8番出口のレビュー・感想・評価
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映画でやる意味はどこにあったのか?
最初とエンドロールでラヴェルの「ボレロ」が流れる。最初の方はぶつ切りで、エンドロールの方は短縮版だ(本来なら16分半はある曲だ)。
ラヴェルの「ボレロ」を一躍有名にしたのは、映画「愛と哀しみのボレロ」だろう。大戦を生き抜いた複数の家族が最後のチャリティーショーで邂逅する場面でラヴェルの「ボレロ」が流れ、当時世界一と言われたジョルジュ・ドン(45歳の若さでエイズにより逝去)の圧倒的な踊りが花を添える。「ボレロ」が流れてくると、私はあの場面を思い出す。
本作でラヴェルの「ボレロ」が使われたのは、同じ旋律を何度も繰り返すという曲の特徴が、同じところをぐるぐると回るというストーリーに一致しているという理由なのかもしれないが、先人の作った作品への敬愛は殆どない。
エッシャー展のポスターがあるのも、エッシャーの絵が無限性を指向しているからだろうが、それ以上の意味はない。
主人公の背景が描かれていない。身分の不安定な派遣社員で、別れを決めた恋人から妊娠を告げられたことから、主人公の心理はかなり不安定ということはわかるが、なぜ故に主人公があの迷宮に迷い込むのかは判然としない。
主人公が迷宮からの脱出ヒントをかくも平然と受け入れるのかも不明。
この映画が全てゲームですというなら、映画でやる意味と必要性はどこにあるのだろうと思う。
主人公が初めに迷宮に迷い込んだとき、天井に「引き返せ引き返せ」の文字があるが、あれは何んだったのか
「世にも奇妙な物語」で放映される30分のショート物、あるいはオムニバス映画の一遍であれば、何とか成立するかもしれないというレベル(それでもいくつかの改善は必須)。
主人公役の二宮さんの不安げな表情が本作とマッチしているのが、数少ない収穫点だろううか。
鴨鳴く鱶も鳴く
楽しかった
惹き込まれる
小学生の子供らが観たいとの事で一緒に観賞。途中娘は怖くて泣いていた。。地下道、迷う男、歩く男、彼女、子供、女子校生と登場人物も少なくコンパクトにまとまっている印象。結局は二ノ宮君演ずる迷う男の人生を象徴しているかの内容。
最終的に受け入れて、、な感じで終わる。
おじさんは秀逸です!動きにムダやブレもなくひたすら歩くって凄すぎ。流石でした。
間違い探しに没頭したかった
8番出口
二宮和也主演のB級映画を劇場で観られる稀代のチャンス
思ったより面白かった
予告編とか見てもなんのこっちゃ?って感じだったので何がウケてヒットしたのかさっぱりだった。
やはり見ないと分からない。
見てから感じたのはこれをTVで見たら直ぐに飽きそうだって事かな。TVだと多分途中で眠くなる。
それと迷路化した地下鉄駅の通路をぐるぐる回って脱出するだけの映画でも無かった(ほぼそれに近いけど)。終わって見ればああ、そう言うことが言いたいのかって何となく察するって感じで作られている。
それと迷路に閉じ込められているのは一人でも無かった。別のストーリーもあった。
出演者も少ないし多分そんなに予算掛けてないと思われるが、結構見に来ていたし、カップルには受けていた。これは異変か異変では無いかごっこしていた(笑)。思わぬ?金儲けができた映画かも知れない。
あと映画館のサービスと言うか憎い演出と言うか、スクリーンの出口に0番出口と貼り付けてあって映画館の出口の所が8番出口になっていた。当然そこまでに例のポスターや注意書きが廊下に貼り付けてあってオジサンの写真まで用意していた。カップルに大ウケで皆記念写真撮っていた。
こう言ったのも受けた原因の一つかも知れない。
物語としては、とある青年が地下鉄で移動し駅を降りた。改札を出て出口に向かっていたらいつのまにか自分1人だった。そして出口に全然出ないので不思議に思いながら良く観察していくといつも同じ通路を通っている事に気がついた。向こうから来るオジサンもいつも一緒。
8番出口に向かっていたはずが案内表示は0番出口、そこには謎の注意書きがあって異変が無ければ進め、異変があれば進まずに戻れと言う感じの事が書いてあった。その通りに進むと0番出口表示が1番出口にカウントアップした。間違って進むとまた0番出口にリセットされてやり直し。
通路はまるでメビウスの輪の様に前に進んでも後ろに戻っても同じ様な場所の繰り返し。
果たして彼は抜け出せるのか?
予告で出てくる不気味なオジサンは誰なのか?
迷路の謎のとは?
それにしてもあのオジサンの笑顔キモイし怖すぎ(笑)。
役者さんには失礼な事を言ったけどこの映画によく合っている。ナイスなキャスト。
流し見るには程良い出来
何しろ元のゲームをやった事はない。動画でどんなゲームか知っている程度だ。
ゲーム自体への思い入れは全くないので映画としてどう活かすかに期待して観た。
あの異空間を作品のギミックとしてしっかり成立している。
そもそも人気ゲームから映画化は数多いがゲームをプレイしただけの映画を作っても不特定多数の観客の共感は得られない。
勿論、自分が出来ない事をやれる上手な人のプレイには感心する。で、それを観に来る人そんなに居る?って話になるから、この内容になったのだろう。上手いプレイだけなら、YouTubeででも動画配信するでしょう。
物語はしょっぱなから派遣労働で安定しない生活をしていそうな二宮和也演ずる主人公が登場する。
別れた彼女が妊娠してどうしよう?ってそれすら決められない事にイライラ。
喘息も相まって咳込むことを繰り返し、観ている観客を「こいつダメだ〜」と呆れさせる。
カメラワークで目に見える異変を見付けられないのにはモヤモヤ。
とは言え異変も新たなキャラクターが現れる為、こりゃ異変だろ?と思うのに、違うかったり異変だったりするのでちょい混乱させられたりする。
途中の異変はゲームの域を出ないが、歩いていたおじさんや子どもまで考えたり、喋ったりして継ぎ足しのドラマ部分を支えている。
時間も90分弱、終盤は疲れてきた主人公の無気力さや子ども頼みな展開など観ている方がやや緩んでしまい、主人公の決意が定まるまで引っ張ったのはちょっと厳しかったがその我慢の分、ラストを良くさせたので、★3としたい。
予想外!
