8番出口のレビュー・感想・評価
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約19・2秒くらいで読める、8番出口の感想
またまた、間が空いてしまいました。
私の拙い映画レビューを覗きに来て頂きありがとうございます。
結論から言うと面白いです。それで周りにこの映画の話しをするんですね。
【異変その1】
6人に話したんですが、その返答が全部一緒!それはね・・・
ゲームはやってないけど、ゲーム実況で知ってるよ!
えっ!?ゲーム実況ってみんな見てるんですか?私は全然無知無知カタツムリだよ。
私はほぼほぼ、生き物系しか見ないんですよ。例えば、台湾の喋るワンコとニャンコとか、ハスキーの朝礼終礼とか、ドヤ顔でポーズを決めるインコとか・・・
それでこの映画を観てから、ゲーム実況を見てみたんですね。
いやあ、凄い数だねえ。有名人も沢山。エガちゃん、かまいたちさん、ヒカキンさん、どれも面白い。
一番は元日向坂の丹生ちゃんかなあ。スクリーミングクイーンだよ。マネージャーさんが悲鳴でびびってるんだよ。VRで初見だからかな。
いやあ、前知識なしでこのゲームをプレイした人が羨ましいね。
7番出口まで行って、異変を見落として最初からかよ!ちっくしょー‼️
小梅太夫かよ‼️
いやいや、それも楽しいんだろうな。
話しは変わるんですがね、元ネタの半蔵門線の清澄白河駅に行ったんですよ。予告編で気になって。散歩コースだしロケ地巡りも好きだからね。でもゲームの元ネタだけど、ロケ地じゃねえんだよ!
【異変その2】
仕方なく清澄庭園に行ったんですね。炎天下。帰り際入り口にミスト発見。下には岩、そこになんとミツバチが沢山いる!ハチ好きの私にはわかりました。彼女達は水を吸って巣に帰る。それを妹たちに掛けて、羽を震わす。つまり気化熱をで王国を守っているんですね。泣きそう。
えっ?蜂について詳しいって?何しろ、私は・・・
蟲の呼吸の使い手だからね!テヘペロ!
嘘つくなよ‼️
ごめんなさいねえ。全然無視無視かたつむりして下さい。
それで半蔵門線に乗って錦糸町の映画館に行きました。
結構な、客入りだよ。8割位。若い方多数。
【異変その3】
私の隣は女子高生の二人組、映画が始まる前から喋ってるんだよ。ずっと。いやな予感。そして映画泥棒のあたりで・・・
シャカシャカシャカシャカ!
ポップコーンのフレーバーを混ぜていやがる‼️
いやな予感は的中!大迷惑!
(わかる人いますか?)
【異変その3】
ところが、なんと上映が始まるとピタリとお喋りが止まった!ポップコーンの咀嚼音もなし!全集中で観ていやがる‼️
【異変その4】
その女子高生が上映後に言った一言。
泣いた
えーどこで?わからん!でもその子たち、良い子だね。濡れ衣だった。謝ります。
ごめんね、ごめんねー
【異変その5】
いつになったら映画の感想になるんだよ‼️
毀誉褒貶があっても、私はこの映画を支持する。個人的に脱出劇が大好物だからね。思い返せば名画座で「砂の女」を見た事があったんですね。中学生の頃。よくわからなかったんですが、何故か感銘を受けたんですよ。そこから脱出劇は沢山観ました。ささやかな自慢は「CUBE」を劇場で観た事。当時六本木でしかやってなかったんですよ。六本木なんて行かないっす。ビビリ大木だから。
いやあ、面白かったサスペンスって言うより不条理劇としてね。続きのは正直クソです。説明とかオチとかいらねえんだよ‼️
本作も不条理劇なんだよね。つまりは地下道は日常、そこに「異変」があったりなかったり、哲学的であったりする.オチとか大団円とかカタルシスとかを求める方にはオススメしない。
ニノは根っからのゲーマー。企画にも参加してる。
芸は身を助く、ゲーマーも身を助く。
大してうまくねえよ‼️
これってシンプルな話しなんで海外でも共感を呼びそう。いや呼ぶな。
