「設定の限界か」8番出口 笹本さんの映画レビュー(感想・評価)
設定の限界か
間違い探しに正解し続けないと出られない通路に閉じ込められる。ただそれだけの設定を、よくここまで膨らませたと思いました。ホラー、ドラマ、ストーリー、どこをとっても、8番出口を映画化するならこれ以上ないと言えるものができていると思います。原作ゲームに真摯に向き合い作られた作品であるのだと思います。
ただ、面白いとは思えませんでした。何が悪かったかと問われれば、明確なタイムリミットもなく、同じ通路を彷徨い続けるという危機感の薄い設定。間違い探しという地味な作業。これらだとは思うのですが、これらは8番出口の根幹にあるものなので、変える訳にはいかなかった部分でしょう。
8番出口という限られた材料の中で作られたものとしてのクオリティは高かったので、この制作陣の次作に期待したいところです。
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