「評価は低めですが、私は面白かったです!」8番出口 YOTSUBAさんの映画レビュー(感想・評価)
評価は低めですが、私は面白かったです!
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子供が観たいと言ったので、一緒に観たら面白かった『はたらく細胞』と同じパターンでした。
薄暗く同じ所をグルグルとずっと出口を探して歩き続けている状況を、私は日常や人生の象徴と解釈しました。
迷う男が周りの僅かな変化に目を向けた時に始めて、同じ毎日を繰り返し、見て見ぬふりをしてした、愚かな自分の姿を客観的に見ることが出来たんだと思います。
出口を探していたはずが、少年(迷う男の子供?)と出会うことで、結局は未来へ続く電車に乗り換えたんだと思います。
最後、電車の中で赤ちゃんとママに怒鳴る男の声を聞いた迷う男の表情は、迷いながらも見て見ぬふりをしていた自分と決別し、妊娠した彼女とも向き合おうと決めた強い意志が感じられました。
表情で語るニノは素晴らしかったです。
あと良かった点はカメラの動きです。
チャプターの変わり目以外は、人物の前から後ろからと自然に切り替えながら途切れる事無く撮っている事で、ずっと出られない状況を共有している感じでした。
評価が低めだったので、カンヌでスタンディングオベーションされたのは何で?と思っていたのですが、観て納得でした。
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