「まあ予想はしてたけど」8番出口 なおさんの映画レビュー(感想・評価)
まあ予想はしてたけど
ストーリーが全くといっていいほど刺さらなかった。(原作プレイ済)
大きなテーマが未来の子どもを出産させるかどうかなのも陳腐で、主人公に感情移入できない。ヒロインが瀕死状態だとか主人公が精神的にもっと追い詰められているとかだったらまだ良かったけど、完全に当人の自業自得じゃんこれは。
登場人物が絞られている上に、客に感情移入して8番出口の世界観を味わってもらう必要があるのに、主人公を魅力的に描けなかったのは最大のミスとしかいいようがない。
あと主人公の喘息設定やおじさんのくだりなど、蛇足に思えるシーンや設定が多すぎる。一個一個の異変も尺を使い過ぎている感が大きい。
映像化して物語性をつけるにしても、このゲームは向かなかったんじゃないかと思う。
せっかく導入や世界観の再現は良かったのに、ストーリーで全部台無しになっていて勿体無い。いやでもやっぱり、映像化するべきじゃなかったのかなこのゲームは…。
大きなテーマはそこじゃなくない?
最後のシーン異変の音がなってたでしょ?つまり、8番出口から外に出ても異変が続いてる。これが何を意味するかと考えると、日常にも異変が潜んでいる事へのメタファーだと分かる。
お前はまた見て見ぬふりをするのか。自分の罪と向き合わないのか。
これがテーマでしょうよ
迷う男の罪は出産だっただけで、あの空間は少年、歩く男全ての迷い込んだ人の罪がそれぞれへの形で表象化してる。
例えば、少年なら異変を見つけられるのに伝えられないこと。(多分これは母親にかまって欲しいけどその欲求を伝えられず、わざと迷子になる罪と繋がってる)だから、大人2人と引き合わせられて、己の罪に向き合って迷う男には異変を伝えられるようになった。
よく出来てると思うけどなぁ
また、主人公の喘息設定はこういうパニックホラーでは昔からの常套手段で、精神的に不安定なメタファーとして使われがちだし、精神的苦痛に加え肉体的にストレスをかけることで観客に負荷をかける役割を果たしてたし、おじさんのくだりは、異変(少年が立ち止まるという異変)に向き合えないと何が起こるのかを示唆してる。
無駄なんてなくね?
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