「人生経験が評価を分ける。低評価はそれが乏しい証拠。」8番出口 Tra-sanさんの映画レビュー(感想・評価)
人生経験が評価を分ける。低評価はそれが乏しい証拠。
ストーリーラインが素晴らしい。
この映画からは人生の意味が学べる。
自分の問題と向き合わなければループから出ることはできない。
異変を見逃してしまうタイミングの演出もうまい。
人はゴールに近づくほど周りが見えなくなり初心を忘れてしまう。
そのような状態ではゴールを目前にして振り出しに戻ってしまうのだ。
一方でゴールに到達する人は自分の弱みを認める。認め方は冷静である必要はなく感情に任せても良い。泣いても良い、怒っても良い。感情を吐き出したら自分を変える決意が胸にあればいいのだ。
そして自分を変えることは昔の自分を手放すことである。
二宮(迷う男)は初めリュックサックを背負っており、緊張状態にあるときは喘息の発作が現れる。
人の心と体が繋がっている事実を本当の意味で認知している人はごく僅かである。
二宮(迷う男)は命の危険にさらされたあと決意を固めた。その証拠にある場面から彼の発作は止まり、その背中にリュックサックはもうない。それらは彼の不安の象徴だったのだ。人は自分を必要以上にケアしたり、たくさんの物を持ち歩くことで不安から逃れようとする。
思い出して欲しい、歩く男が絶望に陥ったとき一瞬カバンを床に落とすがまたそれを拾い上げてしまう。
男の子(The boy)の存在はこの世界の外の存在である。
外の存在である男の子の声に耳を傾けられなかった歩く男の運命はどうだっただろうか。
彼は男の子を心配しているようで実は自分のことだけを考えていた。手を繋いでいるようで引っ張っていた。
周りの人を信頼せず自分の願望に執着し続けた。
執着する人の結末とは悲しいことに本心を忘れ目の前の異変に気づかず後戻りできない道を選ぶことになってしまう。
8番出口の意味とはもう一度やり直したいタイミング。
つまり二宮(迷う男)のタイミングとは理不尽な他人の行動を止めることであった。
皆さんの出口は8番ですか。それとも9番ですか。
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