8番出口のレビュー・感想・評価
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映像と語られているものが異なる
映像は、予告編と事前説明通りだが、語られているのは「中途半端な優柔不断な男」が「一端の男」に変わる様。
ホラーのくくりで紹介されていたが、全然ホラーではない。ホラーのつもりでみたら、ハズレ。
二宮くん演技で、いい話を見るための映画。
大学生くらいでは、理解力できまい。
話の構成はシンプル。ドラマチックではない。
予想外に楽しめた
日常の影に潜む、出口のない迷宮へようこそ
公開3カ月前から劇場に設置されていた“おじさんポップ”が気になり続け、
ついに足を運んできました。
実は予告編は避けていたのですが、映画以外の場所で見かけたパロディ作品や、
よく聞いているラジオ番組のリスナー投稿が背中を押してくれたのも大きな理由です。
鑑賞してまず感じたのは、「主観視点カメラの多用による没入感」。
ただしこれは裏を返せば、人によっては酔いやすいということでもあります。
私自身、途中で少しクラクラしたほどなので、
酔いやすい方は注意したほうが良いでしょう。
俳優・二宮さんの演技はやはり光っていました。
特別なキャラクターではなく、“普通の人”を演じると抜群に上手い。
その自然さが作品全体のリアリティを支え、観客を物語の世界に引き込んでくれます。
『8番出口』は、あまり見たことのないタイプの映画でありながら、
しっかりと面白さを備えています。
映画好きはもちろん、ちょっと変わった作品を観たいという人にも
強くおすすめできる一本です。
俳優陣は良い
ウェルメイド、これこそが本作の醍醐味
ひょっとするとコレは、ぐるっと一周回って一場の「悪」夢だったのかも…。そんなことを考えたのは、終盤近くに地下通路で主人公とすれ違う通行人たちの服装がことごとく「黒」で、非現実的な印象を受けたからだ。
たしかに悪夢のようなこの物語の非現実さは、ベケットやイヨネスコの不条理劇を一瞬思わせる。あるいは星新一や筒井康隆のショートショートと言いかえてもよいか。本作は、原作のゲーム設定を巧く活かしながら、現代人の深層心理に切り込んでみせた……かのようにみえる。
しかし終盤、大方の観客をナットクさせる「前向きな落としどころ」へともっていくところに、本作のキモがよく顕れていると感じた。そこには、時流を読むことに長けた監督のアイデアマンとしての有能さが窺える。端的にいって本作は、世界の映画の潮流を読み取り、観客を飽きさせない素材としてあの手この手で使いこなすことにすべてを賭けた映画だといえるのではないか。
ウェルメイド——これが本作の醍醐味である。原作のシンプルなゲームを95分という上映時間に仕立て直す。そのために映画の「トレンド」や「見せ方」を巧みに織り交ぜ、とにかく観客の集中力を切らさない。その徹底ぶりになにより感心させられる。
たとえば……物語のモチーフに「子を持つことへの不安と逡巡」「現代社会における孤立感」などを持ってきて、それを今風のアートなホラーテイストで描いてみせる。アイデアマンの面目躍如だ。
個々の見せ方に目をやると、繰り返しのパターンやワンシーンワンカットもどき(?)は、ヒッチコック以来の古典的伝統にしっかり則っている。また「記憶の底から召喚されてくる女性」の描写は、タルコフスキーの『惑星ソラリス』をはじめとして枚挙にいとまがない。
すでに散々言及されているキューブリックについては、原作時からあるらしい『シャイニング』の影響はさておき、「妙に清潔感あふれる白タイル貼りの壁」など、まさにキューブリックの匂いプンプン。そして「人体パーツが変容したクリーチャー」は、さながらクローネンバーグの世界だ。
そのほか「俯瞰で映し出される波打ち際」はシャマラン監督『オールド』を、ラストショットはトム・クルーズ主演の『アウトロー』を、それぞれ思い出させる——といったぐあい。そうそう、近年のアメリカ映画に定番(?)のゲロッパ描写もしっかり本作にある(笑)。