効果音も良いな。靴音が響くような設計ね。あとねボレロがね、すげえよ!16小節の主旋律が二つしない。それの繰り返しなんだけど飽きない。オーケストレーションが神。二つの意味がある。迷路を延々と彷徨っている感じと日常そのもの。選曲された方も神。
おまけのコーナー
【異変その6】
10日位前の事です。夜寝ようかと思ったんですが、部屋に何かが飛んでいる。蛾かな?いや違う!なんと・・・
コウモリだよ‼️
もうパニック全開だよ。涙がキラリだよ。私の部屋はゴッサムシティじゃねえよゴッタニシティだよ。
なんとか優しく捕まえました。物凄く小さくて異常に軽い。ところがなんとピクリとも動かない。仕方がないんで隣の家の室外機の上に置いて逃げました。
でも気になって30分後に見に行ったら、いなかった。気絶してたんだね。あー良かった。
あれ?まだ読んでいるんですか?19・2秒じゃないって?いいんです。このレビュー自体が異変だから。
とったらかっていてごめんなさい。ふざけてごめんなさい。お付き合い頂きありがとうございました。
まだ見ぬ、、
ゲームは未プレイながらYouTubeでプレイ映像を見たことがあったので、なんとなく雰囲気は知っていた。正直、映画化と聞いたときは「実写で持つのか?」と半信半疑だったが、鑑賞してみると意外や意外、良作だった。
特に印象的だったのは、ドラマ部分での伏線を最終的に回収していく構成の巧さ。単にゲームの違和感探しを映像化しただけでなく、物語としても見応えがあった。
一方で、謎は謎のまま残される。あの不思議なおじさんは本当に出口へ導かれたのか、それともさらに深い煉獄に送り込まれたのか。女子高生は悪魔だったのか、それとも天使だったのか――観客に委ねられる余白が、この作品を単なるホラーやサスペンスにとどめず、寓話的な深みを与えている。
「8番出口」という不条理なループ空間の魅力を壊さず、映画ならではの解釈を加えた佳作。ゲームを知らない人でも楽しめるし、知っている人なら“違和感のその先”を考えるきっかけになるだろう。
今明かされるおじさんの真実
ゲームの方は実況動画だけは見ていて、ある程度どんな異変が起きるかもわかった上で見に行ったけれども、存外に楽しめた
作風としてはホラーテイストの、世にも奇妙な物語って感じかな
これね、驚いたのが歩いてくるおじさんの正体が判明することよね。これが本当にびっくりというか、おじさんに感情移入させてから8番出口を彷徨う残響のような存在になってしまう流れ、偽出口に走り出してしまうおじさんと引き止めようとする子どもって図が胸に来るよこれは
あの不気味な笑顔が一緒に迷い込んだ子どもを安心させるための笑顔だったってのがわかって辛い…とても辛い……偽出口から出た後あんなNPCみたいな存在になってしまったんだな……
ゲームだとわかりやすすぎる異変でボーナスな偽出口だけど、今となっては一番怖いかもしれない。
あとゲームにはないオリジナルの異変もいくつか増えていた。
あんまりジャンプスケアに頼ってる感じはしない。
不気味さや不安をあおる感じでホラー初心者でも全然いけるけれど、結構生理的嫌悪感を掻き立てるような音響なのでそれが苦手な人は注意が必要かもしれない
僕もね、初っ端大音量の赤ん坊の泣き声聞いた時はちょっと退出を考えるレベル。爆音よ……無駄に
8番出口で起きるオリジナルの異変は多分ニノ(キャラの名前が出ないのでこう呼ぶ)の、トラウマや不安、後悔なんかが具現化したものなのかな。少しサイレントヒル2(ゲームの方)を彷彿とさせる。
その無意識の負の感情に向き合って、子どもとちょっと打ち解けながら出口を目指していく。最後はたぶんハッピーエンドなのかな?無限ループから抜け出すまでのドラマも淡泊ではあるけど過剰な演出やお涙頂戴ではなく、スっと入ってきてくどくないのが良かったんじゃないかな
あと不満を挙げるなら…そうね、やっぱゲームよろしく画面酔いしてちょっと気持ち悪い……ゲームの実写化という地雷臭しかしない題材をよくここまでキレイにまとめたなと、正直かなり感心した。最近のホラー風味の映画の中ではかなり見れる作品だった。
