「少年が救いに感じた」8番出口 兎さんの映画レビュー(感想・評価)
少年が救いに感じた
最初は困ったような不服そうな表情の何を考えているか分からない子供
そこから立ち止まって教えようとしてることや異変に気づく能力の高さでだんだん少年が好きになっていく
おじさんを必死に止めようとした時
その後の迷宮の装置の一つになったおじさんを追いかけた時
それまではまだはっきりしなかった少年の感情が見れておじさんが少年にかけていた情は無駄じゃなかったと救われた気がした
おじさんとの反省を活かしてか迷う男に対してはもっと分かりやすく行動するようになったところも人が変われることを示すようだった
少年、喋れたんだ
おそらく普段からほとんど声を出さない子なのだろう
目を覚ましてたわいない話をする2人と海辺の映像からは男の未来にいる大切な息子
少年の過去にはいない頼れる父親を想像させてそこも救いになった
そして自分を必死に助けようとした男が流され1人で少年が目覚めるシーン
男を探してこれまでの選択が泡になるのではと危惧したものの
出口へ向かって歩いて行く少年にはどんなに辛いことがあっても人が立ち上がれることを見せられた
振り返った少年は迷宮の中に男が残っていることを考えただろう
けれど引き返したところで迷子が増えるだけ
同行者とはぐれた時に外に出て合流する誰しもしたことがある経験
外に出ても少年と男がいつか再会できるか知るすべはないけれど少年が去った直後に男が現れたことで少年の選択は間違っていなかったと見る側は知れてこれも救いだった
8番出口から出た少年はきっと前より少しだけ母親に分かりやすく感情表現するようになるのだろう
母親も息子の変化に気づくかもしれない
そんな少しだけ生きやすくなった親子を想像するだけで救われた思いがする
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