「時間軸のご都合だけは頂けない」8番出口 東鳩さんの映画レビュー(感想・評価)
時間軸のご都合だけは頂けない
原作ゲームは未プレイですが、場所がループしてる話をどうやって90分も持たせるのか、それを見事に達成出来ていたら超名作だなと思ったのでスクリーンで確認したかったです
しかし、歩く男(視点)パートと子供(視点)パートを作って尺の水増ししたことで時間軸もまるでループしたように話を繋げてましたが、あんなの画が繋がってるだけで本当の時間軸は狂ってしまってるから、残念ですけど超ご都合の駄作だと感じました
歩く男の視点を有りとするならそこにも毎周ニノも登場してなきゃいけないです
それをやるともうグチャグチャになるから敢えて登場させないで必要な役割だけを勝手に女子高校生に差し替えて最後は子供に繋げて強引に元通りにニノに戻す
尺稼ぎの超ご都合です
しかも女子高校生はニノの視点には一切出てこないし…
歩く男がパラレルワールドだとしたら女子高校生がニノの方に出なくてもよくなるのですが、逆に同じ子供が両世界線に登場することが不自然になるし、歩く男パートがどうしてもしたいなら別で映画第二弾にすればよかったです
だから尺稼ぎのご都合でしかないのです
さらにこれをやったことでニノの話(感情)も観客の興味も分断されてます
アカデミック作品としてもエンタメ作品としても駄作決定でした
伏線ネタとか暗喩ネタの考察はしませんけど、津波と耳のネズミはちょっと強引な舞台装置だと思いました
現代で地下鉄の世界観にある物や人、地下鉄で起こりうる現象、それに赤ちゃんとか父親母親から連想されることだけでストーリーを起こしてくれればなと
津波は強引に解釈するとニノが被災者でニノの父親はニノを助けて自分が身代わりで死んだのかなと
だから今度はニノが身代わり覚悟で子供を救う決断をしたのかなと解釈しました
それも情報足りてないから作り手が意図したことか分かりません
観客をビックリさせたいだけで津波を出して登場人物を溺れさせたのならクリエイターとしてはけっこう最低です
(プロデューサーでしたがスズメの戸締まりでも津波でやらかしてるから再犯だし)
あと耳のネズミ、これは出てくる理由が一切理解出来ませんでした
いきなり停電させて化け物ネズミで観客驚かそう、ぐらいのネタならこれもレベル低いなと
冒頭のスマホでタイムラインに流れてたから許されるというものでもないですよ
脚本家と監督補が佐藤雅彦の弟子でしたが、私が関心した部分のほとんどを考えてるのが佐藤雅彦の弟子だったらどうしようと不安になりました
川村元気は自分が映画監督だと世間から認められたかったら、佐藤雅彦の関係者が1人もいない環境で映画を作るべきだと思いました
佐藤雅彦の弟子も15分ぐらいの実験映画しか1人では作れなそうですが、90分のエンタメ作品を1人で作れるかやってみればいいと思いました
映画監督集団5月の力を借りなければ映画監督できないなら川村元気は今後一生プロデューサーをしていればいいです
観客は多かったですが、それはニノとかジャニーズファンの女性と同伴者が多いからで、もしくは原作ゲーム好き男子で、この映画自体や川村元気のファンはいないと感じました
帰り際に駅まで歩いていると、ガッカリした観客の溜め息や批判が何度も耳に入って来てました
内容はほぼ同じなので、自分がループしてるのかと思いましたよ
映画と一緒で私のレビューも最後が蛇足でした
蛇足だけど、もう一言いいたい
福田雄一と一緒で川村元気も客入りはいいけど駄作量産機の道を歩んでますよね
almarkさんコメントありがとうございます
時間軸が気になった人が他にもいて安心しました
東宝だから金と時間と精鋭スタッフが揃っているのでリッチな映像にはなってますが脚本や演出やカット割りはゴミのような映画です
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