映像としての技術力が光る作品
8番出口は、私の朝の掃除にもあった
映画『8番出口』を観ながら、ふと自分の体験が重なった。
ある朝、いつものようにペットの糞を掃除していたとき、そこに糸状の虫を見つけた。普段なら惰性で済ませてしまうルーチン作業のひとつだが、その違和感を見逃さなかったことで病院に行き、薬をもらい、大事に至らずに済んだ。もし気づかずにいたら、近い未来に深刻な事態を招いていたかもしれない。
この経験は、映画の主人公が「ループ空間」で異変を感知しなければ先に進めない構造と重なって見えた。家庭や仕事といった日常は、一見すると同じことの繰り返し=ループのように思える。その中で小さな異変をキャッチし、そこから行動できるかどうかが未来を変える鍵になる。
『8番出口』は、ただの不条理ホラーやサスペンスにとどまらない。観客に「あなたは日常のループの中で異変に気づけるか?」と問いかけてくる作品だ。私にとってその問いは、あの朝の掃除と同じくらいリアルなものだった。
日常の異変を見逃さず、次の出口へと進む勇気を持つこと。その重要性を、映画は強烈に刻みつけてくれた。
わざわざ観る程の映画ではありません。
余白の解釈を観客に委ねた映画の一つ
私はハマりました。個人的に最近観た映画の中で上位ランクイン。そして、これまでのレビューを見るとハマらなかった人が一定数いることは事実だと思います。
私自身は原作ゲームはプレイしてなくて、ゲーム実況や解説動画を数本みた程度。特に二宮さんのファンでもありません。ゲームを知ってるひとか二宮さんのファンだから面白いのではないかとの分析が多いですが、自分には当てはまりません。
あの通路がなんだったのかとか、そんな答えは最後までありませんが、観客が想像できるだけの示唆は作中で十分になされています。ちゃんとカタルシスのある終わり方もしています。
はっきりとした説明がなく、観客の想像力に委ねるタイプの作品への許容度により評価が別れるのではないかと思いました。
タイプは違いますが「遠い山なみの光」がだめな人はこれもダメなのかも。
期待せずに見た方が良かった
8番出口のゲーム知らんかったし、朝の番組で取り上げられてたし、映画館のHP見てみたら結構人気っぽかったので、期待してみに行った。
8番出口のルールは分かったけど、演出がたぶん自分の性格とあってないのか、異変あったらチンタラせんとさっさと引き返せよ!って思ってた。
おっさん役の人の演技が良かった。
深く見れば深く浅く見れば浅い
入口と出口
8番出口は人生そのもの
何が異変で何が異変じゃないのかを探し自分で決断して、何回も異変を見落として振り出しに戻るがそれでもまた前に進むしかない不条理な8番出口はまさに人生そのものだと思った。人生は「どうする?」の連続で、何が正解で何が不正解か分からないし、自分で決めるしかない。だから最終的にはニノが8番出口に残らず、最後は赤ちゃんとお母さんを助けに行けて、現実の世界でも前に進めて良かった。
私は小説版を読んだ後に行ったから観やすかったけど、小説を読まないと分かりにくい映画って映画としてどうなんだろうと思う。あと小説と映画で異変の数が異なる事に驚いた。
個人的に途中から喘息がなくなったのは、最初は戸惑いや不安、ストレスで苦しかったが吸入薬と水がなくなり、いよいよ覚悟を決めねばならない状況に立たされた事で、ニノなりに腹を括って精神的に成長できたからだと解釈してる。
7が0になった時のおじさんとニノの反応の違いや子供との接し方、異変の探し方などに性格の違いが出ていたし精神状態がリアルに表現されていたから面白かった。
うーん。何が言いたいん?
キャラの設定ブレブレというか…二宮さんの最初の喘息設定必要なのかと思い、我慢してみてましたが、辛そうでキツかった…のに?