要所要所で計算高く手札を切りながら、最後は落ち着くべきところに着地してみせる。それでいて案外あざとさを感じさせない。むしろ「観客自身が考察する」愉しみすら与えてくれる。どうやら監督の本領はこのあたりにありそうだ。その限りにおいて、少し前に観た『DROP/ドロップ』と同程度には楽しめたし、吉田大八監督の『敵』もこのくらい振り切ってみせたらもっと良かったのでは、などと思ったりもした(引き合いに出してスミマセン)。
さてここで、個人的に気になったり、イヤだと感じたところも挙げておきたい。
まず、この映画には、ふだん東京の電車内などで目にする「イヤな感じ」があふれかえっている。これが案外シンドイ。
赤ん坊連れの女性に怒鳴り散らすクズ男は論外としても、スマホ・イヤホンで動画、ゲーム、音楽に没入する人々。歩行中わざとぶつかってくる通行人。そして、おじさん。そのおじさん目線で想像(創造)された女子高生。どこまでいっても、おじさん…(苦笑)。
こういう他者の視線、他人の存在を意識しない人間集団、生身のコミュニケーションが成立しにくい公共空間を、わざわざ映画の中でまで見せられるのはちょっとね、と。
次に、電車の中でクラシックの「ボレロ」はあまり聴かないだろう、という素朴なギモン。クラシック音楽は、他ジャンルに比べてダイナミックレンジが極端に広いため、公の場においてイヤホンで聴くのにはあまり適さない。音量を自動調整するノーマライズ機能があるから大丈夫かというと、演奏全体が平板になってクラシック本来の面白味が喪われてしまう。「耳のあるヒト」ならそれを避けるだろう。無論、映画のラストショットまでたどり着けば、見事に「ボレロ」が映像にシンクロして得心がいくのだが。
それから後半、主人公が津波で生き別れになった子どもの行方を探る素振りも見せず、真っ直ぐ8番出口へ歩を進めるのは、どうもナットクいかない。あれが未来の我が子だと悟ったのだとしても。それじゃまるで子どもを置き去りにした「おじさん」と同じではないか?
そのほか、前半早々に主人公が酸素吸入器を投げ棄ててしまうが大丈夫か(中盤まで見ると、どうやら精神力で喘息を克服したらしいと一応ナットクはするのだが)とか、主人公が広告を一つひとつ確認するセリフの中で「高額(こうがく)アルバイト」は字数多くて言いづらくないか(「バイト」「えろバイト」「高額バイト」と短縮した方が語呂が良い)とか。まぁ、いずれも大したことではないが。
なお、「ニノの元カノが小松菜奈のような若いコというのは、年齢的に無理がある」といった感想をいくつか目にしたが、その点について個人的には違和感を覚えなかった。本作における二宮和也(実年齢42歳)のくたびれた「童顔」は、その優柔不断さも併せて小松菜奈(同29歳)と元カップルという設定に見合っていたように思う。それに、世の中には「紀州のドン・ファン」みたいなカップルだっているんだからさ(アレは動機が違うか)。
良かった
ずっと引き込まれて終わった良作
とにかく最初から最後までこの後どうなるんだろう?って感じがずっとあって自分的にはとても見やすい映画でした。
自分もあのゲームに参加してるのかのような感覚を味わえたり、電話の着信音のとことかも妙にリアル感があって良かった。
ただ、最初の方は画面が見るのが大変でしたね、個人的には。
中でも良かったのが例の話題のおじさんの話がちゃんと盛り込まれていたこと。あくまでゲームの要素としてのおじさんというものが存在してるとばかり思っていたのが実はこの人もあそこにかつては参加していたというサイドストーリー的なものが途中出てきた時はめっちゃテンション上がりました!
あと、あの女子高生めっちゃ可愛かったなーと思いました(笑)
一つ気になったのは二宮がおじさんなのに彼女が小松菜奈なのはちょっと若すぎだろって感じが違和感ありました。
でもとにかくヒットしてるのは納得の作品。
とにかく終始おじさんが見たくてしょうがなかった。あの笑って後ろに立ってる顔最高!
ジャンル的にはホラーなんだろうけど
なんだか終始ニヤニヤして見ちゃいました。
最後の終わり方も良かったと思う。
最近見た宝島やベートーベンなど
個人的に微妙な作品が続いた中で
とてもいい作品を見れて満足です!
