「8は∞だった」8番出口 泣き虫オヤジさんの映画レビュー(感想・評価)
8は∞だった
予告編を観て思ったのは、「なんかユニーク」と興味は覚えつつも、「これ舞台はずっと地下通路っぽい」というところにいい予感がしなかった。そもそも二宮のファンではないし、好きな小松奈菜の出番は少なそうだし・・・
あまりポジティブな印象は持てなかったが、それでもカンヌに出品できたんだからそんなにひどい作品ではないのだろうし、今夏の話題作の1つでもあるので・・・
という程度の緩い動機で観賞。
【物語】
ある男(二宮和也)が地下鉄で新しい派遣先に向かっていた。ある駅で降りて改札を抜けて出口に向かう。ところが地下通路を二度三度曲がると、通ったばかりの場所に戻ってしまう。しかも、風景が繰り返されるだけでなく、同じ場所で同じ男と何度もすれ違うのだった。
無限ループに入り込んだことに気づき、動揺する男はあるルールが示された掲示を見つける。異変を見逃すことなく、ルールどおりに行動すれば出られそうだったが、異変を見逃さないことは容易ではなかった。
【感想】
序盤で「え、こんな設定だったんだ」とちょっと驚く。前半を観た感じはほとんどホラーだ。後半はヒューマンドラマ的要素が加わり、ホラーだけでは終わらないけれど。
そんなユニークな設定は、企画としては面白いと思う。宣伝に使われた外人の感想で「こんなの観たことない」的ものがあったが、なるほど確かにそうだ。
ただ、この企画の奇抜さで30分くらいの短編だったら傑作が出来たと思うのだが、2時間の長編映画は厳しかった感がある。パッと頭に浮かんだのはTV番組「世にも奇妙な物語」。あの番組は各作品30分程度のオムニバス形式だと思うが、あの番組の1作だったら視聴者の記憶に残る1作になったのでは?
そう思ったのは、延々と出れない地下通路を見せられ続けるのは辛かったから。後半は新たな展開があるのだが、前半は観客も閉塞感いっぱいの地下通路を主人公の目線で見せられ続ける。こちらまで息苦しくなった。
ということで、斬新な設定は面白いのだけど、観て良かったと思うか否かは人によって分かれそう。
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