「よくわからなかった」8番出口 Equinoxさんの映画レビュー(感想・評価)
よくわからなかった
あのゲームを映画化するとしたら何らかのストーリーを付与しなければならないのはわかるので、なんだかよくわからないストーリーが付与されるのはある程度飲み込めるのですが、何故こうなってしまったのかというのはよくわかりませんでした。
子供の泣き声に不寛容な社会、自分の殻を打ち破って一歩踏み出す勇気、みたいなことが言いたいのかなーとなんとなく思いましたが、だとしても主人公の喘息要素とか津波を連想させるシーンとかどういう意図で入れたのか全くわかりませんでした。喘息薬を失うことで後半にピンチが訪れるとかあるのかとも思いましたが、そういうのも特になく。主人公喘息の必要ありました?津波を想起させるシーンを唐突に入れる必要ありました?
それと序盤のカメラワークが一人称視点演出のせいで始まってすぐに酔いました。一人称視点はそれ程長く続かないので助かったけどずっと続いていたら無理でした。
例のカバン持って歩いてるおじさんとのクロスオーバーとかなるほどそうきたかと思わせる様な要素もあり、それはそれで先の展開が見越せなくて面白いと思いました。そういう光る要素も少なくないのですが、それらもちぐはぐなので結果としてよくわからなくなっています。
その昔、支離滅裂な世界を歩き回るL.S.Dというゲームがあり、それは自分の夢の中に入り込んで探検するというものだったのですが、それを思い出しました。もしかするとこの映画も夢の中でもがき苦しむことが8番出口となっているのかもしれません。そしてだからこそよくわからない要素が沢山ツギハギされているのかもしれません。実際に夢ってそういうの多いですから。
最後に、静かに"映画として"この映画を楽しみたい人はレイトショーで観ましょう。内容的に子供にも人気で、土曜の日中に行ったら小学生の集団が騒ぎながら観ていたりしてしんどかったです。