酔いやすい人は注意
評判がいいらしい!ということで予備知識はまったく無しで挑戦。
・・・結果、最初の15分でカメラワークに酔ってしまい、後は座席に半ば沈み込みながらの視聴でした。夜間枠で周囲に客がいなかったのが幸いでした。
結論から言うと自分の好きなジャンルの作品ではありませんでした。酔ったし、ホラー風の要素が苦手です。
ただ、世間が評価して観客動員数が伸びている理由は分かるような気はしました。
いろいろ勉強になった作品です。
ホラー系苦手だが良かった
?を感じずに見れて、想定外に面白い映画でした(^-^)
YouTubeで紹介動画を目にしていたけど、当初は見に行く気は無かった映画。
だけど、この日は何となくトリッキーな映画を見たい気分だったので行ってみる事に。。
気分に任せて映画を選ぶ事にしているんで、こういうのって私は結構あるんです。。
好きな役者や監督、評判だけで決めるだけになると同じような映画ばかりになっちゃうし。。
冒頭、映像の感じ、展開は好印象。
ニノは良かった。。
ちなみに、ゲームはやった事はありませんでした。
ゲームの世界に、よくも上手くストーリーを結び付けたと感心。
地下鉄の通路のシュチュエーションは雰囲気がありましたしね。
この手の映画は、『なぜ?』と思ってしまったら絶対に楽しめない。。
不思議な世界に迷い込んだ主人公の『行動』、『感情』を共有できるか?
そういう意味で、不条理な世界の作り込みには何の違和感も無かった。
ラストを見て、気分よく席を立つ事が出来ました(^-^)
主人公は最初に比べて、最後はしっかり成長していましたね。
これが映画の基本。
映画の登場人物が最初に比べて最後に成長しているっていうのは、見ていて良い気分になります。
この手の映画は人によって大きく評価が変わると思う。
私は嬉しい誤算で、想定外に面白い映画でした。
?を感じずに見れた事が要因という事ですかね。
ゲームの影響か、観客には子供も多かったけど、この映画なら子供に見せてもまったく問題無しです。
というか、道徳心を養うためにもおススメな映画でした。
密室の会話劇
8番出口というゲームを題材にどのような話を作るのかが興味があった。
密室の会話劇ということになるのだが、会話劇にするには登場人物も少なく、作劇に苦労したことがうかがえる。厳しい制約の中で作品として成立させた監督や脚本家に敬意を表したい。
とはいえ制約が厳しすぎたきらいがあり、単調になってしまったように思う。それでも、主人公のささやかな成長をうまく描けたように思うし、主役の二宮氏の熱演が報われたように思う。
ネタバレになるが、生まれてくるはずの息子が登場が異変ではないというあたりから8番出口のルールがわからなくなってしまった。彼女が現れたことは異変であったにも関わらず、息子の登場が異変ではないというのはご都合主義と思う。もう少しうまく消化して欲しかった。
クチコミより自分が興味あるかどうか
クチコミで悪い評価があり鑑賞を悩んでいたが、結果としては悪くなかった。すごく面白いまでは行かないが内容的に変化に乏しい構図の中で、二宮とおじさんの演技力が光っていたと思う。子供がひと言も喋らないのにストレスはあったが、ちゃんと態度で訴えていたしそれに「変」と気付かなかったおじさんの余裕の無さがあらわれていたと思う。中弛みしないようにか通路の変化も分かりやすく、内容も段々レベルアップした感じで飽きないように頑張っていたように感じる。ラストシーンの2択で同じ選択をして絶望の無限ループかと思ったが、希望のルートにしてて子供が救われた気がした。前半の喘息シーンがクドかったわりに後半何事もないように動いていて違和感はあった。(命の喘息薬途中捨ててた??)