途中で薬無くして咳き込まずに動いてるし!
しかも最高500mlの水一気飲みかい!
二宮さんさんと、予想以上のおじさんのイケボに助かった映画。
「異変」に工夫が欲しかった
アイデアはいいけど、「異変」も含めてもう少しトリッキーに作って欲しかった。
背景がシンプルな通路のワンシチュエーションで平板になりがちなのに、肝心の「異変」がなんだか面白みがない。
埋め込まれた「異変」を観客も一緒に探せるようだと、画面にくぎ付けになるのに。
男の子は、ニノの彼女のお腹にいる子なんだろうか、それならなぜ「おかあさんに探してほしくてわざと迷子になった」なのか。「お父さんに迎えに来てほしくてわざと迷子になった」だったら分かる。
彼は父に限らず、「親」の愛を求めてさまよっていた子供なのかもしれない。
「父」が自分を見捨てなかったのを確認できたので、男の子の出口への道が現れたようにみえる。
男の子視点ではニノは「父」の化身で、ニノ視点では男の子は彼女と自分の子の化身、それぞれがニノ、男の子、のイメージで現れていたということかも。
8番出口への道は、さまよう人自身の心もち次第で開けてくるのではないか。
ラスト、時間が巻き戻ったのか?
てか、あの通路は生死のはざまにあって、無事脱出できたニノは、元いたところに戻っただけ、脱出できなかったおじさんと小松菜奈ちゃんは、菜奈ちゃんが言った通り「〇んでる」のかも。
ニノは助け舟を出しに向かったようですが、韓国映画だったら距離あるのにわざわざ近づいて行ってキレる男に注意して逆に刺されて亡くなる、せっかく父性と責任感に目覚めたのに、という展開になりそう。
「8番出口から、外に出ること」って、
ニノは通路からホームに降りて地下鉄に乗っていて「外」には出ていない。。。まだ脱出できていない!? 脱出ゲーム、やり直し!?
でも、今回は見て見ぬふりではないので、駅で降りたら改札の外に、ちゃんと外に通じる「8番出口」があるんだと思います。
「世にも奇妙な物語」のエピソードみたいなお話。映画でなくテレビ番組の一エピソードであればもっと短くてピリッとしたかも。
「ボレロ」は確かにこの映画みたいな曲。
基本同じ旋律が繰り返されるが毎回微妙に違う。
ボレロに合わせて文字が浮かんでくるエンドタイトルはなかなか良かった。
ゲームがあるのは知ってましたが、やったことない。やってみたくなりました。
観客が若い女子の二人連れがほとんどで、おばさん何か場違いな感じになっちゃったわ。
ループ
ボレロのループにエッシャーのループに8番出口のループと、そういうことねって思えて面白い。
時系列的に8番出口に囚われた順番は女子高生、歩く男、迷う男なんだけれども、女子高生と歩く男は8番出口から出ることに失敗して永遠に8番出口の一部として歩かされていると鑑賞途中で理解できた瞬間に怖さを感じた。
ゲームと違い、異変の一部が登場人物の抱えている心の闇の部分をえぐる感じになっていて、私の感情が嫌な気分に持っていかれる感覚が面白い。
迷う男が異変と対峙して蓋をしていた闇の部分に正面から受け止めようと、だんだんと生気をとりもどしていくような感じがして、最後に8番出口から出れたのが、この映画の救いの部分かなと思う。
ゲーム知らないほうが楽しめるのかな?