映画マニア向けの心理ドラマ
予告編を見て気になっていた映画。「電車男」「告白」「悪人」のプロデュースに関わり、第76回カンヌ映画祭で脚本賞とクィア・パルム賞を受賞した「怪物」を企画・プロデュースした川村元気監督作品。
第78回カンヌ国際映画祭ミッドナイト・スクリーニング部門出品作品。ウォーキングシュミレーターゲームを映画化。
無機質な地下通路を歩く男が、出口に辿り着けない無限回廊の中、繰り返し同じ経路の通路を歩く中、異変に出会いつつ、8番出口を探し求める心理ドラマ。
二宮和也の他、オジサン役を演じた河内大和、子役の浅沼成が好演。単純なホラーではなく奥深い心理ドラマに仕上がっていた。
二宮和也を起用した東宝映画でありながら、単なる商業映画に止まらず、主人公の深層心理を巧みに表現。演出も素晴らしく、終始ゾワゾワ感もあり。
裏読みすれば、そこには物語なき哲学的側面があり、そのメッセージをどう受け止めるかにより、観る者ごとに感じ方や評価が変わる、インディペンデント映画を思わせる造り。思いの外映画マニア向けの作品。
「世にも奇妙な物語」的な展開を想定していた方や子ども連れの一般客には、理解しづらく期待外れだったようだが、名曲「ボレロ」もよくフィットしており、十分楽しめた映画。
やられた
心の迷宮からの脱出劇!
ドストエフスキーの罪と罰にでてくる、スヴィドリガイロフの悪夢の中の悪夢を思いだした。
スヴィドリガイロフの悪夢も、本作も、心の迷宮からの脱出というポイントが同じ。
スヴィドリガイロフの悪夢には、娼婦のような目で誘惑する幼女がでてくる。
歩く男には、妙に色っぽい女子高生。
二宮くんには、まだ見ぬわが息子。
スヴィドリガイロフは悪夢にうなされて目覚めるとそこはまた悪夢で、寝汗をびっしょりとかいて目覚めるとまた悪夢という恐怖の中、最後は自分の淫蕩をあざ笑うような、幼女の娼婦の悪夢で、自殺してしまう。
歩く男は、女子高生とどんな関係かは想像するしかないが、最後は人間ではなくなってしまう。きっとひどい関係であったのであろう。それでも、二宮くんのまだ見ぬ息子が、歩く男を引き止めようとしたところをみると、蜘蛛の糸的なチャンスがあったがそれを逃してしまう。
二宮くんも厳しい試練に直面するが、最後まで、まだ見ぬ息子を守り抜き、8番出口に到達することができた。
重苦しい作品でしたが、最後は、ほっとする終わり方で、平安な気持ちで劇場をあとにすることができてよかったと思う。
ゲームとは、テーマが違うのよ (いくらゲームにテーマがないといえ)
ゲーム未プレイ、ゲーム実況動画10分だけ見て鑑賞
母子に対する暴言男、狭く長い地下鉄階段、恋人からの妊娠告白、喘息持ち。この映画の不安要素の象徴。
実際のゲーム画面に近い演出。心理ホラー。ゲームに無い人物の登場。出口を見つけて出る人、出ない人。ゲームになく、公開後に話題となった水の演出。
父親になる事に戸惑う主人公。少年を水から助ける場面はあるが、子が自身にとってどこまで重要な存在になったかは分からない。
しかし、出口の直前でも出ない少年は、父親に見つけて欲しかったのだろう。
8番出口を見つけた筈だがそこは地上に続く階段ではなく、地下鉄に向かう下への階段だった。
主人公にはまだまだ地上に出る資格がないのだろう。クレジット前の0.1秒に見せた行動で資格が与えられるのか?
あんな奴いる?
かなりガッカリ
私はゲームはしません
赤ちゃんを連れたお母さんは満員電車に乗ってはいけない訳ではない。社会が勝手に作り出した暗黙のルールってだけである。いつか日本の宝になる赤ちゃんである。泣いてても元気ならいいじゃない。とは、ならないのが今の「不寛容」に満ちた社会である。
冒頭とラストを繋ぐ映画の重要なシーンなのだろうが、失礼ながらやや安直な結びつけ方と思うしメッセージ性も感じない。このゲームのことは知り得ないが、もし万が一やる事になったとしても私ならイラついて投げ出している。なので異変を見逃したりして何度も同じ地下通路を彷徨う画像(途中色んな登場人物が訳のわかんない行動もあるが)を大量に見せつけられても不快が上回り、映画は楽しめない。
二宮和也も小松菜奈も好きな役者であるが残念ながら低評価です。ごめんなさい、。
全919件中、401~420件目を表示
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