星はつけません
好みか好みでないかと言われたら
初めて見た際はあまりにもわからないことだらけで終わって半ば茫然としたし、グロや吐瀉物などが出てきたため☆2個減(さらに自然災害描写も後から指摘している人のレビューで気づいた)
一方で、個人的には既に4回鑑賞(うちIMAX)してるということから繰り返し何かを発見するため、確認するために見に行きたくなるという不思議映画体験をしていると自分で思っている。
面白いかといったら面白い!の一言で他人に勧めようとはならず、まずいくつかの耐性を確認の上、どうしても見てみたければ自己責任でと。
一方でこの映画で様々な発見をした人と色々語り合いたくなる映画です。
鑑賞行動を無限ループしそうな人もいる一方、1回見て諦めた人はそのまま出口へ…。でも制作サイドから、どうしても見てほしい!!という押し付けも感じられないから多分去るもの追わずなのかと。余白の多い映画と言われてるが、様々なシーンで台詞ではなく状況や演出で説明されている部分は多い。
あと河内大和さんの演技を見た事ない方でグロやジャンプスケア耐性ある方は見る価値あり。
舞台出身の本物ってこうなんだと感心した。
あとニノの父性が光るシーンありました。非常に味わい深くて感動しました。
でも元の設定は何回みても個人的には「なぜそうした」です。
この映画、8番出口のゲームが好きな人には結構良いの、、か?それも自己責任か。レビューの星の数を見て無駄金払いたくないと思うのも、その人次第。ちなみに、ホラー要素はそこまではなく(違う意味の怖さは人によっては感じるかも)基本的にループしているので間合いなどが長く感じたりすることはあります。
ひたすらループ
原作は1時間以内なのでやったほうが楽しめるかと
話題になってるので原作をプレイし、面白かったため鑑賞することに。
原作は30分〜1時間以内でクリアできるお手軽さなのでやった方がいいと思われる。
ニノさんの行動が最初のあるあるなので前半の面白さが倍増する。
ただ…構成をとても頑張っているのはわかるが、題材的に1本の映画にするにはやはりギリギリ。2時間にしなかったのは英断だと思う。
主人公の持病や、他の人物登場による構成は間を持たせるためには有効だったが、人物の行動に共感できず中弛みだなと思うシーンがたくさんあり、それが後半になると増える。記号的な展開というか…。
演出や音声はとても良かったと思うし、個人的にはラストもとても好き。というよりニノさんパートは演技も非常に良く楽しかった。
商業として難しいのだとは思うが、ニノさん部分だけでもっとコンパクトにまとめればもっと良かったのだろうと思う。
個人的にはゲームの「8番に行ってからのループ」を再現して欲しかった。
面白いと聞いて観たけど普通に面白かったよ?
個人的には良作
ネタバレは極力避けた表現にしますが、自己責任で
この映画をどういう期待で観に行くかで好みが分かれる作品かと思います
若い年齢層に人気のゲームだと思いますが子供向けの内容ではないです。それから水の迫る表現が結構…個人的にはきました。
とはいえ、元々のゲームもよく知っていたので、あの単調な作品をよくぞここまで映画作品に仕上げたなという感想につきます。鑑賞後もポジティブに感想を言い合えるくらいには中身がありますし、リアリティのある映像で8番出口の得も言われぬ不気味さは十分に味わえたと感じました。
これから見る方には、8番出口を題材にしたオリジナル作品として興味があればオススメできる出来です。
ただ……
細かい設定やそれらが収まっていると納得できる整合性、徹頭徹尾ホラー作品として完成度を求めて見に行こうとしている方には少々お勧めしづらい面もあります。
ひとつの物語として中途半端に仕上っているだけに、明らかに「ここを書きたかったんだな」という部分と「ここはどういう理屈?」という部分の温度差があります
不気味演出とジャンプスケアによる部分的なホラーはありますが、全ての異変を表現しきれてはいませんし、物語を追いかけようとするために全体を通してどちらかといえばホラーはオマケです。ホラーの程度は高くなく、一般の映画作品によくある程度の緩急にしかなっていません。
下手に物語がついたために「そもそも8番出口とは何なのか」という求めなくていい答えを鑑賞側に投げています
しかしそれら全てをかなぐり捨てて、よりジャンプスケアや不気味さにまみれた間違い探しだけの映画が観たかったのかと言われると…
こういうテイストのゲーム作品をそのまま映画にするというのは難しいものがあるだろうな、と個人的なまとめです
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