその瞬間一番に欲しいものが「異変」として現れたりと巧妙にも8番出口という迷宮はループに陥れようとして来ます。
ただ、こうやって何度も襲ってくるパーソナライズされた「異変」を見る中で、個人的に「異変=個人の心の機微」なのではないかと強く感じるようになりました。そう捉えると、この8番出口自体が迷い込んだ人間の「心」を表し、ループという仕様がその人間の繰り返す「日常」であり、当人が望む望まないにかかわらず訪れた「変化」に呼応する形(当人のリアクション)で「大小の異変」として表現されているように考え、その「異変」に気づける人間が「迷う男」のように現実を受け入れ変わることができ、気づけなかった人間が「歩く男」のように現状認識ができずループにハマり「日常」を繰り返すだけになってしまうのではないかと感じました。
正直に言うと、私はホラーが苦手と言うこともあって、冒頭鑑賞しているときは「見に来なきゃよかった」という後悔の念の方が強かったのですが、後半に行くにつれて上記で一部触れたような人間ドラマ模様が垣間見えていき次第に心打たれて、まさか感動させられるとは思わず最後は大変満足させていただきました!
すっきり出られませんでした
不条理ものは、具体的な落ちをつけられると興ざめする事が多い。一方で条理に則った人物成長譚は、背景を緻密に積み上げないと説得力がない。そのせいでこの作品は、すっきりしないものになってしまった。
脱出できない地下通路の不条理さはうまく出来ているが、主人公の描写にその優柔不断な性格や日々の閉塞感を具体的に見せるものがなく、落ちの彼の成長がよくある形をなぞった
だけになってしまっている。早い話見え見え。人物を観客に印象づける具体性がないので、それを乗り越えても身につまされない。濁流に飲み込まれたときに、仏心が生まれたり未来の?幸せ家族の幻影を見ただけでは、説得力は出ません。濁流にしても、他のやり直しギミックよりスペクタクル過ぎて、違和感があり、落ちのために作ったギミックに見える。
いっそ、あの地下道から脱出できないで終わった方がまとまったのではないか。例えば、恋人との電話だけはつながっていて、彼女とのやりとりの中で彼の性格や現状を描き、謎解きと心の成長を絡ませて描けば、不条理劇と成長譚はもう少し融合したのではないかと。
その上で結局で出られないとした方が、絶望的な落ちでも不条理に翻弄される様は全うしたと思う。
オジサンの落ちはニノのために使って、ラスト、新たな犠牲者が入ってきたら前からニノが歩いてくる、なんて方が面白かった。
世にも奇妙な物語的な話を期待したけど…
ゲームが好きで見に行きました。
ゲームであった演出が多数あって嬉しかったです。
ループの条件を丁寧に描写してたのも好印象でした。
だけど、
・ストーリーはガッカリ。全体的にモヤモヤする内容でスッキリしなかった
・主人公の発作持ちの設定は必要あったの?
・原作よりもホラー要素強めで、コミカルさがすくない。
なとなどガッカリ要素も多い作品でした。
個人的には世にも奇妙な物語のような作品を期待していたので正直残念でした…
ハッピーエンドやブラックユーモアな終わり方でも良かったと思う…
ホラーではない
最初は飽きそうだなと思いながら観ていましたが、途中からおじさんの場面に変わりなるほどこういうことか…と。
ホラー要素はないですがそこまで悪くはない作品だと思います。
ただニノの喘息シーンは必要だったのかな?演技は上手かったですが。
個人的におじさんがいい味出してて好きです。
あのゲームをどう映画にするのか興味深々
ゲームはクリア済み。家族でシネコンで。
”まさかあれが映画に?”と期待と不安の半々の気持ちで鑑賞。
付け足しは最小限にそしてよくうまいこと映画にまとめ上げたなと感心。楽しめました。
再現度は抜群。
主人公と一緒に不条理の世界を体験する、といった趣を感じました。
おじさんのエピソードも舞台裏を覗いたようで楽しい。役者さんのONとOFFの切り替えが素晴らしかった。きっと今後出演作が増えるのでしょうね。
白昼夢が見せる人生の道しるべ
主人公の二ノは煮え切らない男。いい年していまだに派遣の仕事で食いつないでいて、身を固めることもなくふらついている。そんな彼が突然別れたばかりの彼女から子供が出来たことを告げられる。
元カノは二ノに突きつける、自分と子供を引き受ける覚悟があるのかと。目の前で赤ん坊を抱えた母親に暴言吐き散らす不届き者に対して自分は傍観者面しながら周りは誰も注意しないんだ、などと批判だけは一人前の二ノ。突然の元カノからの告白にも狼狽えまくる。
