「とてもアートっぽい映画」8番出口 ねきろむさんの映画レビュー(感想・評価)
とてもアートっぽい映画
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とかくゲームと映画は食い合わせが悪いと思っていましたが、これは成功の部類に入ると思います。もともとが主人公の設定すら存在しないインディゲームが原作なのでほぼ設定だけ流用した映画オリジナルストーリーと言っていいかと思います。
ジャンル的には脱出が目的のソリッドスリラーですが、エンディングのシーンで電車に乗り込むとオープニングのシーンが繰り返されるので全て主人公の妄想だったふうにも取れます。ホラーとかスリラーとか言うよりもっと哲学的と言うか、主人公の不安とか後悔とか、家族に対する思いとか、もっと内省的なものをビジュアライズして見せているといった印象です。
カンヌでポスタービジュアルについての賞をもらったそうですが、何か賞をあげたいというカンヌの選考委員の好意を感じます。とてもとてもミニマルな構成なのに飽きさせることなくラストシーンに盛り上がりのピークをもってきたのは見事と言うほかないですね。
あまり説明過剰じゃないところも好印象。最後目に涙を溜めたニノが通路方向に動くだけでその後の展開が十分想像されるし。派遣で喘息持ちの男がイキってるリーマンに注意するのがどれだけ怖いことか!でも父親になるなら正しいことをやらなくちゃっ!なんというか絶望の先に光がある感じのラストで僕は好きです。
黄色のバックに黒い文字のエンドロールとか、なんか全体的にスタイリッシュですごいかっこいいです。
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