「お堂めぐり」から、外に出ること
この映画で描かれているものは、本質的には「お堂めぐり」だと思った。
堂々巡り、でもあるけど、お堂めぐり。
寺院などの真っ暗な地下通路やお堂の通路をぐるぐる巡り、「胎内から産道を通って誕生する」ことを経験するものだ。
もちろん、これは、回廊のような悩みや苦しみから脱却し、新たな自分に生まれ変わることの比喩である。
一貫して、主人公(ニノ)の内面の問題に焦点が当たっていると思う。
つまり「妻の胎内にいる子どもを殺すか否か」だ。
電車で理不尽な目に遭っている赤ん坊を見捨てる自分。その罪悪感と、差し迫る決断への悩み。
「赤ん坊を見捨てる」というイメージが「赤ん坊を捨てる」につながり、あの「コインロッカーに捨てられた赤ん坊」のシーンにつながる。繰り返し垂れてくる血液のようなものは、堕胎や流産のイメージ。
自分の決断次第では、赤ん坊を殺すことになる。「命をそんなふうに弄んでいいのか?」という主人公の葛藤が、あの耳や目を植えられたネズミたちにつながる。
つまり、ホラー演出に見えるものは、「主人公の悩み事のイメージの連鎖」だと思う。
悩み事は「とことん悩み抜いて」こそ、出した答えに価値がある。「おじさん(歩く男)」のように、途中で悩みに向き合うのに疲れて嫌になり、目の前の安易な答え(光ってた偽物の8番出口)に飛びつくとどうなるか。「俺は悪くない!そうだよ悪くないんだ!」と、他人にも、世界にも全く何の関心もなくなり、スマホの画面しか見えない、無関心ロボット的人間の出来上がり。それを主人公は、「あれはもう人間ではない」と手厳しく批判する。
歩く男が出会う女子高生は、多分、男自身の直面している悩み事を表すのだろう。
そして子ども(男の子)の登場。
繰り返し現れる「子殺し」のモチーフの中で、この子をどう捉えるかで、観たあとの
感じが変わるだろう。
①主人公の子どもで、まだ当然、胎内にいる。彼もまた、生まれるかどうか迷っている。
②主人公自身であり、幼い頃の記憶を表している。
この二通りを自分は想像したが、①なら、主人公が未来視(海のシーン)のあと、彼を破滅的洪水から救う決断をする。救われた彼は
主人公の子どもとして生まれる決意をし、悩みの回廊を出ていく。
②なら、親への愛に飢えていた(ようにセリフからは聞こえた)過去の自分を救った主人公。過去の自分が救われて迷宮から脱出したことで、現在の彼も迷いが晴れる。
ということだろうか。
何にせよ、この映画は「観客が映画に参加するかどうか」と、「8番出口を迷いや悩みの堂々巡りの象徴と捉えるかどうか」で評価が変わると思う。
「参加するかどうか」とは、元がゲームなのだから、主人公たちと一緒に「異変を探すゲーム」に参加するか否かだ。参加すれば「よっしゃ、正解!」「え、待って待ってどこが間違ってたの??」「ニノ、うしろー!!」と言うような楽しみ方ができる。ぼんやり眺めているだけなら、眠くなると思う。
また、「悩み事に迷っている象徴」だと捉えなければ、単なる意味不明な映画になってしまうだろう。
けれど、自分としては、「自分の子どもを生かすか殺すか」という重大な決断を前にした主人公の、そのイメージに従って丁寧に、しっかりと描かれた筋書きだと思った。
物語ではなくイメージの連鎖なのだ。
反吐を吐くほど「迷って、迷って、悩み抜いた」主人公は、見事、8番出口から出ていくことができる。それはピカーっと光り輝くようなものではなくて、「日常」へと帰ってくる答えだ。
本当にきちんと悩み抜けば、「悟ったぞ俺はすごいぞー!」ではなくて、そうなるはずだという話を聞いたことがある。その通りだと思う。
主人公の決断は描かれないが、最後、危害を加えられている赤ん坊の前で主人公が目に浮かべた涙が、物語っているだろう。
あそこでバーンと具体的に書いたら、カタルシスはあろうけど、薄っぺらくてみっともなくなる。
自分は終始、感心して異変探しして楽しんで見ていた。
そうそう、8番出口の8という数字は∞(無限)にも似てるけど、赤ん坊のカタチにも見えるんですよね。
今回はたまたま赤ん坊だが、メッセージとしては「目の前で起きていることと、自分自身の問題とに、どこまでも向き合え、問題に対して誠実であれ」ということなのだと思う。「異変を見逃さないこと。異変を見つけたら引き返すこと」。これは、戦争への流れなど政治的なことを含め、世の中の色々なことに言えると思う。
子どもが好きじゃない人にはおすすめできない
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