元カノは試している。この男がそこまでの覚悟を持ってるかどうか。二ノは人生の選択を迫られる。ここが真の男となれるかの正念場だ。
彼女との電話が電波が途切れて不通になると同時に彼は地下道の迷路に閉じ込められてしまう。まるでロールプレイングゲームのように規則に従わなければそこからは脱出できないという。
何度も同じところをぐるぐる歩き続ける二ノ。観客もいい加減飽きてきて眠気に襲われる。仕事終わりに二本立て続けに見たからか、さすがに睡魔には勝てずにうつらうつら。
でも映画鑑賞百戦錬磨、肝心なところは見逃さない。本作はいわゆる「CUBE」や「プラットホーム」と同じ部類の不条理脱出スリラー。ただ、これら二作に比べるとスケールやエンタメ度合いは劣る。予算の都合か。でも一本の映画作品としては充分な出来。
立場が人を作るというように人間というものは人の親になり始めて成長する。その立場に立たされて飛躍的に成長するのだ。自分は一人前ではないから人の親になんてなれない、ではなくて子供の存在が否応なくその人間を一人前の大人に、親にするのだ。
二ノは白昼夢の迷路の中でこれから生まれてくる自分の子供と出会う。彼はその子とふれあい、その子を助けるために奮闘する。濁流から救おうとその子を抱きしめた時、彼は実感したはずである。これは自分の子供だと。俺はこの子の父親なのだと。人間、迷いは常にある。でも一つの迷いが今消えたはずだ。
すべての条件をクリアした二ノは8番出口ではなく8番入り口に降りていく。彼には向かう場所があったからだ。
彼にはもう迷いはなかった。白昼夢が彼を導いてくれたのだ。もうふらふらした人間ではない、人の親になる覚悟ができた一人前の大人の男がそこにいた。
いま彼の目の前にあの不届き者がいる。いまも赤ん坊を連れた母親に暴言を吐き続けている。彼はその男に向かって言うだろう。お前は生まれた時から大人なのか。お前にも赤ん坊の頃があっただろう、お前も大声で泣きじゃくり母親を困らせただろうと。
その現場にいたら私は居ても立っても居られずそう言うだろう。
まあ満足感はある
今日観てきました
結論から言うと自分は好きなタイプの映画でした演出も脚本も。8番出口というループ系のゲームをどう映画化するのか、、、まあ良く頑張ったというか上から目線で申し訳ないですが本当にその一言です。演出の不気味さやジャンプスケアもそれなりの怖さで未成年でも楽しめる程度の怖さでよかったと思います。二宮さんの演技はVIVANTでしか観たことなかったので上手いか知りませんでしたが、今回の映画の演技は自然で違和感なく観れる程度の上手さはあったと思います。
あといろんなところで言われてるのは「ゲーム知らないと面白くないのか」ですが個人的にはYouTubeで有名な人の配信観てからの方が楽しめると思います。観なくても楽しめるとは思います。
脚本はまあ現代の良くある謎要素沢山残し、伏線とにかく張って、はい考察してください!って感じでした。自分は好きなのですがここが賛否分かれてるようです。
後これはたまたまかもしれませんが年齢層低めで少しうるさかった印象です。まあ多少は我慢ですね。
最後に点数を付けるなら75点です。及第点って感じです、観て後悔はしないと思います、期待しすぎて行くと少しがっかりするかもしれません。
鑑賞動機:原作ゲーム動画8割、予告2割。
ゲームの無駄のないシンプルさは、映画化には逆にハードルになるのではと思ったが。うまーくやりましたね。
異変のどれを選ぶか、どれに気づくかどれに気づかないか、くらいしかバリエーションないのではと、思っていたら、実に上手にかつ、意表をつく形で変えてきたので、そこにはびっくり。ループに突入するまで一人称視点で撮っているのも好き。エンドクレジットも好き。あ、ヤスタカさんも加わっているのね。
二宮くん、やっぱりうまいです。ラストカットとか。
ボレロのように
小説版を読んでから鑑賞しました
小説の中の主人公、他登場人物全てイメージ通りなのか、個人的主観を交えて鑑賞しました
本では描写されているところ(新型コロナの後遺症で喘息になった、プログラマーとしての派遣他)は映画の尺の関係で端折られていましたが、映像化されてとても面白かった
※ラストの津波に飲み込まれた時、
迷う男はなくなってしまって、心残りとなった電車での出来事をループしている…そんな感じも受ける映画化で小説版ともども、とても楽しい時間を過ごせた
全373件中、281~300件目を表示








