「ゲームじゃなくて、哲学だった」8番出口 Kuさんの映画レビュー(感想・評価)
ゲームじゃなくて、哲学だった
エンドロールの後も暫く立てなかった。
すごいものを見たとおもった。迷いと不安をかかえ、時に絶望しながら足掻き、祈るような気持ちで正解を探す…まさに、これは人生そのものじゃないだろうかと思えた。自分の後悔だらけだった人生と重なり、見ていると目頭が熱くなった。近くの席の10代と覚しきグループが談笑しながら軽やかに帰っていくのを見て、彼らも人生の何処かで、「しょぼくれた喘息の男」のことを思い出すことがあるのかもしれないなんて、おもった。
還暦をすぎて、人生の本編をやり過ごした気持ちでいたけれど、もしかしたら、曲がり角はこの先にもあって、「0」と書いてあるのかもしれない。
謙虚に誠実に生きていこう、そんなふうに思わせてくれる作品でした。
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